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浜岡3号機の再開計画 中部電、7月までに
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011042802000041.html
2011年4月28日 朝刊 東京新聞
中部電力は、定期検査中の浜岡原発3号機(静岡県御前崎市)を、電力需要が高まる七月までの再開を前提とする本年度の業績見通しを決めた。二十八日に公表する。東京電力福島第一原発の事故後、東海地震の想定震源域に立地する浜岡原発の地震や津波対策を不安視する声は地元を中心に高まっており、再開には反発は必至だ。
電力需要は例年、七月下旬から八月中旬にピークを迎える。3号機を再開せず、代替として火力発電でまかなった場合、経費は一カ月で六十億円増加するという。年換算では五百億円前後となり、中電の二〇一〇年度の黒字予想に匹敵する。
東日本大震災後、中電は原子力安全・保安院の指示で、高さ十二メートル以上の防波壁の設置や、非常用発電機を二階屋上にも設置するなど総額三百億円の緊急対策をまとめた。保安院は二十一、二十二日に立ち入り検査を実施、今月中にその妥当性を評価する見通し。
本紙の取材に、中電幹部は「緊急対策はあくまで『安心』のためで、現状も『安全』は確保されている。丁寧に地元に説明し、夏場までには稼働させてもらいたい」と話した。ただ別の幹部は「運転再開時期を盛り込むのは、投資家に収支見通しを示す必要があるため。実際に稼働できるめどは付いていない」とも説明。世論動向もあり、実際に七月に再開できるかは不透明だ。
保安院の審査に通れば、3号機の再開に向けた法的な手続きは整う。一カ月の調整運転を経て、営業運転に移ることになる。
ただ、御前崎市周辺の自治体に原発への不安感は強い。川勝平太静岡県知事は二十五日の会見で、津波の危険性などを強調し「対策が万全とは、素人考えでも難しい」と話し、現状では再開は受け入れがたいとの姿勢を示している。
3号機は昨年十一月に定期検査を始め、順調なら、今年三月下旬から四月上旬に原子炉を再起動する予定だった。現在、福島第一原発事故の深刻化を受け、安全性の再点検のため、再開を見合わせている。
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