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イオン 拡大路線から圧縮経営に一転 経費、投資、在庫絞りV字回復
http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/180.html
投稿者 sci 日時 2011 年 9 月 08 日 02:28:34: 6WQSToHgoAVCQ
 

(回答先: 「40歳以上の日本人男性はいらない」イオン人事担当者の本音とドジョウの進む道 投稿者 sci 日時 2011 年 9 月 08 日 01:29:00)

異常な拡大路線から転換したのは正しかったのだろうが
変に欧米化して、ソニーのような末路が待っていなければいいが。

http://diamond.jp/articles/-/13823

【第39回】 2011年9月8日
【イオン】拡大路線から圧縮経営に一転 経費、投資、在庫絞りV字回復

一時は経営不安説までささやかれた流通大手イオンの業績が回復している。背景には、社外取締役の増員などコーポレートガバナンスの改革による拡大路線からの決別があった。

 国内流通を代表する大手のイオンだが、2年前の2009年秋には市場で「経営不安説」がささやかれた。

 08年度に7期ぶりの最終赤字に転落、営業利益も2期連続で減益に終わった(図@)。
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 それまで積極的なM&A(企業合併・買収)と出店拡大路線で成長してきたが、本業の総合スーパー事業のビジネスモデルが陳腐化していたところに、リーマンショックのあおりを受けた。それまでの拡大路線により、総資産3兆7414億円、有利子負債1兆1946億円(08年度)とひたすら肥大化するバランスシートの一方、転がり落ちるような減益の底が見えなかったため、経営不安説に火がついた格好だった。

 そこで、09年12月に三菱商事と包括業務提携を締結、三菱商事がイオン株式の5%を保有することで信用補完につなげた。

 そしてこれを機に、イオンはそれまでの拡大路線から圧縮経営に舵を切り始めた。

 まず効果を表したのは大胆なコストカット。09年度は、なんと1年間で771億円もの経費を削減。その傾向は翌年度も続き、2年間で削減した販売管理費は1307億円にも上る。

 圧縮経営の2番目は設備投資の抑制である。11年度も増益基調が続いているが、これは「圧縮経営がタイムラグをもって効いてきている」(正田雅史・野村證券金融経済研究所主席研究員)ためだ。経費カットは、損益計算書に即、効いてくるが、「設備投資は長期資産のため、効果が出るのに1年かかる」(同)。

 08年度までは、営業キャッシュフローを上回る投資を行い、常にフリーキャッシュフローは赤字状態(図A)だったイオンだが、09年度以降は投資を営業キャッシュフローの範囲内に収め、フリーキャッシュフローが黒字に転換するようになった。

 図Bに見られるように、09年度以降は、出店を過去の3分の1以下に抑え、逆に不採算店の閉鎖は加速して直営売り場面積は縮小している。流通大手の自らが、面積を減らすことで、供給過剰状態を調整したといえる。だが、1平方メートル当たりの売上高は依然として下がり続けており、効率を重視するなら、さらなる店舗のスクラップが必要といえよう。

 3番目が在庫の圧縮である。たとえば、10年度第2〜4四半期は衣料品の在庫を、前年同期に比べて2ケタパーセント絞った(図C)。

 在庫を絞れば、季節の境目での値引きセールによる処分が少なくなり、粗利益率の改善につながる。衣料品の粗利益率は、09年度の35.9%から10年度は37.5%と1.6ポイント改善した。衣料品の既存店売上高は1%落ちたが、利益率が改善したため、これだけで粗利益高は36億円増えた。

 拡大志向のDNAを持つイオンが圧縮経営に転換できたのには、コーポレートガバナンスの改革が挙げられる。

次のページ>> ガバナンスの変化で投資行動がシビアに

 09年5月の株主総会で、社外取締役がそれまでの3人から5人に増え、社内取締役の4人を上回った。さらに10年5月には、みずほ銀行から招聘(しょうへい)した千葉清一氏がグループ財務最高責任者に就任。また、従前、代表権を持つのは岡田元也社長1人だったが、森美樹副社長と合わせて2人になった。

 こうしたガバナンスの変化で、投資行動が変わったのである。

ガバナンスの変化で
投資行動がシビアに

 それまでのイオンは、投資効率を重視しないM&Aが目立った。

 06年には、ドン・キホーテに敵対的TOBを仕掛けられた弁当チェーンのオリジン東秀のホワイトナイト役を買って出て、525億円を投下。05年の最高株価で算出しても時価総額は419億円で割高だった。当時は、オリジンの店舗数を1500店にまで拡大する計画をぶち上げたが、10年度末現在571店にとどまる。

 07年にはダイエー株15%を462億円で取得。だが、ダイエーは、08年度以降3期連続の最終赤字で、投資がうまく回収に結び付いているとは言いがたい。

 ところが、09年以降はイオンの投資行動がシビアになった。

 象徴的なのが、米国の婦人服専門店・タルボットの売却だ。かつてはイオンの収益を下支えする優良企業だったがトレンドの旬が過ぎ、07年度には220億円の最終赤字に転落。08年度は赤字額が571億円に拡大するなど、イオンの業績悪化の主要因であっただけに市場からは早期の売却を求める声が多かった。

 しかしタルボットは、岡田元也社長が日本法人の初代社長を務め、同氏のトップマネジメント修業のスタート地点だったこともあり、その思い入れの強さからグループからの切り離しには二の足を踏んできた。

 売却を後押ししたのが、09年5月に社外取締役に就任した生田正治氏(元商船三井社長、日本郵政公社初代総裁)の詰問だといわれている。「なぜ、タルボットを売却しないのか」との問いかけに、明確な答えを示せなかったという。

 ただ、圧縮経営によってV字回復を成し遂げたイオンだが、主業態である総合スーパーが消費市場の変化をとらえ切れていない20世紀型のビジネスモデルであることは変わりない。現在、自転車やペット用品などで専門店化を試みているが、持続的な成長は、早期に21世紀型のビジネスモデルを確立することに尽きる。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)  

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