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(回答先: 経済学の常識からみると派遣社員の賃金は正社員より高くすべき なぜスペイン若年失業率44% 投稿者 sci 日時 2011 年 10 月 17 日 01:01:36)
スペインの若者の失業率をご存じですか?
http://news.livedoor.com/article/detail/5731125/?p=2
2011年07月23日19時57分
ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話
ユーロ圏全体と各国の失業率推移を見てみましょう。今回はちょっと長めに2000年から見てみましょう。単位は%です。
こんな感じです。ユーロ圏全体の失業率はこの1年で10.2⇒10.1⇒10.0⇒9.9ときてますがいまだ10%前後の高水準を保っています。ドイツなんかはかなり回復してきてる感じが見えますが、次男坊のフランスなんかはまだまだ高水準です。スペイン、ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、は軒並み10%超です。話題の5か国の中ではイタリアだけが8.1%と10%以下。イタリアはこの5か国の中では国債の国内消化率も低く、失業率も他と比べれば低いので、借金の額は多いですが他の4か国とはちょっと状況が違います。ただ、イタリアは全体の失業率は低いんですが・・・という話は後述します。
スペインの失業率は2007年5月が7.9%で、その後ぐんぐん上がっていって2008年5月に10.5%に達して10%を超え、翌2009年1月には15.8%と 15%を超え、2010年5月にはついに20%に達し、その後もほとんど低下することなく今年2011年5月こ20.9%の最悪値に達しました。労働人口の2割以上が失業している状態。最悪です。
これはあくまで労働力人口全体での失業率で若年層人口はもっと深刻です。
今回の話のタイトルにしてみたんですが、スペインの若年層の失業率ってどのくらいあると思いますか?これらのデータのソースはEUROSTATなんですが、EUROSTATは25歳未満の若年層失業率というのも発表しています。
スペインの25歳未満の若年層人口の失業率は44.4%です。これは凄まじい数字で、景気がどうこうというよりも治安を維持できるか、というレベル。職を求める若者の半数近くが職に就けないわけですから。
これも各国の数字を2000年以降の推移で見てみましょう。ユーロ圏全体と各国の25歳未満層の失業率推移です。単位は同じく%。
急速に上昇して44.4%に達したスペイン、同じくうなぎ上りで38.5%まで来たギリシャ、ポルトガルも28.1%に達し、アイルランドは今年の年初31.7%まで行ってましたが足元は26.5%、それでもこの数字ですが。先ほどお話ししたように、イタリアは労働人口全体の数字は8.1%と話題の5か国の中では低いんですが、25歳未満層の失業率は非常に高くて現在28.9%とポルトガルやアイルランドよりも高いんです。そして、フランスも22.7%。2005年にフランス全土に拡大した若者の暴動は記憶に新しいですが、その後もたびたびフランス国内で若者が暴動を起こすといった事件が報じられています。ここでもやっぱりドイツだけは別格で、25歳未満層の失業率も7.7%にまで低下してきています。
ちなみに平和な日本は全体の失業率が4.5%、15歳〜24歳層の失業率も8.0%です。
ギリシャの自殺者は2007年から2009年の間に19%増加、アイルランドの自殺者も15%増加。
若年層失業率が8%の日本にいると、ユーロ圏全体の失業率が10.2⇒10.1⇒10.0⇒9.9と来ているのだけを拾って楽観的に報じる感覚になっちゃうんでしょうかね。若者の失業率が44.4%にもなってる国の状況は、日本のメディアで報じられているような状況じゃないですよ。偉い人たちが集まって、国の借金問題について、先送りだ肩代わりだ金利の引き下げだ、って話しているのを、職に就くことができず将来に不安でいっぱいの若者たちはどんな気持ちで見ているんでしょうね。
以前にこの記事(http://jovivi.seesaa.net/article/184504558.html)の中でお話しした、頭の中の地球の模型の話を覚えてますか?ヨーロッパの労働市場が回復してるだの、今回ギリシャの支援策がまとまって目途がたっただの、って報道してる人たちの頭の中の地球の模型を見てみたいもんです。おそらくヨーロッパのところにはEUの旗がなびいてて、そこにはメルケルとサルコジとトリシェとかが立派なテーブルを囲んで会議してて握手に至った、くらいしかないんでしょうね。スペインの不安でいっぱいの職に就けない若者や、アイルランドで自殺している人たち、ギリシャで預金を引き出すのに並んでいる人たち、はいないんでしょう。
私がヨーロッパに対して楽観的な見方を持つにはまだまだ相当な時間がかかると思います。
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