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産経新聞 2月13日(日)9時46分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110213-00000509-san-pol
【週刊・中田宏】(56)
前横浜市長の中田宏氏が今の日本について語る「週刊・中田宏」。1週間の主な活動から3つを選んで紹介する「浪人日誌」では、尖閣諸島沖の漁船衝突事故の映像流出問題で、起訴猶予処分となった一色正春・元海上保安官の参加した会合に出席したことなどを取り上げた。
「今週の政治を斬る」では愛知県で行われた県知事選などの「トリプル投票」について聞いた。中田氏は地方議会の定数削減問題に触れ、「どの地方議会も人数が多すぎて、責任の所在が不明確。国内最大の政令市、横浜でも、市議会定数は10人程度で良いのではと思うほどだ」と話した。
■今週の政治を斬る
【地方議会、国会の10倍ものごとが決まらない】
愛知県で6日、県知事選、名古屋市長選、市議会解散の賛否を問う「トリプル投票」が投開票された。前市長辞職による出直し名古屋市長選では、前職で「減税日本」公認の河村たかし氏(62)が再選、任期満了に伴う愛知県知事選は無所属新人で河村氏と連携する前衆院議員の大村秀章氏(50)が初当選した。
「新しい民主主義、日本の夜明けだ」−。愛知県知事選と名古屋市の出直し市長選、市議会解散の賛否を問う住民投票で“3連勝”を果たした大村秀章氏(50)と河村たかし氏(62)は、自らが率いた地域政党の勝利の意義を繰り返し強調した。河村氏、大村氏が圧勝する結果となったが、片山善博総務相が「河村氏はリングから降りて観客と一緒になってリングを批判している。私なら議会解散はせず説得する」と発言するなど、河村氏らの手法に対して、批判の声も出ていた。
中田氏は「国会を見て『どうにも話が進まない』という印象を多くの人が持っているだろう。首長と議会の対立案件ともなれば地方議会では、さらにその10倍、らちが明かない。河村氏のように、首長が議会に対して頭から突っ込むような改革を、いよいよやらざるを得ない状況だ」と強調する。
河村氏は出直し市議選に支援者を擁立し、過半数の獲得を目指す考え。ただ、日本の地方自治体は、首長と議会を別々に選挙で選ぶ「二元代表制」。河村氏のプランには「どうやって議会が市政をチェックするのか」と議会を首長の支配下に置くことの危うさも指摘されている。
「首長と議会がお互いに対等な立場でチェックし合い、均衡を保つのが、二元代表制の趣旨。しかし、実際は二元代表制を金科玉条のように振りかざす議会による首長いじめの温床となっている」と中田氏は指摘。「一部の地元地域の利益を代弁するだけで、自治体の全体像に責任を持たない議員が多いのが地方議会の実態。『木を見て森を見ず』という言葉があるが、それどころか、節の形がどうだ、枝の切り方が悪いなどと論評しているようなものだ。その一方で、首長が自治体全体の将来を見据えて、議会改革に取り組もうとすると、よってたかって批判する」と中田氏は続ける。
実際に名古屋市でも、河村氏が提出した市議の定数と報酬を半減する議会改革条例案をめぐって首長と議会の対立が激化した経緯がある。
中田氏は「民間企業でいえば、専務や常務など数十人の役員がいるにもかかわらず、そうした役員が係長くらいの責任分担意識で自分の陳情を主張するばかり。行政全体の経営に対する責任意識がきわめて希薄なのが、地方議会の姿だ」と切り捨てる。
中田氏がかつて市長を務めた、国内最大の360万人を超える人口を抱える横浜市の現在の議員定数は92人。中田氏は「あまりに多すぎる。市民に議員1人1人の顔が分かるようにして、責任を持たせるためには、10人程度に絞っても良いのではないかと思うほど」と主張する。
「議員の人数を減らして政策立案のためのスタッフを増やし、調査費なども潤沢にするのが良いのではないか。同時に、二元代表制をすべての地方自治体に適用するのでなく、規模などに応じて議院内閣制のような制度も取れるようにすべきだ」と中田氏は提案。
「このまま手をこまねいていては、地方から始まる日本の地盤沈下はさらに進む。日本に活気を取り戻すための地方行政改革に、国全体として踏み出すタイミングは今しかない」と中田氏は力強く話した。
【トヨタの米リコール問題、日本企業は今後の教訓とせよ】
トヨタ自動車の大規模リコール(回収・無償修理)につながったトヨタ車の急加速に関する問題で、米運輸省は8日、「(原因と疑われた)電子制御システムの不具合は見つからなかった」とする最終調査結果を発表した。
運輸省の報告書によると、トヨタ車の急加速の原因は、すでにリコールの対象となった「フロアマットとアクセルペダルの不具合」と断定。これまで「電子制御系統の問題ではない」と主張していたトヨタ側の主張をほぼ全面的に認めた。
トヨタ車の急加速問題は、2009年8月に米カリフォルニア州で起きた死亡事故をきっかけに表面化した。09〜10年にトヨタが実施した大規模リコールの際、リコール対象外の車両から「予期せぬ急加速」の苦情が多発。電子制御の不具合が原因の可能性があるとする米議会の要請に応じる形で、運輸省が航空宇宙局(NASA)と共同で調査に乗り出していた。
中田氏は「米議会などの“トヨタたたき”は明らかに意図的なものだった」と指摘する。「米国がリーマン・ショック後の深刻な不景気に苦しむ中、トヨタは不満のはけ口となる攻撃ターゲットとして選ばれた。冷静な議論がなされないまま『便乗してたかってやろう』というような、集団心理が議会や消費者の間で働き、一方的な攻撃を受けた」と中田氏は振り返る。
調査結果を受け、ラフード米運輸長官は8日の記者会見で「娘もトヨタ自動車の車を買った」と述べ、安全性にお墨付きを与えた。長官は1年前には議会で「運転をやめるべきだ」と話すなど厳しいトヨタ攻撃の発言をし、物議を醸していた。また、北米トヨタは「調査結果を歓迎する。厳正な科学的調査がトヨタの安全性への信頼を補強すると信じている」、日本経団連の米倉弘昌会長も「非常にいい結果だった」とコメントし、経済界には調査結果の歓迎ムードが広がっている。
「手放しで歓迎するというのは、ちょっと違うのではないか。日本経済界のお気楽な、ノーガード感覚には違和感がある」と中田氏は首をひねる。「今回のケースは『ぬれぎぬを着せられた』かっこうで、明らかにフェアでなかった。今後、同じような『風評被害』が起こらない保証はない。日本企業は米議会のヒステリックな反応について、せめて一言、批判すべきだった」と評する。
「そもそも、問題が持ち上がった際のトヨタの対応は後手に回るばかり。リングの上に引き出され、ノーガードのまま殴られ続けるありようだった。今回も『ああ、良かった』で終わらせるのでは意味がない。日本企業は、同じわだちを踏まぬよう、今回のことを教訓とし、有事に迅速に対応できる危機管理体制を整える必要がある」と中田氏は話した。
■浪人日誌
【福岡で市議選候補の応援演説】
2月5日(土) 福岡市議選に日本創新党から立候補する日下部晃志氏の応援演説を同市で行う。日下部氏は陸上自衛隊出身でPKO活動にも参加した。「日下部氏の経歴から分かるとおり、国際感覚を持った上で地方自治を考えている人。こういう人に頑張ってもらいたい」と中田氏は話した。
【日本人水利技術者の記念館、台湾に今春開館】
2月8日(火) 台湾の在日大使館に相当する台北駐日経済文化代表処の馮寄台代表と都内で会談。台湾の水利事業に尽力した技術者、八田与一の記念館が5月に台湾の台南市にオープンすることなどを話し合う。「日本と台湾の今後の交流をさらに深める上で、羽田空港国際化は最大のチャンス」と話し合った。
【尖閣諸映像流出の一色氏との会合に参加】
2月9日(水) 沖縄・尖閣諸島沖の漁船衝突事故をめぐる映像流出問題で書類送検され、起訴猶予処分となった一色正春・元海上保安官を有志の政治家が招き開いた会合に参加。一色氏は経緯を説明したうえで、「国民に事実を知ってほしかっただけ。公務員として処分を受けるのは当然だが、後悔はしていない」と話したという。中田氏は「一色氏に初めてお会いしたが、とても静かで思慮深い人だと感じた」と話した。
《中田宏プロフィル》
昭和39年9月20日生まれ。横浜市出身。青山学院大学経済学部卒業後に松下政経塾に入塾した。平成5年の衆院選で初当選。14年には37歳で横浜市長に初当選した。18年に再選。ごみの排出量削減や職員定数削減などを行った。21年同8月に市長を辞任。22年4月、日本創新党を設立し、代表幹事に就任した。
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