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2011年5月19日 22:00
ジム・ロジャーズが日本国債に強い懸念を抱いているという。
本日の日経新聞でロジャーズ氏と対談した豊島逸夫が次ぎように述べている。
◆JGB(日本国債)には過去何回となく欧米ヘッジファンドが空売攻勢を仕掛け、ことごとく失敗してきた。1400兆円を超える金融資産の最大の運用先として"安全資産"JGBを大量に長期保有する日本人個人に負けてきたともいえる。 しかし、その"鉄壁"が大きく揺らぎつつある。
◆900兆円を超え、更に膨張の一途の公的債務。対して住宅ローンなどの負債を差し引けば実質的には1100兆円程度の個人金融資産がこれから団塊の世代に食い潰されるのは必至。債務と資産が逆転する"臨界点"をヒットすれば、たちまちJGBの鉄壁は崩壊する。
◆これまでは個人金融資産に守られ国内で消化され保有されてきた"温室育ち"のJGBが一気に"外海の荒波"にさらされるわけだ。そうなれば、少子高齢化が進み移民も拒む国が発行する借金証文を誰が買ってくれるのか。何らかの政治的コストを払い、チャイナマネーにすがるしかないのか。
◆今朝の日経朝刊トップ記事は「年金、新興国投資を拡大 運用改善狙う 日本株2割切る」という記事。かたや、その新興国投資を縮小し、日本株保有を増やして「運用改善を狙う」ジム・ロジャーズ氏。しかしJGBに手を出す気は一切ない。米国債はショート(売り)だがコモディティーは長期ロング(買い持ち)と語るジム・ロジャーズ氏と、セミナー参加の日本人個人投資家のイメージがダブって見えた。
◇
以前お伝えしたように、ジム・ロジャーズは米国債をショートしているが、日本国債に対しても同様なスタンスである。
米国も日本も同様な運命をたどることが示唆されている。
日本国債が国内で消化できなくなれば、金利を上げてでも国外に買い手を求めても、高齢化社会の魅力が乏しく、お金のなくなった日本の信用はもはや地に落ちるしかない状況となる。
時間軸ではまだ先の話のように思えるが、米国と一蓮托生であることに変わりなく、米国もコケれば日本もコケる。
ジム・ロジャーズのスタンスが、米国債ショート、コモディティーロングであることの意味を十分考える必要があるであろう。
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