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(回答先: 原子力損害賠償支援機構法案について(在野のアナリスト Aug.2,2011) 投稿者 肥筑 日時 2011 年 8 月 03 日 18:41:52)
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
東京電力による原発事故の賠償を進めるための原子力損害賠償支援機構法が成立した。
8月中にも電力各社などの出資で支援機構を設立。東電の資金繰りを支えるため、政府はまず、利子のつかない交付国債2兆円を発行する。
法案は自民、公明の要求を盛り込む形で修正された。だが、与野党ともそれぞれに電力改革派と維持派とが混在しており、せめぎ合いの結果、後からいかようにも解釈・運用できる玉虫色の条文が少なくない。
野党の最大の要求だった「国の責任」については、「損害賠償の迅速かつ適切な実施」に国が万全をつくす旨の条文が追加された。そのうえで、交付国債による支援だけでは資金が不足した場合、賠償原資に国の予算を直接入れることができる条文も加わった。
原発被災者にしわ寄せがいかないよう、最終的に国が賠償の責任を負うのはやむを得ない。ただ、それは東電を法的整理し、徹底的なリストラや減資、金融機関の債権放棄などで利害関係者の責任を最大限追及してからの話だ。
その障害だった「東電を債務超過にさせない」との閣議決定は、衆参両院で「見直し」が付帯決議され、菅政権も国会の意思を尊重する意向を示した。
東電を法的整理すると、弁済順位の低い賠償金が一律カットされてしまう問題も、賠償支援に対する国の責任の明示で解決のめどが立った。
あとは、賠償範囲の決定や東電資産の洗い出し作業を急ぎ、債務超過が明確になった時点で法的手続きに入る。それが修正を経た法律の素直な読み方だ。
ところが、国会審議の終盤で、東電の債務超過を避けるために経済産業省が作成したとされる「修正してはいけないポイント」を記した文書の存在が明らかになった。これが与野党協議に影響を与えた節もある。
新法には、東電やその株主、貸手である金融機関などにどう責任を問うかといった具体的な言及はない。目を光らせていないと、運用次第で、なし崩し的に税金投入が進みかねない。
もちろん、被災者は待ったなしの状況にあり、いつまでも議論を続けるわけにはいかない。支払い態勢など詰めなければいけない点もある。機構設立の作業自体は急ぐべきだ。
玉虫色の中身が正しい方向に向かうかどうかは国会のチェック機能にかかっている。本来、被災者を救済するはずの国費投入が、東電の延命に使われてはならない。
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