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久しぶりに学問道場を覗いて絶句しました。
副島隆彦がが「放射能なんてガブガブ食べて馴れろ!」と、
煽動した通りのことが実践されていました。
掲示板は産地直送販売で異常にボルテージが上がり、
産直の野菜や果物を持たせた子どもの写真を、
連続で載せている母親がいました。
パクリ本を量産してきた副島隆彦と弟子たち諸君、
あなた方にはもとより責任を取るつもりなどないでしょう。
意地でも安全宣言プロパガンダを遂行するつもりのようですが、
あなた方のカルトの宣伝のために、子どもや母親を餌食にしないでください。
そして福島の農家の起死回生の熱情と信用を、カルトに利用しないでくさい。
あなた方に以下の文章を捧げます。
あなた方の行為がいかに人間の最深部を侵す行為であるか胆に銘じてください。
『内部被曝の脅威』肥田舜太郎/鎌仲ひとみ著 筑摩新書より抜粋。
人間の最深部を侵すもの
世界的な規模の内部被曝による被ばく者の数は一〇〇〇万人に達するといわれている。
しかし、ある意味で私たち人類全員、生きとし生ける全てが、被ばく者になろうとしているともいえる。
映画『ヒバクシャ‐世界の終わりに』にトムとテリーという二人の兄弟が登場する。
トムは、政府の核施設であるハンフォードによってもたらされた放射能汚染の賠償を、
政府に要求することで窮地に追いやられている。一方、弟のテリーは政府の「安全である」という言葉を信じて、
広大な農地でジャガイモなどを栽培し成功をおさめている。二人は兄弟でありながら全く正反対の生き方をしている。
テリーは自分の作るジャガイモがマクドナルドに買われることを誇りにしている。
もし、テリーがそのジャガイモが放射能によって汚染されていると認めたら、広大な農地は無価値となり、
彼自身が誇るジャガイモは汚染されていることになる。
人間は、自分が社会にとって価値ある存在だという誇りを持たずには生きて生けない存在である。
実は、テリー自身も、被害者であり被ばく者であるのに、その被害を訴えることができない、
そんな場所に追い込まれている。だから、その被害を否定して自分の人間としての誇りを守ろうとしている。
そしてそのような選択は彼を加害者として生きざるを得ないような立場に追い込むことになってしまう。
こうやって内部被曝は社会的な意味で人間の最も深いところにある尊厳を蝕む。
母親の子宮は本来胎児を守るバリヤーとなって様々な毒が入ってこないような仕組みになっている。
しかし、被ばくには「若者優先」という法則があり、若ければ若いほど放射線に敏感で影響を大きく受ける。
体内に入って放射性物質はやすやすと子宮のバリヤーを通り抜けて、胎児に蓄積し、影響を与えてしまう。
これもまた人間の最も深い部分が被ばくによって侵されるということだ。
そして最後に、人間を人間たらしめている細胞の遺伝子が内部被曝によって傷つけられることが分ってきた。
これは人間の最も深い場所にある部分が蝕まれることにおいて、人間存在の将来、未来を揺るがしている最大の問題でなくして何であろう
かそしてそれは人間自身が自身の営みとしてもたらしていることなのだ。
核の平和利用と称して日本には現在五四基の原発が稼動している。J.M.グールドの研究によれば原子炉を中心に一〇〇マイルの円を描く
と、その範囲に住む女性の乳癌の発生率は、円の外の五〜六倍になっていることが分った。「女性であれば誰であっても原発のそばに住み
たいとは思わないだろう」とグールドは『内部の敵』という著書に書いている。
原発は事故の可能性、核廃棄物の処理の問題、ウラン鉱を掘り出すことによる周辺の環境汚染、労働者の避けがたい被ばく、
などの理由で反対する人々も多い。しかし、事故が起こらなくとも確実に毎日、原発から「微量」の放射性物質が放出されている。
その存在だけで被ばく者が生み出されていく。
日本は世界で四番目の原発大国だが、ニ〇〇四年の政府によるエネルギーの長期計画は原発路線を堅持し、
再処理を進めるというものだった。使用済み核燃料を再処理し、プルトニウムを取り出すプロジェクトがはじまろうとしている。
再処理工場は原発に比べて、桁違いの放射性物質を空と海に放出すると環境団体は稼動の見直しを訴えている。
ECRRが、イギリスとフランスの再処理工場周辺に白血病が増えている原因は内部被曝であると公表している。
彼らの独自の計算式によれば、ICRPのいう被ばく量の五〇〜一〇〇〇倍多くなると主張している。
ある環境NGOが、青森県六ヶ所村の再処理工場の海中にのびた排水口に一万枚の葉書を投入したところ東京湾の入り口まで漂着した。
千葉から青森に至るまでの太平洋沿岸は、日本人が食べる魚の多くをまかなっている豊かな漁場だ。微量の放射性物質が貝や海藻に取り込
まれ凝縮される。またプランクトンにも入るだろう。それを次々と食物連鎖のなかで小さな魚から大きな魚まで食べることで生体濃縮され
てゆく。イギリスの再生処理工場、セラフィールドから漏洩したプルトニウム汚染は、はるかバルト海まで深刻な汚染をもたらし、近隣諸
国から顰蹙を買っている。プルトニウムがいったん環境に放出されると生態系のなかでどのようにふるまうのか、工場ができた当時では予
測もできなかった事態が起きている。
「セラフィールド工場のすぐ南に位置するシースケール村の子供たちに、地域平均の一〇倍にも相当する白血病による死亡が発見されたこ
とが注目されている。英国放射線防護会議(NRPB)の算定した数字と実際に観察された数字との間には、約二五〇倍もの差異がある」
プルトニウムは海中で沈殿して食物連鎖にはいりにくいとされていたが、陸上に高濃度のプルトニウム系の放射性物質が戻ってきているこ
とが最近発見されているのだ。
想像してみるがいい。私たちのみならず、自分で食物を選ぶことができない幼児もまた、微量の放射性物質が入った食物を食べることのリ
スクを。WHOやICRPは、人体には影響のない程度だと保証してくれるだろう。しかし、そのような食物を選択の余地なく食べていく
しかない時代に既に私たちは生きていることを認識する必要がある。それが現実だし、もう放射能のない、きれいな環境は存在しなくなっ
てしまった。私たちの未来は既に放射能にうっすらとまみれている。
核によるエネルギーに頼り続ける限り、劣化ウラン弾や核兵器に加えて、原発がもたらす被ばくの問題はなくなることはない。
原子力に依存しない、環境を破壊しない科学技術でどういうエネルギーが考えられるのか、どういう暮らしをすればいいのか、
そのような問題提起が根本的に必要な時代に既にきている。さもなければ人類は被ばくし続けてゆくのみだ。
明日には死なないが、未来の世代は果たしてどのような問題を抱え込むことになるだろうか。
現在、被ばく者となり、苦しむ人々は過去の汚染の犠牲者であり、現在の汚染が未来の私たちの苦しみになることが、
はっきりと見えてきている。誰も責任をとることのできない内部被曝の時代に私たちは生きている。
しかし、はっきりと人間の最も深い部分を侵す、この内部被曝の実像をつかんだ時、はじめて、
私たちは私たちの文明が進むべきもう一つの方向を選択することができるのではないだろうか。
以上抜粋です。
中田安彦の新著が、『副島隆彦絶賛』の帯付きで発売されています。
福島の人々の尊厳と未来を担うべき子どもたちを利用しながら、
いったい何が『日本再占領』なのですか?
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- Re: 副島隆彦重掲より子どもに福島県産の農作物を嬉々として摂取させる母親 kanegon 2011/9/11 10:26:39
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