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★フランス、イタリア、スペインの洪水
http://www.y-asakawa.com/Message2011-2/11-message125.htm
一向に収まる傾向にないタイの洪水。首都バンコクだけでなく、今度はバンチャン工業団地も浸水が目前に迫っている。先に被害を受けたアユタヤ工業団地は今もなお4メートルを超す浸水に見舞われたままで、さらにタイ最大の工業団地バンチャンが浸水となると、タイ経済は完全にストップすることになる。まさにタイは国家的危機である。
洪水による被害はタイをはじめとする東南アジア各国だけではない、フランス、イタリア、スペインなど欧州南部も大変な被害に2週間ほど前から見舞われており、さらに新たな豪雨と洪水に見舞われ大きな被害が発生している。
フランスでは南部の15の県で浸水が起き、既に2000人が避難する事態に至っており、コルシカ島は既に浸水、フランス最大の港湾都市マルセーユも危機的状況が近づいている。スペインでも巨大な暴雨風雨で各地の道路が通行止め、電線が切断されル被害が発生している。
首都ローマが2週間前に水につかったイタリアは再びほぼ全土に洪水の予報が出されており、先週土曜日の洪水で6人が死亡したジェノアでは非常事態が宣言され、ナポリも浸水が始まっている。水の都として有名なベニスがさらなる増水で、膝まで使って避難している街の人たちの姿を見ると、「水の都」などと悠長なことを言っておれないようである。
奇しくもこれらは3国が財政危機で、今世界の注目を上げている国々である事に驚かされる。スペインは既に国債の金利が10%を超しており、ギリシャ同然の状況下にある事は承知の事実。イタリアは昨日ベルルスコーニ首相が辞任を発表、ギリシャの後を追いそうな形勢である。
ギリシャ支援で救済役の主人公だったフランスも財政危機が浮上し、ギリシャ、イタリア並みの財務削減に取り組まねばならない状況が明らかとなってきている。実は大国とされているイギリスも、フランスも、米国、日本と同様よその国のことなどに構ってはいられない状況下にあるのが実情なのだ。
それにしても、日々テレビに映されるタイや欧州の洪水を目にすると、まさにワイタハ族のポロハウ長老が語られた「ウォータークロック」の始まりを実感せざるを得なくなってくる。
身の回りの平穏に誤魔化され、いつまでものんきな気持ちでいると、時の到来を気づかぬまま大激変を迎えることになってしまう。
かってない自然災害と経済の大混乱は目の前に迫っているのだ。
それを教えてくれているのが、イタリア、スペイン、フランスの洪水と財政危機ではないだろうか。
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