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またしても米議会の機能不全が露呈した(写真は連邦議会議事堂内に立つ、ジョージ・ワシントン初代米国大統領の像)〔AFPBB News〕
米国財政、間違った赤字削減方法
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/30264
2011.11.24(木)
(2011年11月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
米国の政治の唯一の長所は、欧州ほどには悪くないということだ。ベルギーは16カ月間も政府が不在だし、イタリアとギリシャでは、選挙で選ばれていない経済学者が緊縮プログラムを実行するために落下傘降下してきた。
それでも欧州の政治は、面白みが減ったにせよ、好転しているように見える。ポルトガルとアイルランド、そして先週末にはスペインが、財政赤字削減を確約する中道右派政府を選出した。
急速に間違った方向に進む米国
米国については同じことが言えない。米国はベルギーほどひどくないかもしれない(もっとも多くの米国人は間違いなく、ブリュッセルの政府くらい無力な連邦政府の方が好ましいと思うだろう)が、急速に間違った方向に進んでいる。投資家はこの事態を憂慮すべきだ。
21日夜に超党派の「特別委員会」が赤字削減策に関する合意に失敗したことで、1兆ドル規模の自動的な歳出削減策が発動される(実施は来年の大統領選挙後まで持ち越される)。債券市場はこれを冷静に受け止めたが、株式市場の反応はユーロ圏から伸びる暗い影に覆われた。
しかし、株式投資家は政治家がもたらす最悪の組み合わせを覚悟した方がいい。来年は歳出削減を行うが、長期的に財政赤字を解消する計画が示されない事態だ。
既に一定の財政引き締めが来年予定されている。経済が弱い状況にあって、特別委員会の合意があれば、景気低迷の痛みを最小限に抑えるために、失業手当の延長給付と給与税減税の延長への道が開かれたかもしれない。今やその見込みはなくなった。つまり、来年、不慮の緊縮財政が行われるということだ。
一段と高まる景気後退の可能性
米国政府が米国民から「世界の最後の消費者」の役割を引き継いだ今、このことは各地の企業にとって悪い知らせとなる。需要は打撃を受けるだろう。来年2ケタの増益を見込むアナリスト予想は楽観的に見える。2009年のピークとあまり変わらない水準にある、欧州株に対する米国株のバリュエーションプレミアムも縮小するかもしれない。
米国の財政赤字には対処する必要がある。だが、こんなやり方で削減するのではない。既に高い米国の景気後退入りの可能性は、一段と高まっている。
By James Mackintosh
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/30264
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