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ポスト3.11―原発震災後の日本―を考える @はじめに 安東次郎 (ちきゅう座)
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/815.html
投稿者 新世紀人 日時 2011 年 3 月 27 日 08:31:22: uj2zhYZWUUp16
 

http://chikyuza.net/n/archives/7901

ポスト3.11―原発震災後の日本―を考える @はじめに
2011年 3月 27日 評論・紹介・意見 安東次郎
<安東次郎(あんどうじろう):ちきゅう座会員>

「原発震災後の日本を考える」というと、「まだ早過ぎる」と言われるだろうか。「いまはまだ国民が一致協力して危機に対処すべき時だ」と。

しかし、そんな「時」は終わった。昨日の三つの報道がそれを知らせている。

その一つは、原発20〜30キロ圏についての「自主的な避難を促す方針の表明」。

政府が20〜30キロ圏居住者に屋内退避を指示したのは、15日午前。14日にはすでに3号機が大量の放射性物質とともに大爆発しており、この指示自体がまったく不適切なものであったが、なお悪いことに、政府は事態の隠蔽と自らの体面を優先し、その指示を25日まで維持してしまった。その結果、多くの人たち――特に自力では避難困難な人たち――が汚染地域(現状では少なくとも40キロにまで及ぶ)にとり残されてしまった。

このような経過をみると、昨日の「自主的な避難を促す方針の表明」などというものは、政府の「体裁」を取り繕う以外のなにものでもない。そしてそれ自身の「体裁」のために存在する政府などいうものに存在価値はない。

しかし、それでも「多くの被災者の救援のためには、政府のもとに『一致協力』する必要がある」と言われるかもしれない。しかし現実の被災地での救援は「地方自治体」と「自衛隊」などの各組織、そして「民間」の協力のもとに進んでいる。それは国民相互の「協力」ではあるが、「一致協力」ではない。なぜなら国民の「一致協力」というものは、国民が自らの中枢機能をもってこそ言えることだが、いま国民は機能する中枢をもってはいないのだから。

二つ目の報道は、引き続く福島第一原発の危機にたいして、米国が――海水による冷却から真水による冷却への転換という――方針を日本に指示し、軍の本格的動員をはじめたこと。

この間、菅首相は、原発の危機的事態への対応に専念してきた、といわれる。この事項が米国主導で行われるようになった以上、この震災にあたって首相が判断する事項は―実質的に―もはや存在してはいない。

三つ目の報道は、25日の菅首相の会見。

菅首相は、まず原稿をよみ、その後「記者クラブ」記者の『質問』にたいしても、原稿をよんだ。原稿を読むだけの首相に存在価値はない。そんなことなら、原稿を書いた人が記者会見をすればよいのだ。

そういう次第で、3月25日、首相官邸の『機能停止』は蔽い難いものとなった。だからこそ今日は、もはや旧体制下での「国民の一致協力」ではなく、ポスト3.11―つまりこれからの日本―について、語り始めなければならない。

しかしポスト3.11を語るには、3.11とは何だったか?ということから始めねばなるまい。ここでは震災それ自体については論じない。ここで専ら問題にするのは『原発災害』だが、この『原発災害は何なのか』という問いに答えることは、なかなか難しい。

しかし人々が直感しているのは、今回の事態が昭和20年の敗戦につぐ、いわば「第二の敗戦」のようなものではないか?ということだ。

それはまず、私たちがあてにしていたものすべてが、じつはあてにはならないものなのだ、ということが直感されたという意味で。

さらに、今回の危機はまったく無責任な原発推進の帰結だが、このことは、かつての戦争がまったく無責任に始められたことを彷彿とさせる。そしてこの地震国での原発推進に、社会のほとんどあらゆる勢力――自民党と民主党、官僚と学界、電力産業など財界、マスコミ、労働組合――が巻き込まれたことは、かつての戦争での翼賛体制――体制翼賛会、産業報国会等々――を彷彿とさせる。

この「第二の敗戦」という表現は比喩ではあるけれど、しかしこうした比喩を通してしか、私は3.11の原発災害という事態を、実感をもって掴むことはできない。

いったい社会のほとんどあらゆる勢力が、『正気』を喪失するなどということが、どうしておこったのか。この問いに答えることなくして、私たちは3.11の原発災害を語ることはできない。そしてまた、敗戦後そうしたように、責任を一部の『明白な犯罪者』たちに押し付けて済ますわけにもいかない。

いまもわけ知り顔で語る政治家や『識者』たちは、自分たちの犯罪の重大さに少しも気づいていない、あるいはそんなフリをしているようだ。

私は、自分も無責任な人間のひとりだから、ひとの罪をあげつらうことは嫌いだが、3.11に帰結したような原発推進が罪でなければ、一体何処に罪というものが存在するのか、と思う。

人間が管理できるはずもない放射性物質―プルトニウム239の半減期は二万四千年である―を作り、貯め、あげくのはてに飛散させて、人を含むあらゆる生き物と土地と海と空とのすべてを汚して、死と病をもたらすこと、これ以上にどんな罪があるだろうか。

おそらく私たちの世代は、生まれ来る者たちからも、そしてすでに死んでいる者たちからも、繰り返しこう問われるのだ。

『なんでそんなに愚かだったのか』と。

2011年3月26日

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion0391 :110327〕


(新世紀人コメント)
いよいよ、福島原発の埋葬と共に戦後政治経済体制も埋葬しなければならない時が来た。
その時が来た。
余談だが、在日米軍被爆の危険性が発生した事により、米軍の日本からの本格的撤退すなわち日米安保条約の米側からの破棄通告が発せられないものかな?
まだちょっと早いか。急ぎすぎたか?

   

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コメント
 
01. 2011年3月27日 08:50:10: 7SA0P8CNiw
>> takataka_ch TBSニュースバードで保安院の会見見てます。プルトニウムについて発表されていないが検出されていないのかとの記者の質問に対し、調べていないとの答弁!驚くべし!原子力保安院
約9時間前 Keitai Webから
tokaiamaと82人がリツイート<< 転載。

 
コメント、

プルトニウム検査、していないって!!!!!!! アホちゃうか。

 公表できない値かもね?


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