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(回答先: <シリーズ 原発の深層>第二部 米戦略のもとでI/「安全神話」の源流(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2011 年 10 月 13 日 09:47:15)
<シリーズ 原発の深層>第二部 米戦略のもとでJ/破綻した「神話」
「しんぶん赤旗」 2011.10.12 日刊紙 2面
「原子炉1基あたりの大規模事故は、ヤンキースタジアムに隕石(いんせき)が落ちるのと同じ確率」「原子力は航空機や水力発電より1000〜1万倍安全」…。
本質的に危険
原子力事故の確率はきわめて低く、事実上起こらない―。日本政府や電力会社も最近まで口にしていた「確率的安全評価」。これも、米国発です。
1975年10月、米原子力規制委員会(NRC)が出した報告書「原子炉安全性の研究」(WASH1400)で、同理論が確立されたと言われます。
報告をまとめたマサチューセッツ工科大のノーマン・ラスムッセン教授は76年5月25日、東京での講演で、「われわれは、燃料溶融の確率を2万分の1としたが、これは200原子炉年においてこのような事故がなかったという経験に基づいている」と誇りました。
しかし、その3年後になる79年3月、スリーマイル島原発で炉心溶融(メルトダウン)が起こりました。
「公衆が障害を受けた証拠のないまま運転が長く続いたため、原発は安全だという信念は、確信にまで高められた」。カーター大統領の調査委員会報告書はこう述べ、「原発は本質的に危険である」と指摘。“安全神話”と決別しました。
“安全神話”には、炉心溶融が起こっても、4重、5重の防護壁に守られているため、放射能が外に漏れ出すことはないという「多重防護」論もあります。これも、チェルノブイリと福島の事故で完全に破たんしました。
「空母は安全」
しかし、「確率的安全評価」と「多重防護」論は、今なお日本国民に押しつけられています。横須賀基地(神奈川県)に米原子力空母ジョージ・ワシントンを配備するにあたり、米側が再三、持ち出してきているのです。
「合衆国海軍の原子炉は、1億4500万カイリ以上にわたり原子力による安全航行を行うという傑出した記録を有する(だから安全)」「少なくとも4重の防護壁が放射能を原子力軍艦の中にとどめる」…。
福島第1原発事故から間もない今年4月18日、米政府が日本政府に提供した、原子力空母の「安全性」に関する「説明」です。
木で鼻をくくったような「説明」に納得する住民は多くありません。「三浦半島を第2のフクシマにするな」―。原子力空母ノーの声は、日増しに高まっています。
◆
日本の原発は、アイゼンハワー政権の核戦略の一環としてもたらされました。これに日米の財界が乗っかり、異論を徹底的に排除することで、今日の体制ができあがりました。
原発からの脱却は、米国と財界支配の下にある安全保障・エネルギー政策の根本的な変革につながります。 (おわり)
(この連載は榎本好孝、竹下岳が担当しました)
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【関連記事】
2011年9月26日(月)「しんぶん赤旗」
米原子力空母いらない/横須賀母港化3年 4500人超が抗議/放射能から子守りたい
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-09-26/2011092601_01_1.html
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