http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/132.html
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1号機、「水棺」作戦難航 気になる原子炉圧力の低下(朝日新聞)
2011年4月28日11時58分
東京電力福島第一原発1号機の格納容器を水で浸す「水棺」が難航している。東電は原子炉への注水量を2.5倍にして内部の温度や圧力の変化を見る予定で27日に作業を始めたが、まず毎時6立方メートルから10立方メートルにしたところで温度や圧力の低下が長引いた。27日中に予定していた14立方メートルにできずにいる。
東電が特に気にしているのが、格納容器の圧力が低いことだ。冷たい水が増えたことで、水蒸気が水になっているとみられる。もし1気圧を下回れば外部から空気が入り込みかねない。水素爆発を避けるために窒素を注入しているが、酸素濃度が高まると、水素と混合して爆発する危険が高まる。東電は28日、さらに24時間、10立方メートルのまま様子を見ると発表した。
一方、原子炉圧力容器の温度は、27日朝に132度だったのが、24時間で107度になった。まだ下がり続ける傾向にある。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104280170.html
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4月27日午前10時ころから原子炉への注水量を増やしたにも関わらず、27日6:00現在と28日6:00現在とで原子炉水位は変わっていないので、1号機の燃料は発熱量が大きいのだろう。
注水量を増やしたからといって、原子炉から格納容器に漏れる水の量はそれほど変わらないはずだから、水位上昇に貢献しない分は燃料の崩壊熱で蒸発していると考えられる。
「原子炉圧力容器の温度は、27日朝に132度だったのが、24時間で107度になった。まだ下がり続ける傾向」というのは、給水ノズルの温度の変化だが、燃料自体が冷えたというより、水量増大で燃料にかかる水しぶきが増えたので輻射熱が抑えられているせいだと推測する。
記事に「東電が特に気にしているのが、格納容器の圧力が低いことだ。冷たい水が増えたことで、水蒸気が水になっているとみられる。もし1気圧を下回れば外部から空気が入り込みかねない。水素爆発を避けるために窒素を注入しているが、酸素濃度が高まると、水素と混合して爆発する危険が高まる」とあるが、1号機の格納容器圧力は28日(今日)6:00現在のゲージ圧で125kPa(絶対圧で2気圧強)と公表されている。
27日6:00現在より30kPa(25日6:00現在と較べても同じ)下がっている。窒素を注入した9日は190kPaだから、それに比べると65kPa下がっている。
7日から始めた窒素封入で思うように圧力が上がらず徐々に圧力が下がってきたのは、格納容器の上部にある蓋に隙間があるからであろう。
そして、昨日に比べて今日の圧力が低いのは、記事にもあるように、水量の増大で格納容器内の蒸気が冷やされたからだと推測する。
原子炉からそれなりの温度に達した蒸気と水が格納容器に漏れ続けているのだから、格納容器が大気圧未満になるというのは考えにくい。
また、水素は、もっとも軽い物質だから格納容器上部の蓋の隙間から抜け出ているはずだ。(12日に建屋内で水素爆発が起きたように。今は大気中に拡散していく)
東電が何を心配しているのか、朝日新聞の記者がどう理解しているのか、ちょっとわからない。
※ 参照データ
[保安院]
「地震被害情報(第118報)(4月28日08時00分現在)」に付随の「プラントパラメータ」
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110428002/20110428002-3.pdf
「地震被害情報(第116報)(4月27日08時00分現在)」に付随の「プラントパラメータ」
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110427001/20110427001-3.pdf
[東電]
「<福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ>(4月28 日 午前10 時現在)」
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2011/htmldata/bi1468-j.pdf
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- コメント10. R0CX945mHs さんの質問に回答:原子炉圧力容器温度の測定場所 あっしら 2011/4/29 03:14:21
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