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原子力安全・保安院と原子力安全委員会の両トップほか、口を開けば「原発は安全」と言いまくってきた御用学者たちに何か罰を与えるとすれば、学者生命を断つことが一番だろう。
それにしても、こんな重要な記事が電子版にはアップされていないのはなぜだ!
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「電源喪失、想定できぬ」 保安院・安全委の両トップ、過去に 福島原発事故
2011.03.26 東京朝刊 4頁 4総合 (全1,256字)
東日本大震災で被災した東京電力の福島第一原子力発電所の深刻なトラブルの原因となった、非常用を含めた電源喪失の事態について、原子力安全・保安院と原子力安全委員会の両トップが過去に、「そうした事態は想定できない」との趣旨の考えを明らかにしていたことが分かった。今後、事故原因などを検証するうえで論議を呼びそうだ。
「地震と津波は自然災害だが、原発事故ははっきり人災と言える」。25日に記者会見をした、吉井英勝衆院議員(共産)はこう話した。
京都大学で原子核工学を学んだ吉井氏は、これまでに原発問題を国会で追及。2006年10月の衆院内閣委員会では原発で非常用電源が失われた場合にどういう事態が起きるのかを質問していた。今回の地震に伴う津波は、福島第一原発で非常用ディーゼル発電機などを破壊し、原子炉などの冷却が出来ない事態に陥った。
当時の鈴木篤之・原子力安全委員長(現・日本原子力研究開発機構理事長)は「日本の(原発の)場合は同じ敷地に複数のプラントがあることが多いので、他のプラントと融通するなど、非常に多角的な対応を事業者に求めている」と説明した。
また、吉井氏が10年5月の経済産業委員会でこの問題を取り上げた際、原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は、論理上は炉心溶融もあり得るとしつつ、「そういうことはあり得ないだろうというぐらいまでの安全設計をしている」と述べ、可能性を否定していた。
寺坂氏は現在も、安全を確保する保安院トップとして福島第一原発の事態収束に向けた指揮を執る立場だ。吉井氏は25日の会見で、「炉心溶融の可能性を認めていたのに、何も対応をしなかった責任は重い」と指摘した。
一方、現在の原子力安全委委員長の班目(まだらめ)春樹氏は、東京大教授だった当時の07年2月、中部電力の浜岡原発をめぐる訴訟で中電側の証人として出廷。原発内の非常用電源がすべてダウンすることを想定しないのかと問われ、「割り切りだ」と話していた。
この際、「非常用ディーゼル2個の破断も考えましょう、こう考えましょうと言っていると、設計ができなくなっちゃうんですよ」「ちょっと可能性がある、そういうものを全部組み合わせていったら、ものなんて絶対造れません」などと証言していた。
班目氏はさらに続けた。「我々、ある意味では非常に謙虚です。聞く耳を持っております」「ただ、あれも起こって、これも起こって、これも起こって、だから地震だったら大変なことになるんだという、抽象的なことを言われた場合には、お答えのしようがありません」
班目氏は10年4月、国による安全規制についての基本的な考え方を決め、行政機関と電気事業者を指導する原子力安全委委員長に就任。22日に参院の予算委員会で社民党の福島瑞穂党首からこの裁判での証言について問われ、班目氏は「割り切り方が正しくなかった」と答弁している。
23日夜、事故以来最初に開いた記者会見では原発の状態について「非常に懸念している」と語り、「想像よりも、どんどん先にいっちゃっている」と認めた。
(中井大助)
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