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(回答先: シリーズ 原発の深層 第5部 やらせの背景A なぜ知事をかばう(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2011 年 12 月 22 日 19:51:12)
シリーズ 原発の深層 第5部 やらせの背景 B 会長の親族も受注
「しんぶん赤旗」 2011.12.17 日刊紙 1面
従業員わずか4人の会社が九州電力関連工事を年間1億円も受注―。九電本社のある福岡県の知事に届け出た建設業者の工事経歴を県の担当部署で閲覧すると、こんな不自然な実態が浮かび上がります。
大成下請けで
玄海原発(佐賀県)、川内原発(鹿児島県)など九電関連の工事を受注した建設業者のなかには、企業規模に不釣り合いな本格工事を請け負ったケースが目を引きます。建設業法では、受注工事を他の業者に丸投げすることは禁じられていますが、原発関連工事には不透明さがつきまといます。
福岡市中央区の建設会社A社(資本金1千万円)。従業員4人の企業でありながら、大手ゼネコン大成建設の下請け工事を九州各地で次々と受注しています。大成建設は川内原発建屋を建設しました。
九電関連工事でも原発関連構造物建設などを下請けとして受注しています。九電関連の受注額は年間約1億円にのぼります。
同社を訪ねると賃貸マンションの一室でした。インターホンを鳴らしても応答はありません。
同社の創業者は九電の松尾新吾会長の親族です。九電側は「工事発注は、公平・公正にやっている」(広報担当)としていますが、松尾会長は「頼ってきた親族を助けて何が悪い」(西日本新聞9月23日付)と語っています。同社の工事には建設業法で義務付けられた専任技術者が常駐せず、実際の施工は別業者だったとも報じられています。
うまみがある
大手ゼネコンで原発関連の仕事を担当する関係者はこう打ち明けます。
「電力会社の幹部や政治家、地元有力者から『知り合いを下請けに使ってくれ』という依頼は珍しくない。維持管理にも莫大な費用がかかる原発は、業者にとってうまみのある仕事だ」
日本共産党の吉井英勝衆院議員の要求で資源エネルギー庁が提出した資料によると、全国の原発57基の総建設費実績は約13兆円にのぼります。原子炉は、三菱重工、東芝、日立製作所がほぼ独占。原子炉建屋は、鹿島、大林組、大成建設、竹中工務店、清水建設の大手ゼネコンが独占受注しています。
前出の大手ゼネコン関係者は語ります。
「原発関連の工事は、利益率が高く、しかもメンテナンスなどで仕事が途切れない。原子炉メーカーになると、原子炉の原価があってないようなものだから、さらに大もうけしている。電力会社側は、電気料金に建設費を上乗せすればいいから気前よく払ってくれる」
(つづく)
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