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話題と相場を動かす要因は別 ドル円読む鍵は今も米中期金利
http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/404.html
投稿者 sci 日時 2011 年 9 月 28 日 02:08:44: 6WQSToHgoAVCQ
 

(回答先: 金バブル破裂で「安全通貨」円はどうなる? ユーロ安一服で、悲観相場はついに転換か バブル破裂のパターンどおりとなった金 投稿者 sci 日時 2011 年 9 月 28 日 01:51:05)

 http://diamond.jp/articles/-/14172
為替市場透視眼鏡【第35回】 2011年9月28日 田中泰輔

話題と相場を動かす要因は別 ドル円読む鍵は今も米中期金利

 昨今の世界経済の先行き不安も半分は2009年から想定された道筋だ。日本人なら金融危機後の欧米のバランスシート調整にはそうとう時間がかかると実感的に理解できるだろう。
 今回、米英政策当局には1930年代の大恐慌や近年の日本を教訓とする知見があった。09年、彼らはたたみかけるように金融・財政政策を発動して いったん恐慌を防ぎ、株式や新興国のリスク資産が反発した。10年、再びだれてくる経済を米国の政策当局はQE2とブッシュ減税の継続で押し返した。しか し11年に入って、政策の追加余地が尻すぼみになる一方で、バランスシート調整を脱する兆候はまだ見えない。
 重要なのは、自律回復へのメドが立つまで、政策という添え木を継続するという意思の表明である。FRB(米連邦準備制度理事会)議長ら米金融当局 はこの点を心得ている。しかし、愚直な健全主義に傾斜し、雑多な国々が混在する欧州は、域内債務問題での政策決定で毎度後手に回り、勇み足の利上げという 逆噴射までした。バランスシート調整下の経済・市場はささいな政策対応の失敗で台なしになりかねない。この歴史の教訓を勘案するとき、欧州は常に禍根の種 として気がかりだ。

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先行き不安を強める市場はここ数ヵ月のあいだ、米政府債務上限法案や欧州域内債務などに神経質に反応し、翻弄されてきた。しかし話題のニュースと 相場を実際に動かす要因は必ずしも一致しない。かねて当欄では、米景気回復半ばまでのドル円は、米中期金利に沿って動く傾向があるとしてきた(上のグラ フ)。米政府債務上限法案がこじれれば上昇すると喧伝された米金利は、実際には米景気の弱さを映して低下し、ドル円は下落した。相場の話題も米中期金利動 向に集約して解釈するように心がけると、狼狽する場面は減らせるだろう。

 ユーロ相場は金利の道程からはずれる投げ売りがたびたび生じてきた(下のグラフ)。ただし08年の投げ売りは09年に金利見合いの水準まで回復し たが、ギリシャ債務問題後の投げ売りは金利から乖離したまま、金利との連動性を回復している。ギリシャなど債務問題国の資産を投げ売りした海外マネーが ユーロ資産に回帰しないためだ。仮に米国経済が、歴史の教訓むなしく下振れる場合、0%近くに収斂する米金利はその機能を失い、ドル資産離れがドル円を金 利から乖離してさらに下落させるかもしれない。(そうした悲観に与(くみ)しないが)鍵は米経済が当面底堅さをどう保つかにある。
(野村證券マネージングディレクター 田中泰輔)

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