http://www.asyura2.com/11/senkyo114/msg/930.html
Tweet |
(回答先: Re: 話題にされない原発推進派の動機 : パワー・ポリティクスの文脈では核武装=脱・対米従属 投稿者 五月晴郎 日時 2011 年 6 月 11 日 20:54:29)
「The Grand Chessboard : American Primacy and Its Geostrategic Imperatives」by Zbigniew Brzezinskiを日本語に翻訳(Japanese translation published by arrangement with Leona P. Schecter Library Agency through The English Agency (Japan) Ltd.)し1998年8月1日に日本経済新聞社から刊行された後に、
2003年文庫版として2003年3月1日に邦題「地政学で世界を読む 21世紀のユーラシア覇権ゲーム」として日経ビジネス人文庫で出版された刊行物の
冒頭に記載された2003年2月1日、日本経済新聞米州編集総局ワシントン支局・春原剛氏によるブレジンスキー氏へのインタビュー記録のうちの
P 7〜P13【北朝鮮問題】【日本への提案、日米関係】の部分を、
フォロー元記事「Re: 話題にされない原発推進派の動機 : パワー・ポリティクスの文脈では核武装=脱・対米従属」の文中
「中国の存在」(a)および「アメリカは日本をどう捉えているかの認識が、原発推進派にこれまでなかったとは考えられません。またフォロー元記事中の「今の日本の政治を支配する勢力」(下記@)においても同様です。」(b)に係る引用として下に記します。
上記(a)に対する認識は日本とアメリカでは当然に違い、上記(b)で日本も認識している日本と違うアメリカの安保上の文脈での対中国、対日本認識とは、「北朝鮮問題」とはアメリカにとって(安保上の文脈では)対中国問題であること。また、こうした(安保上の文脈での)対中国問題で、アメリカは日本を錨(上記刊行物第6章での表現)として認識していること。これらを投稿者は指摘したく参照先として引用するものです。
(参照)
「最低も県外が、いつのまにか最高が現行案に:様々な手を繰り出してくる日米両政府(古村治彦の酔生夢死日記)普天間基地の移転」
http://www.asyura2.com/11/senkyo114/msg/916.html
=引用開始=
【北朝鮮問題】
―――米国が対イラクで忙殺されているのを見計らうかのように、北朝鮮が核開発計画の再開を宣言したが、ブッシュ政権は「あくまで外交解決で」との姿勢を堅持している。
「先ほども言及したが、日米韓にロシア、中国などを加え、北朝鮮を外交的に封じ込めていく以外にないと思う。国連などの枠組みを通じ、北朝鮮にアメとムチを見せ、外交努力を続けていくという政策だ」。
―――しかし、北朝鮮の金正日総書記の行動は予測不可能で、外交解決が本当に成功するか不透明な部分も大きくないか。
「それは奏功するかどうかはやってみなければわからない。そうでなければ、予測不可能なものに、どのように対処すればいいのだろうか。もし彼(金正日総書記)が核兵器を持とうとしているのならば、それを無視することはできない。逆に、彼が核兵器を持っていたとして、彼はより予測しがたいだろうか、それとも予測しがたい部分は薄れるだろうか。いずれにしても、我々は彼を無視できないのだ」。
―――日米韓に中ロなどを加えた、いわゆる「P5 + 2」構想では、本当に中国、ロシアの協力を得られるのだろうか?
「中ロ双方ともこの地域の安定が自らの利益であるとは認識しているはずだ。そして、彼らは明らかにこの問題に直接かかわり合って、その上で米国と取引するよりも、米国がこの問題に直接かかわり合って、その米国と取引するほうを好んでいる。それゆえ、米国は非常に熱心に中ロ双方をこの問題に関与させる必要があるのだ。しかし、彼らも究極的には北東アジアの不安定化が自らに(マイナスの)影響を与える結果になると悟らなければならない。中国は最近になって、米国に米朝対話に関して、一定の提示をしてきた。ここからわかるのは、中国もこの問題に何らかの格好でかかわり始めているということだ」。
―――北朝鮮の問題が日米同盟に影響を与えると指摘していたが、どういう文脈でか?
「もし、米国(在韓米軍)が韓国から撤収すれば、それは即座に在日米軍の存在意義に疑義を呈することにつながるだろう。そして、それは日本の一部の人々が唱える『日本は独自の核抑止力を持つべきだ』とする議論を加熱させることになるのではないか」。
―――日本がどれだけ真剣にその道を検討すると考えるのか?
「もし、米軍が韓国から撤退すれば、多くの人間はその道が重要になると感じると思う」。
―――それを敷衍すれば、韓国も核に走る、と?
「おそらく、そうなるだろう。韓国から我々が撤収すれば、韓国は自己防衛の方策を見つけなければならない。そして、その方策には核兵器を必要と感じるかもしれない。あるいは、北朝鮮に対して何らかの包容政策を実行し、ナショナリズムを共有した上で、新たな『全朝鮮化』のような枠組みを模索するかもしれない」。
―――在韓米軍の役割は今後も韓国の安全保障だけだろうか?
「もちろん、一義的にはそうだが、それは同時に大きな広がりを持ち、米国の(安全保障政策の)ためでもある。それは対中国という意味も持ち、日本との文脈でも意味を持つ。米国の撤退がこの地域を不確実にし、かつおそらく流動化させるという観点から、多くの意味、広がりを持っている」。
【日本への提言、日米関係】
―――あなたはかつて、日本を「ひよわな花」と呼んだが、今はどのような呼称を付けるか?
「『もっとひよわな花、日本』ではないか(笑い)。日本が抱える長期的な構造問題について、解決策は持ち合わせていない。外交面ではいくつかすでに触れたが、それらも解決策とは言えない。なぜなら、国際政治において、解決策などという言葉自体、存在しないからだ。すべての解決策はおしなべて、新しい問題を引き起こし、そうした繰り返しが続いていくからだ」。
―――米国内には、日本がいわゆる「普通の国」になろうとしていることについて、懐疑的に見る向きもあるが・・・・・。
「そうだと思う。しかし、私は日本が未来永劫、国際情勢における政治・軍事問題から身を引いていられるとは思わない。問題はそうした責任を経済的だけでなく、社会的、そして政治的、軍事的にも果たす時、日本が軍国主義に戻ることや、極端なナショナリズムには走ることなくできるだろうか、という点に集約される。そうしたものに走ることなく、日本がまず、その地域内での強固な枠組みの中で、責任を果たし、さらにその延長戦としてより幅広く世界への貢献へと広げていくことが望ましい」。
―――米国の観点から見て、日米同盟は今後も不可欠か?
「そうだと思う。もし、日米同盟を両国が破棄したならば、それは恐ろしく不安定な混乱をもたらすだろう。日米関係の終焉は、米国のアジア太平洋、および北東アジアにおける政治・安保政策上、根源的な見直しが迫られることと同意語であり、我々は(アジアから)大幅に撤退を余儀なくされるだろう。同時に、それは日本の世界における立場にも大きな影響を与える。まず、第一に日本はこの不確定な環境下で、どのように自らの安全を確保するのだろうか。現在の経済的な苦境を踏まえて考えれば、なおさら日本は安全保障の分野で自ら必要しているものを手にする余裕などあるはずもない。ゆえに、日本にとってより良い道は米国との同盟を維持することにあるのは明白だ。それは双方の国にとって利益となり、米国との同盟の傘の下で、日本は『普通の国』としての役割を拡大することもできる。もちろん、それには国際政治における軍事的、あるいは安全保障分野での役割拡大も含まれる」。
―――議論の蒸し返しになるが、では、日本にとって核武装は賢い選択ではないと結論付けるのか?
「仮に、地球規模での大規模な秩序崩壊のようなものが起これば、核武装は日本にとって一つの選択肢として考慮され得ると思う。しかし、それは日本にとって大きなリスクを伴い、日本周辺の緊張も高めることになる。それゆえ、そうしたこと(核武装)は唯一、米国がハワイまで(前方展開戦力を)撤収させることなどを決めた場合においてのみ、考慮され得ることだと思う」。
=引用終了=
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
- Re: Re:Re: 話題にされない原発推進派の動機 : パワー・ポリティクスの文脈では核武装=脱・対米従属 五月晴郎 2011/6/14 10:55:05
(0)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK114掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。