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(回答先: コバルト60が鉄筋に混入したアパート住民の健康影響調査 γ線体外被曝は癌を減らすのか?本当? 投稿者 中年A 日時 2011 年 6 月 05 日 13:52:59)
まず、財団法人電力中央研究所は、原発事業を展開している電力会社の母体を母体として線量解除後すぐに生まれたシンクタンクで、原発の拡大とともに、原発の有用性・経済性・安全性をあれこれ理論づけてきた組織です。
ですから、原発の危険性のコアである放射線問題は大きな研究テーマとして取り組んでいます。
予め、私は放射線が害を及ぼすだけでメリットなんかまったくないという考え方はしていません。
ちらっと前に書きましたが、末期ガンの義父の延命に一縷の望みをかけて、いっしょに玉川温泉(ラジウム)に放射線を浴びにいってもいいと思っていたくらいです(笑)。
(昨年、行く前に亡くなってしまいましたが)
放射性が正常細胞に害を及ぼすということは、正常細胞とほとんど同じ組成のガン細胞にも“害”を及ぼすことになりますから、ガン患者の放射線被曝は、正常細胞のガン化とガン細胞の死滅のどちらが勝つかのせめぎあいだとも言えます。
玉川温泉はラジウムガス蒸気のなかに浸るという感じで、身体に影響を与え、皮膚がピリピリ痛くなるようです。
抗がん剤(発がん物質)や手術(免疫力・体力低下)もリスクが高いものですから、リスクもあるということを承知で放射線治療(民間療法も含む)を自己責任で試せばいいと考えています。
本論に戻ります。
疑問の調査も前に見たことがありますが、実数を出すことなく%表示で大きな差があるように思わせたり、ガン死亡率という“特殊な”概念のみで一般公衆と統計的比較していることから、プロパガンダの域を脱しておらず、それほど意味を感じませんでした。
このような調査であれば、ガン死亡率だけではなく、放射線が関与すると考えられている様々な疾病の発症率を同時に示さなければなりません。
端的には、ガンを患っても、死ななければ除外される統計手法です。
先天性奇形の発生率も、9年から20年の居住期間のひとに対する調査ですから、どれくらいの人が妊娠し出産したのか、その人たちは居住を始めてどれくらいの期間で妊娠したのかなど精査すべき内容があります。
それを抜きに、母数が大きい一般公衆とたかだか総数1万人のデータを比較して、多いとか少ないとかは論じられません。
コバルト60は、かつて(たぶん30年くらい前まで)ガンの放射線治療の線源として使われていたので“有名”でしたが、副作用が強くガン細胞の縮小にそれほど効果がなかったということで使われなくなっています。
(半分冗談ですが、台北のアパートの住民は、コバルト60の被曝で細胞がガン化し、コバルト60の被曝でガン細胞が死滅ということが繰り返されていた可能性もあります(笑))
コバルト60は、米軍の研究機関(Natick)で食品保存方法への活用ということで戦後盛んに研究されたため、その成果を利用するかたちで、食品保存や殺菌などで幅広く使われています。
(ジャガイモの発芽防止のための照射は有名です)
核分裂で放出されて中性子による放射化でコバルト60ができます。
コバルトは鉄族で半減期も5.3年なので線源として扱いやすいものです。
コバルト60から放出されるガンマ線のエネルギーは1.33MeVであり、それら全体の評価として、食品保存や殺菌そしてかつてのガン細胞縮治療に使いやすいものと考えられたのでしょう。
台北のアパートの鉄筋に紛れ込んだコバルト60も、おそらく、医療や食品そして殺菌などで使われていたものが不法投棄されたものではないかと推測します。
結論的に言えば、ご指摘の資料からは、コバルト60の高線量被曝(平均年間400mSv)の継続が身体にいいとか悪いとかの結論を導き出すことは言えません。
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