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ロシアのデフォルトでルーブルは暴落、ハイパーインフレが進行し、ロシア国民は塗炭の苦しみを味わった。冷戦時代のソ連を知る者は、ロシアのデフォルトなど夢想だにしなかっただろう。
「3月末時点で、外国人による米国債保有額は4兆4800億ドル。そのうち70%を外国の中央銀行が保有している。」
「中国による米国債保有額は3月末時点で1兆1000億ドルに達し、外国勢としては1位。2位は日本の9080億ドルだった。
一方、FRBは国債買い入れプログラムの結果、保有額が1兆5000億ドルに達している。」
さて、アメリカ破綻の影響はどれ位だろう。
ロイターから
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21615520110609?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
■米国債デフォルトの場合、世界的な金融危機の再来も
[ニューヨーク 8日 ロイター] 市場では米国のデフォルト(債務不履行)に対する懸念が広がっている。たとえ一時的であってもデフォルトを起こせば米国に対する信頼感が損なわれ、世界的な金融危機の再来を招きかねないためだ。
市場関係者は、実際にデフォルトとなる可能性はゼロに等しいとみているが、米政府が8月2日までに連邦債務上限を14兆3000億ドルから引き上げることができなければ、米国債の利払いや元本の返済ができなくなる。
米国債は世界の債券市場のベンチマークとなっているため、そうなれば全世界の国債のみならず、株式や他のリスク資産全体に売りが広がる可能性がある。
米財務省は5月中旬に連邦債務が上限に達して以来、当面のやりくりでデフォルトを回避しているが、米議会では与野党の対立が続いており、予断を許さない情勢となっている。
米国が万が一デフォルトに陥った場合に予想される影響を以下にまとめた。
<米国債市場>
米国債はパニック売りを浴び、利回りが急上昇する可能性がある。
主要3格付け機関は、国債の元利返済ができなければ「テクニカルな」デフォルトとみなすとして、さらなる元利返済の遅れが生じた場合には米国の格付けを「AAA」から引き下げることを検討する考えを示した。
プルデンシャル・フィクスト・インカムの最高投資責任者、ロバート・ティップ氏は、一時的なデフォルトであっても、長期債利回りが現在の水準から0.4―0.5%上昇するとの見方を示した。
<マネーマーケットファンド>
一部のアナリストは、デフォルトを受けて米国債価格が下落した場合、投資家がマネーマーケットファンドから資金を引き出し、株価が1ドルを割り込む可能性があると懸念している。
リーマン・ブラザーズが破たんした直後の2008年9月に、リザーブ・プライマリー・ファンドで同じことが起きた。その際、ファンドの動きは世界的に凍結状態となった。
米連邦準備理事会(FRB)のデータによると、マネーマーケットファンドは2010年末時点で、短期債を中心に3350億ドルの米国債を保有している。
<政府機関の閉鎖>
米政府が新たな債券発行ができなくなれば、連邦政府機関が閉鎖される可能性がある。その結果、政府職員が自宅待機を強いられるほか、債権者や請負業者への支払いや支援金の支払いが不可能になる。前回政府機関が閉鎖されたのは1995年だった。
債務が上限に到達する8月2日以降の支払い日程は次の通り。
*8月3日:社会保障を受けている5500万人の米国民に対する支払い(610億ドル)
*8月4日:短期国債の満期(300億ドル)
*8月11日:短期国債の満期(270億ドル)
*8月15日:利付き国債の四半期ごとの利払い日(256億ドル)
<外国中央銀行>
米国の多額の債務に対する懸念から、中国人民銀行をはじめとする外国の中央銀行は米国債の購入ペースを落としている。
アナリストは、デフォルトになれば外国中銀が米国債を売却するのではないかと懸念している。
3月末時点で、外国人による米国債保有額は4兆4800億ドル。そのうち70%を外国の中央銀行が保有している。
米財務省のデータによると、2010年9月から2011年3月までの間、外国人による米国債購入額は1カ月を除いて毎月減少している。その一因は、ドル安に対する懸念から、外国中銀がドルに偏重したポートフォリオの分散を進めているためとみられている。
中国による米国債保有額は3月末時点で1兆1000億ドルに達し、外国勢としては1位。2位は日本の9080億ドルだった。
一方、FRBは国債買い入れプログラムの結果、保有額が1兆5000億ドルに達している。
詳細は以下の通り:here
<レポレート>
デフォルトが起きれば、銀行やディーラーがレポ市場で調達する資金のコストが高くなる可能性がある。彼らは投資やトレーディングを行うために調達する翌日物金の担保として、米国債を活用している。
米国債の信用力が低下すれば、投資家はレポ市場を通じて銀行や証券会社に米国債を担保として貸し出す資金の金利を引き上げる可能性がある。
昨年末時点で、商業銀行は2990億ドル、ブローカー/ディーラーは950億ドルの米国債を保有している。
8日時点の翌日物レポレートは平均0.05%程度だが、デフォルトになれば金利が急上昇し、銀行にとって短期資金の調達コストが上昇する可能性がある。
ニューヨーク連銀のデータによると、2011年5月10日時点で、米国のレポ市場の規模は1兆6000億ドル。そのうち約30%が米国債を担保としている。
<保険会社/年金基金/ミューチュアルファンド>
保険会社や年金基金、ミューチュアルファンドは、保険金や年金、償還金の支払いに支障をきたす恐れがある。
彼らは安全な資産と考えて米国債を保有しているため、支払いや償還のために資金調達する必要性が生じれば、簡単に売却する可能性がある。
2010年終盤時点で、生命保険や損害保険会社による米国債保有額は合わせて2530億ドルだった。ミューチュアルファンドは2960億ドル、年金基金は4870億ドルの米国債を保有していた。
<モーゲージや消費者ローン金利>
米国ではモーゲージ金利、ビジネスローン金利、他の借り入れコストは直接、間接的に米国債利回りと結びついている。
そのため、連邦政府のローンコストが上昇すれば、消費者や企業にとっても借り入れコストの上昇につながる。
ローン金利が上昇すれば、低迷している住宅市場や住宅価格をさらに悪化させる要因となるほか、国内総生産(GDP)の3分の2を占める消費支出の落ち込みを招きかねない。
米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)のデータによると、30年物の固定モーゲージ金利は6月2日に終えた週に4.55%に低下した。昨年12月時点では4.71%だった。
米国債利回りが上昇すれば、30年物のモーゲージ金利は2010年4月以来初めて5%台に乗せる可能性がある。
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