11. 2011年2月04日 19:10:17: qRUVJlMZAs
小沢一郎氏の実質的財布だった「改革フォーラム21」の繰越金約7億円なのに預金金利ゼロの異常さ!上脇博之提供:上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場 2010年12月11日23時16分 1.違法な迂回献金3.7億円 (1)先月末には、旧「新生党」からしえ次資金を受けて貯蓄していた政治団体「改革フォーラム21」が、2009年の衆議院解散時に、小沢一郎氏が代表を務める政党支部を迂回し、同氏の資金管理団体「陸山会」に政治資金3億7000万円が還流していた問題を取り上げ、今月初めには、小沢一郎氏は「陸山会」に3億7000万円を貸し付け、2日後に違法な迂回献金で返済を受けていた問題を取り上げた。 (2)この2009年のカネの流れを表記すると以下であった。 小沢一郎→→3.7億円貸付(7月20日)→→陸山会→→4.45億円寄付(7月21日)→→小沢チルドレン。 改革フォーラム21→→3.7億円寄付(7月21日)→→民主党岩手県第4区総支部→→3.7億円寄付(7月22日)→→陸山会→→3.7億円返済(7月22日)→→小沢一郎 つまり、小沢一郎氏は2日後に3.7億円を返済してもらっている。 これが可能だったのは、「陸山会」がすぐに小沢に返済できるカネを、「改革フォーラム21」が支部を迂回させて工面していたからである。 言い換えれば、「陸山会」は、現行法では受け取りが禁止されている「改革フォーラム21」の3.7億円を、政党支部を迂回して受け取っていたからこそ、小沢氏に3.7億円を返済できたのである。 この迂回献金は、3.7億円を寄付した側とそれを受け取った側が相談して行われたと「自白」している以上、違法献金である。 以上については、すでに指摘したことである。 (3)「改革フォーラム21」は、事実上小沢一郎氏の財布(政治団体)であることが判明したわけであるが、以下では、「改革フォーラム21」の収支をチェックした結果を報告しよう。 2.「改革フォーラム21」はペーパー団体! (1)「改革フォーラム21」は、1993年、自民党時代の小沢一郎氏らの政策グループの政治団体として発足した。 小沢一郎氏らは「新生党」を同年6月に設立した。 同党は1994年末に解散して旧「新進党」に移行したが、「改革フォーラム21」は今日まで一応存続している。 (2)設立された1993年の収入総額は約6463万円であった。 そして、新生党が解散した1994年に、国から税金が原資である「立法事務費」を受け取っていた新生党本部や同党支部から総額約9億2500万円の寄付を受け、繰越金を除く同年の純収入は約9億7954万円であった。 しかし、その後、1995年には約4582万円の純収入、1996年には約2186万円の純収入があったものの、1997年以降2009年までの毎年の純収入は100万円を超えることはなかったのである(ただし、例外がある。小沢一郎氏が民主党代表に就任した2006年に約1500万円の純収入があった)。 (3)また、支出についても、1993年には約1561万円、1994年には約8151万円、1995年には約2億6364万円、1996年には2309万円、1997年には約1579万円を支出していたが、その後は、700万円を超える支出はなくなり、2002年から2005年までは60万円を超えることがなくなっている。 2006年には突如、約1809万円の支出がなされたが、2007年は約227万円、2008年は約133万円が支出されていた程度で、2008年末には約6億9136万円(後述するようにこの金額は今年3月末に約6億9211万円に訂正)が残っており、2009年に3億7000万円もの支出がなされたのは異常な支出としか言いようがないのである。 (4)異常であるのは、ほかにもある。 まず、設立された1993年には会員が922名で会費収入は約1033万円だった(一人平均1万1209円)のに翌1994年には会員がわずか6名で会費収入は8500円(一人平均約1617円)に落ち込み、1995年以降2009年まで会員はゼロであり、会費収入はないのである。 つまり、会員と会費収入があったのは、初めの2年間で、1993年から2009年までの17年間に、会員・会費収入ゼロが15年も続いていたのだ。 また、設立された1993年の人件費はゼロで、1994年に約140万円、1995年に約34万円が計上されただけで、1996年から2005年まで人件費ゼロが続き、2006年と2007年にそれぞれ204万円、2008年に126万円が計上されたものの、2009年には再び人件費ゼロに戻っている。 つまり、17年間に、人件費ゼロが12年もあったのだ。 さらに、政治活動費としての支出は、1993年には約1560万円、1994年には約6985万円、1995年には2億1745万円あったものの、1996年には7万5000円程度しかなく、1997年から2008年まで(2001年の約320万円と2006年の1343万円を例外として)ゼロになっている。 つまり、17年間のうち10年は政治活動費ゼロだったのである。 2009年に突如3億7000万円を支出したのが如何に異常であったか、お分かりいただけると思う。 (5)以上のような収支の実態からすれば、「改革フォーラム21」は、設立当時の短い期間を除いて、実質的にはペーパー団体だったのではなかろうか! 言い換えれば、小沢一郎氏の実質的な政治団体だから、ペーパー団体であった方がよかったのだろう。 3.約7億円の繰越額があるのに預金利子はゼロという異常 (1)前述したように、「改革フォーラム21」は実質的には活動実態があるとは思えないペーパー団体なのであるが、毎年巨額の繰越金があったと報告されている。 1993年から翌1994年への繰越額は約4902万円、新生党本が部と支部から約9億2500万円の寄付を受けた1994年から1995年への繰越額は約9億4705万円、その後繰越額は7億円台になり、2002年以降2009年まで7億円を割るものの、7億円近くの政治資金を保有していたのである。 (2)ところが、預金利子は、1994年に約13万4000円、1995年に約12万6000円であったものの、1996年以降、2007年までの12年間、預金利子が報告されていないのである(ただし、後述するように2007年分については訂正される)。 そして突如、2008年分の報告書には、97万7870円の預金利子収入が記載されたのである。 (3)また、金銭信託は1995年に9000万円あり、その後、8500万円台に減り、2000年から6000万円台に減り、2006年以降はその報告がなくなるのであるが、その配当は、すでに2000年以降なくなっているのである。 (4)まさか7億円近いカネを、パーパー団体である「改革フォーラム21」の誰かが現金で保管していたのだろうか!? そのような巨額のカネを現金で保有するのは、活動実態のある政治団体でもなかなか常識では考えられないが、活動実態のないペーパー団体であれば、尚更考えられないことである。 もちろん、裏金であれば、別だろうが。 「改革フォーラム21」は、本当に7億円近いカネを保有していたのだろうか? 預金利子収入が2007年までなかったということは、7億年近いカネを実際には使ってしまっており、保有していなかったのではないか、と思えてくるのである。 かつて「平成研究会」は実際には巨額の政治資金が残っていなかったという報道もあった。 (5)さらに不可解なのは、2007年の報告書では、繰越額が1万1418円だったのが、今年(2010年)3月29日に72万4488円へと訂正がなされ、また、預金利子の収入もゼロから71万3070円に訂正されているのである。 (あわせて、2007年の総収入と前年繰越額、2008年の総収入と前年繰越額も訂正されている。) (6)昨2009年3月上旬には、西松建設OBらによる政治団体政治献金問題で、小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」などが家宅捜索されている。 「改革フォーラム21」が2008年分の政治資金収支報告書を東京都選挙管理委員会事務局に提出したのは、「陸山会」などが家宅捜索を受けた直後の2009年3月26日であった。 2008年分には、前述したように、突如、預金金利の収入が報告されている。 前述の家宅捜索に驚き、どこかの裏金約7億円(その原資はゼネコンからの裏金なのか、それとも組織活動費による裏金なのか、それとも??)を「改革フォーラム21」の預金に回したたのはなかろうか!? (7)今年1月には、小沢氏の資金管理団体「陸山会」などが、家宅捜索を受けている。 前出したように、今年3月29日には、2007年分の報告書の預金利子の収入等が訂正されている。 2008年分から預金利子の記載が突如現れるのは不可解に思われる、と判断したのだろう(ほかの理由があるかもしれない!?)。 終わりに 以上、「改革フォーラム21」の収支の実態を調べた結果を紹介した。 違法な迂回献金の金額は3億7000万円と巨額である。 そのうえ、「改革フォーラム21」の繰越額約7億円は、本当に「改革フォーラム21」が1994年以降ずっと保有していたものなのか大いに疑問なのであり、何らかの裏金で補填した可能性があるように思えてきた。 いまだに小沢一郎氏は、「陸山会」に貸付けた3億700万円の原資が何なのかを含め、この違法献金問題について、いまだに説明責任を果たしていない。 それゆえ、私たち「政治資金オンブズマン」のメンバーからは、あまりにも悪質であるから、刑事告発を検討すべきとの意見が出ている。 http://news.livedoor.com/article/detail/5202706/?p=1 それゆえ、「政治資金オンブズマン」のメンバーが告発したのですな。 「弁護士 阪口徳雄の自由発言」でも予告していましたな。 2009年8月、陸山会から小沢氏に近い民主党候補者89名に約500万円づつ配られた「改革フォーラム」名義の3.7億円の迂回献金の原資は本当は何か。 http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62343412.html |