http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/633.html
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(回答先: [2号機圧力抑制室(サプレッションチェンバー)はどうして壊れてしまったのか?] (その2) 投稿者 あっしら 日時 2011 年 4 月 19 日 12:40:52)
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/550.html
>結論っぽく言えば、…原子炉隔離時冷却系(RCIC)という緊急時炉心冷却装置の一つがきちんと作動し続けたがゆえに、それが引き起こすことになる重大問題を見逃してしまった事故対策チームの極めて深刻なミスのために圧力抑制室を損壊することになったと考えている。
原子炉隔離時冷却系というのは、発電のためタービンに高圧・高温の蒸気を送る主蒸気配管に付けられた主蒸気隔離弁を原子炉緊急自動停止とともに閉じたあとで動くものである。
…2,500m3くらいの容量と思われる2号機の復水貯蔵タンクが空になると、次にはおよそ2,800m3と思われる圧力抑制室に蓄えられた水を炉心冷却材として汲み上げることになる。
…
隔離時冷却用ポンプの定格流量は2号機クラスで100m3/h程度と思われるが、復水貯蔵タンクと圧力抑制室を合わせておよそ5,300m3の冷却材(水)は、53時間で枯渇することになる。(引用終わり)
上の部分はあっしら氏の「売り」の部分で、読者の関心も高いと思われるので改めて考えてみる。「原子炉工学などをまじめに学んだことがない文系のもの」ということだが、めったに見ない物理数字や「原子炉隔離時冷却系」などという述語を使って玄人はだしである。だが、大丈夫なのだろうか。「生兵法は大けがの元」とも言う。
2号機についてはRCICがからんだため他の号機より海水の注入が遅れた、とするなら何日ぐらい遅れたのかの裏付けデータが少なくとも必要である。そのデータが今手元にないので、それは後回しにする。2号機のチェンバーの損傷についてはもっと単純な説明も可能と思う。(ここでは炉心に燃料棒がある1〜3号機について考える)
津波で非発が失われてから、各号機が暴走をはじめた。炉心の温度が上がり、大量の水素が発生した。1号機、3号機では地震でゆるんだ(損傷した)と考えられる格納容器につながっているパイプ等から水素が建屋内に大量に漏れ出し、建屋の水素爆破につながった。
だが、2号機については不幸にもパイプのゆるみが少なく、大部分が格納容器内に溜まった。それが格納容器内で爆発した。これは上部で爆発しても、その圧力は容器内全体にほぼ均等に衝撃として伝わるはずだ。それで比較的弱いとされる下側のドーナツ上のチャンバーの一部が損傷した。
ひるがえって見ると、1号機、3号機も海水の注入が間に合わなくて炉心の冷却がままならず、大量の水素が発生したのである。その点で2号機も同じだろう。
以上のようなシナリオも十分考えられると思う。あっしら説は、京大の小出先生も指摘していたとは記憶にない。あっしら氏、「知」に流れ過ぎてはいないか。
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