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反原発NAZENの織田さんの基調提起
http://www.asyura2.com/11/bd60/msg/798.html
投稿者 会員番号4153番 日時 2012 年 8 月 04 日 08:04:28: 8rnauVNerwl2s
 

(回答先: 渋谷名物大規模デモ (3) 中核派の人々(東京DEEP案内):反原発NAZENの織田さんも参加!! 投稿者 会員番号4153番 日時 2012 年 8 月 04 日 08:01:12)

ワーカーズアクションのHPから
http://workersaction.web.fc2.com/kityou2.html


■3・20ワーカーズアクション第2回実行委員会

 織田陽介全学連委員長の基 調 提 起

2010年3月10日


【0】3・20渋谷5000人結集に向かっての現状と課題

(1)運動の現状


 3・20まで残り10日間となって、ラストスパートに入らなきゃいけないというところなんですけど、運動の現状というところから最初に話します。
 呼びかけ人の賛同集約ということでは、ようやくエンジンがかかり始めた数かな、という感じがしています。これからの10日間で、今日集まった方でまだ呼びかけ人になっていない方がいたら、なってほしいということと、やっぱり愚直に、まずは仲間に「呼びかけ人になってくれ」というところから始めてほしいと思います。
 その上で、タブロイド判ができました。これはどんどん配布をしています。街頭宣伝も開始していますし、3月6日の連合の春闘中央集会にこれをぶち込んだりとか、いろんなところで始めています。僕も、先日、乗ったバスの中でタブロイド判を読んでいる労働者がいて、「やべやべ、俺の顔が。バレるバレる」と思って、ちょっとびっくりしたんですけど。けっこう入ってますよね。一生懸命読んでましたよ、その人も。
 そういう意味では3・20への闘いは始まっていますし、各職場の春闘の闘い、もしくは各地区の春闘集会が始まっています。3・7国際婦人デーの闘争も含めて、何としても、この闘いを最後、3・20にということで、闘いは進んでいると思います。
(2)3・20の持つ意味はますます大きくなってきています


 その上で、3・20の持つ意味ということについては、日々、ますます大きくなってきているという感じがします。
 やっぱり大きいのは、大恐慌がどんどん深化していくことと一体で、大失業の問題、そして戦争の問題ということが、本当にすべての労働者・学生にとって、耐えがたいものになってきていると思うんですね。
 イラクの情勢ということでいえば、アメリカ軍が首都から撤退せざるをえないというところまで追い込まれて、初めて「アメリカ軍なしでの選挙」ということが行われています。これが「平和裡に行くのかどうか」とか「独立に向かっての試金石」などとマスコミでは流されていますけれども、本当に命がけのゲリラ戦闘がたたきつけられているという状況です。アフガニスタンでは、今までで最大の掃討作戦が展開されて、労働者、民間人、もっといえばアフガニスタンで決起している戦士も含めて、どんどん死者が出ているという事態です。
沖縄をめぐる情勢もどんどん進んでいて、辺野古でも決議があがり、名護でも決議があがり、県議会も全会一致で反対決議があがって、4月県民大会と言われています。4月は鳩山が訪米する、沖縄が県民大会やる、われわれも日比谷野音で4・28集会やるということで、もう沖縄の問題もかなりせりあがってきているという状況だと思います。
 もう一つ、国鉄1047名解雇撤回闘争の終結策動ということで、昨日、国労の全国代表者会議が開かれ、本当に今週・来週くらいで「23年間の闘争ついに解決」みたいな感じで、ガーッとマスコミで流されるような感じになると思うんですね。そういう中に今日いるということを確認したいと思います。

 この中での、国鉄、沖縄、三里塚、そして法大です。この4つが日本の階級闘争の焦点になっていると思います。つまり、この中の一つでもぶち抜かれたら、日本の階級闘争が一気に変わっちゃうというような焦点が、4つできてきているというふうに思うんですよ。


 動労千葉は、ストライキをやりながら、ついに4月1日の外注化を粉砕するという勝利をかちとっています。三里塚をめぐる情勢も、仮執行宣言を粉砕したということと、団結街道の廃道化ということで、3月16日に成田市議会が開かれ、決められようという中で、現地ではもう工事がバンバンやられている。市東さんの畑の裏側の道路に向かう敷地に、石を敷きつめはじめているとか、そういうことが始まっている。法大は、とにかく憲法停止状態をぶち破って、闘いが進んでいて、しかも訪米ということで、アメリカの学生と結合して帰ってくるというすばらしい闘いになっています。
 つまり、いま起こっていることは、ものすごい反動ですよね。ものすごい反動なんだけど、一つひとつ押し返して勝利してきているという感じがするんですよ。このどこか一つでも壁がぶち抜かれたときに、どうなっちゃうんだというのが、敵階級のいまの頭の中ですよ。三里塚で、仮執行宣言をつけて実力闘争になったら、この火花がどこにいっちゃうのか。日本の労働者の怒りに火がついちゃうんじゃないかってね。
 例えば、2月5日の法大のビラをまいただけで逮捕って、これがもし起訴されたら、これはどうなっちゃうんだろうっていうのが、いまの日本の労働者階級の闘い、もしくは資本家の動きを全部決しているというふうに思うんですよ。
 だから、この4つの焦点ということがどうなるのかで、本当に明日からはまったく違う世界になっちゃうというような焦点ができて、そこで一つひとつ勝利しているということの意味があるんじゃないか。この4つでぶちぬくということは、ものすごい困難だけど、これをぶち抜いたときの展望もまた大きいというふうに思っています。

(3)3・20の5000人の爆発へ


 僕が今日提起したいことは。3・20の5000人の爆発に向かって、どういう課題があるのかということです。


 2007年、僕たちは、「労働運動の力で革命をやろう」という鮮烈なスローガンを掲げて開始しました。それから4年目です。私たちに問われている課題をもう一つ突き破るような路線的突破をかけて、今日の会議をやりたい。
 提起したいことは、大恐慌の時代の民営化・合理化反対闘争をわれわれは闘ってきて、もしくは大恐慌の時代における解雇撤回闘争を闘ってきたと思うんですね。その中でつかみとってきた地平ということを確認しながら、もう一つ、大恐慌の時代の反戦闘争ということを掲げて、3・20をやりたいと思うんです。
 つまり、平和な時代に解雇撤回と言うのは簡単だったと思うんですよ。誰でも言えた。でも、いまは誰も言えない。1047名が解雇撤回と言えない、本当に動労千葉派しか言えないということになっている。他方で、本当に戦争が始まったときに、戦争反対と言えるのかどうかということが、あいまいさのない、一つの党派性になりつつあると思うんですよ。これは、「戦争反対」ということが困難であるというだけじゃなくて、これを闘いぬくことができれば、ものすごい展望があるというふうに思うんです。労働運動の地図を塗り替えるようなテーマなんじゃないかと思っています。
 だから、僕は、結論的に言えば、大胆に確信にあふれて、反戦闘争なんだということをひとつ柱にすえて、組織化に突っ込むということじゃないかと、提起したいと思います。

【1】私たちはいかなる時代に立ち向かっているのか。課題は何か。


 一つは、われわれがいかなる時代に立ち向かって闘っているのか。大恐慌という問題です。そして、われわれの課題は何かということです。
(1)大恐慌の新たな段階への突入


 これは、『前進』にも提起されていることなんですけど、今回の大恐慌は第3段階に入った。今回の大恐慌の第1段階では、金融的な破たんが爆発した。そこから第2段階で、生産関係がどんどん収縮する過程が始まる。そして、第3段階ということで、国家財政の破綻という問題がどんどん進んでいるということです。

 例えば欧州危機ということが大問題になっていて、アイスランドでいま起こっていることは、3大銀行の一つの「ランズバンキ」という銀行が破たんして国有化された。いま、この銀行が展開していたネットバンクの外国人預金40万口座が全部凍結されているんですよ。イギリスとオランダの両政府が保障を求めて迫るということがあって、アイスランド政府は、15年かけて、4800億円を支払うということで、GDPの半分、国民一人あたり170万くらいとか言われていますけれども、これで何とか返すんだという法案を提出した。だけども、これに対して大統領府を1000人の労働者人民が抗議行動で包囲して、大統領が調印できないということで拒否したんですよ。それで、国民投票にかけようということで、結果は93%が反対ということになり、このままいくと、アイスランドは国家が破たんします。そういう状況に入っています。しかし、1000人の抗議行動などが行われている一方で、排外主義が生まれるということで、「これはまるで戦後に賠償金を求められたドイツのようだ」みたいな感じで、“イギリスとオランダはやっぱりおかしいんじゃないか”という感じにもなったりしているわけですよね。

 いま、問題になっているギリシャ、これは毎日、新聞に載っていますけれども、ドイツが援助を拒否して、大問題になっている。ドイツが「借金のかたに島をよこせ」みたいなことを言ったり、ということになっていて、“これはナチスそのものだ”と。つまり、ギリシャでゼネストが起きているという、この労働者の頭の上に、“ドイツがナチスになって侵略しようとしている”という排外主義が襲っているという、こういう状況なんですよね。で、欧州全体としては、ものすごい危機で、ユーロ安がどんどん進行して、1ユーロ=120円を切ったりというふうになっているわけです。

 その中で、もう一つは日米の動向で、トヨタの問題はとにかくすごい。オバマは本気ですよね。雇用を創出するために保護主義だ、トヨタをたたくんだとやってきて、起こったことは、1カ月のトヨタの米新車販売が15.8%減って、GMとフォードが2ケタ伸びるという状況になっていて、完全に「トヨタをつぶす」ということになっている。
 重要なことは、これは、裏を返したときに、トヨタっていうのは「外注化の王者」ですよね。どこまでも外注化して、労働者の首を切って、首を切って、技術もまったく継承されないというところまで来たという話をこの前していたんですけど、そんな次元じゃなくて、継承する技術も切り捨てちゃったというふうになっているらしいです。ブレーキがコンピューターで制御されていて、踏んだら一つの電気信号になって、もう一回それが作用するというふうになっていて、それがフリーズするという話になっているんですよね。「ブレーキがフリーズする」ということで、今日も、プリウスが145キロ出して暴走したみたいなニュースをやっていましたが、つまり、技術を継承する労働者の首を切って、最後は技術も切って、要は「一つのデータ」にしちゃえばいいんだという形で進んでいる。これが外注化の現実ですよ。
 だから、本当に新自由主義というものが、この社会のすみずみまで破たんをさせて、崩壊をしていくという中で、だけど、ここまで危機になった資本主義というものが、自動的に崩壊するかといったらまったく逆で、だから戦争なんだという方向に向かっている。この認識が非常に重要なんじゃないか。

 もう一つは、最弱の環・日帝ということで、日本がいま、大問題になっています。ゴールドマン・サックスというアメリカの証券会社が「ギリシャより深刻なのは、日本だ」と言っているわけです。40年後には、GDP比で、国債の残高が600%になるんだと。これを回避するためには、35%の消費税にしなきゃいけないんだと。35%というのは信じられないですよね。そういう感じで、いま言われています。
 さっき言っていたユーロ安という話で、テレビを見ていたら、ソニーか何かの製造業では、対ドルじゃなくて、対ユーロというのは全然準備できていない。だから、ドルが1円下がったら20億円の損失とかいう話をしているんだけど、ユーロが1円下がったら70億円の損失とか。そういう感じで報じられているんですよね。これから、ユーロがバンバン下がっていくという場合に、日本の製造業は、アメリカからボコボコにされて、ヨーロッパからボコボコにされて、という状況に入っている。
 いま、日本の金融資本が、ブラジル、中国、インドと、銀行と提携して、資本をバンバン輸出するという方向に進んでいて、やっぱりアジアをめぐっての帝国主義の激突ということが進んでいます。


(2)経労委報告と民営化・外注化の帰結。雇用、社会保障、教育の崩壊。

 二つ目ですが、この間、経労委報告が出て、他方で動労千葉がストライキをやったという中で、いまの労働者をめぐる状況というのが見えてきたという気がしているんですよ。
 経団連の定期昇給解体という宣言の意味です。前回も話したと思うんですけど、55年体制というものが、終身雇用で、定期昇給で、年金もあって、「この会社に入れば死ぬまで面倒見てくれる」ということがあって、初めて成り立ってきた。企業防衛意識とか、低賃金構造とかも、それで全部つくられてきたわけですよ。政治的にも安定して、賃金も下げて、国際競争力もつくってという形で、高度経済成長がガンガンやられていくという過程だったんだけど、新自由主義というものは、1000万人の非正規職を生み出して、年金もない、終身雇用もない、定期昇給もないと、ここまで来て、根本的に支配体制が崩壊するというところに来ています。


 いま起こっていることは、外注化という問題、動労千葉が対決してはっきりしてきて、数百社に労働者を分解する。支配の崩壊がどんどん進む中で、「あいつは子請けだ、あいつは孫請けだ」と、何百社に労働者を分断して、支配体制を根本から変えようとしているという攻撃が来ているんじゃないかと思います。
 動労千葉は、「『外注化攻撃こそ新自由主義の核心だ』ということをつかみとった」と言っています。外注化ということをとおして、もっと言うと外注化攻撃に現場の組合が敗北するということをとおして、新自由主義という攻撃が進んできた、非正規職労働者が生み出されてきたんだということをつかんだ、と言っているわけですね。 
 だから、本当に、この動労千葉の外注化反対闘争は、すべての労働者、すべての学生の未来を切り開く闘いです。本当にここで阻止する展望をつくることができれば、全部の労働者がここに結集してくるはずだという、そういう展望をつかんだ。これが動労千葉の闘いの意味じゃないかと思うわけです。

 学生ということで言うと、教育が破壊されています。資本が儲ける限りにおいてのみ労働者が生きられるという現実が、この大恐慌の中で暴露されてきたということと、学生は、「もう労働力が必要ないんだから、お前ら要らない」というふうになっている。今までは、学生に投資をすれば、ある程度の技術をもった労働者が生まれて、それで資本が儲かるというサイクルだった。それが、労働者が解雇されて、解雇されて、「学生なんて要らないんだ」となっているから、どうやって儲けるかといったら、この大学の4年間で借金漬けにして儲ける、そして大学からたたき出す。こんなふうになっている。つまり、資本家が儲ける限りにおいてのみ、学生は教育を受けられるという、こういう現実が、大恐慌の中で暴露されてきたと思うんです。
 だから、人間が豊かになるためのはずの教育を受ければ受けるほど、貧困になって未来を奪われるというひっくり返った状況になって、アメリカではもう、カリフォルニアのストライキを先頭に、全米で100万人と言われている行動が起きている。何で「100万人」なのかというと、数が分からず掌握できない。どれだけの行動になっているから分からないから、「100万人って出しておこう」っていう感じで、ケタ違いの闘争になっているということです。


 僕が言いたいのは、「戦争・改憲と民営化・労組破壊もしくは学生自治破壊」ということで、新自由主義をわれわれはとらえてきたんですけど、実は、この攻撃は、これほどの矛盾の爆発にもかかわらず、資本主義体制の選択の余地なき攻撃で、だから、この攻撃をうち破れば、この世界を変えることができるんだ、そういう闘いなんだと、僕らはつかんできたと思うんですよ。

(3)新自由主義との対決でつかんだもの、そして課題

 その上で、この新自由主義と私たちは真正面から対決してきて、とりわけ法政大の話をすれば、逮捕118人、起訴33人ということに真正面から立ち向かって、一人も屈服することなくここまで来て、これは単なる例で、どこの職場もいっしょだと思うんですよね。本当に私たちが闘って、学生や労働者が本来持つ力と可能性をつかみとってきたと思っています。


 核心は、やっぱり労働者・学生は、団結しさえすれば、どんな困難をも乗り越えることができるんだってことです。逆に言うと、「団結する」ということは、困難から身をそらさずに立ち向かうことによってのみ生まれるということじゃないか。困難に立ち向かえば、必ずその困難を乗り越えるような、路線とか時代認識が生まれてくるし、それを体現する指導部が必ず生まれてくる。
 だから、本当にそういう力を一人の例外もなく、すべての労働者・学生が持っているということをわれわれは確信して、この力に依拠して、困難に立ち向かう決断を指導部がするか否か――ここで、すべての闘争の勝敗が決まるんだということを僕らはつかんできたと思います。
 いま、私たちが組織を拡大するというところで、そんなに爆発的にいっていないという問題がある。だけど、私たちがつくってきたこの路線とか時代認識ということが、実はものすごい決定的なんだという、ポジティブな総括をすべきだと思うんですよ。

 その上で、いま起こっていることは、この原則とか路線・時代認識ということをどう大衆のものにするのかということが、もう一つ問われはじめていると思っていて、どこの職場も違法・違法のオンパレードじゃないですか。JRがそうですよね。外注化したら、偽装請負のオンパレードですよ。「でもやるんだ、労働者は従え、違法だろうが関係ねぇ」って来ていて、本当にこの職場の中に労働組合ができたら、「これも違法だ、あれも違法だ」って、闘うネタには困らないですよね。いくらでも資本を追いつめられる。
 だから、だから、逆に言うと、この労働組合をつくるまでの苦闘がものすごい。一人が立ちあがったら、弾圧に次ぐ弾圧、処分、解雇、逮捕、もしくは組合からの除名。もうみんな、工場の門からたたき出されそうになりながら、もしくはたたき出されながら、必死になって歯を食いしばって今までやってきて、純化して純化して、路線をつくってきた。
 だから今、私たちが、もう一度、工場の門の中に、私たちがつくり出してきた路線を、純化した原則を、もう一度この中にぶち込めるかどうかということが、最大の焦点です。それさえできれば、本当に11月集会1万人結集なんて簡単ですよ。1万も2万も楽勝でいく。こういうところまで来ていると僕は思っています。

 法大で言えばどういう状況かというと、文化連盟に学生が来れば弾圧に次ぐ弾圧で、「じゃあ嫌だ」といってCSKという体制内の団体に行けば、もう義務、義務、義務ですよ。「これもやれ、あれもやれ」って。次は飲酒問題だ、何だかんだという状況ですよ。これを絶対にぶち破らなきゃいけないんだということが問われている。こういう関係ですよね。どこの職場もそうだと思うんですよ。
 だから、本当に僕たちがどういう闘いをやって、私たちの路線を大衆のものにしていくことができるのかということを必死に考えなきゃいけない。
 今回の訪米ということも、「教育の民営化粉砕」というスローガンをどうやったら300万学生のものにできるのかということで、その目的で行っているということがあるんですよ。アメリカの教育の民営化の実態はこうだ、やっぱり教育の民営化なんて絶対粉砕なんだってことをパンフをつくって、いかに学生に伝えることができるか。もしくは、アメリカの学生がどういうふうに大衆闘争を組織しているのかということを必死につかんでくるということで行って、基本的に大成功していると思うんです。僕らがもっている課題とは、そういうところにあるんじゃないかなと考えています。
 
【2】国鉄1047名解雇撤回と沖縄で5000人の結集を!

 その上で、5000人結集ということに向かって、「国鉄と沖縄で5000人結集をしよう」と提起しています。一見、難しいですよね、国鉄問題とか、沖縄の問題。これを労働組合の課題にして、5000人結集やろうと言っていることは、一見ちょっと難しいんだけど、もう一度、僕らが、組織拡大というところから、この課題をはっきりさせて、提起したいと思います。 
(0)民主党・連合政権の危機と11月集会

 いま起こっていることは、とにかく、民主党・連合政権の危機です。超危機ですよね。この中で、11月集会をわれわれがいかにかちとるのかということが、一つの課題になっています。
 民主党・連合政権は、もう支持率37%、選挙も敗北に次ぐ敗北です。だから「8・30」はもう始まっています。今度は民主党に向くということが始まっています。一番爆発しようとしているのは、沖縄です。沖縄だって、全部ですから。民主党から、社民党、共産党、国民新党、全部いっしょくたになって「県外移設だ」と言ってきたことが、全部ひっくり返ろうとしている。こういう状況ですから、これを前にして、民主党は、とにかく参議院選挙に向かわなきゃいけないという、ものすごい絶望的な問題意識ですよ。

 1047名闘争がいま終結策動と言われていますけど、民主党の連中の気持ちになったら分かるんですよ、「何でいま1047名闘争なのか」って。自分の成立条件である連合の中に、「1047名支持」という労働者が100万人もいるんですよ。「これをつぶさなかったら参議院選挙はいかない」となるに決まっている。もう一つは排外主義でとことんやる。もうこの2つかしかないんですよ、彼らのやり口なんて。だから、1047名闘争が終結策動になっていることの意味はものすごく大きい。
 もう一つは北教組への弾圧ですよね。日教組の一番戦闘的部分で、日教組の中の6%強は北教組です。ものすごい大きいんですよ。このまま公務員360万人首切りなんて絶対にできない。社保庁を見てもそうですよ。1000人のうち525人が分限免職くらって、もう78人が裁判闘争をやるといって、沖縄の社保庁の労働者は全員、裁判闘争決起しているというじゃないですか。こんな事態で、360万人首切るのかっていうところまで来ていて、これはすごい焦点ですよ。

 だから、11月1万人というところに向かって、政治に対する絶望はすごいです。前回は「自民党を打倒するために民主党に入れろ」って方針ありました。今回はないですから。民主党を打倒するために、どこに入れるの? 共産党? 社民党? ないです、そんなものは。「そんなものに入れるか」ってみんな思っていますよ。
 じゃあどうするのか。投票率はものすごく低くなると思うんですけど、こういう選挙に流し込もうとしているすべての党派と、いま、根本的に対決して、選挙じゃなくて、「本当に労働者に世の中を変える力があるんだ」「11月集会が回答だ」「民主党を倒すのは11月集会なんだ」という政治勢力として、僕らは登場したいということですよね。もっと言えば「党」をつくらなきゃいけないということが、最大の問題じゃないか。
 だから、僕たちがいま、一つの大衆闘争を指導する指導者として登場して、本当に現場の労働者が、学生が、「自分たちの行動の中にこの世界を変える力があるんだ」「民主党を倒す力はそこにあるんだ」というふうに確信するか否かということが、最大の党派闘争になっているんじゃないかと思うわけです。
(1)動労千葉の外注化阻止闘争


 そういう意味で言うと、今回の動労千葉の外注化阻止闘争はものすごい意味を持っていて、新自由主義の一つの核心的攻撃が外注化だということをつかんだことと、外注化を粉砕したということですよね。
 いま起こっていることは、国労もJR総連も妥結できない。「賛成」と言えない。「賛成」といった瞬間に、青年が波のように動労千葉に入っちゃうんじゃないかって恐れて、妥結できないというふうになっちゃっている。たった400人かもしれないけど、この動労千葉という労働組合の闘いが、全部の労働組合の動き、資本の動きを規定しているという関係にあるわけですよ。青年の怒り、そして動労千葉の路線の正しさ、組織拡大という方針が、本当にJR東のすべてを決定している、こういう状況。
 だから、逆に言うと、いま、組織破壊攻撃の嵐ですよね。配転に次ぐ配転というふうにJR東は出てきている。起こっていることは、結局、外注化と言ったって、「動労千葉をつぶさない限りいかない」んだってね。逆に言えば、「労働者が団結しさえすれば、外注化は阻止できるんだ」ということを動労千葉は完全に示したということです。これはものすごい勝利だと、僕は思います。これに本当に続かなきゃいけない。
(2)国鉄1047名解雇撤回闘争の意味


 二つ目に、国鉄1047名解雇撤回闘争の意味ですけれども、いま進んでいることは、一言で言って、これは解決なんかじゃなくて、屈服ですよね。
 この前原の発言(1月29日予算委員会)がものすごいじゃないですか。「1047名は、万全の雇用対策を講じたにもかかわらず、結果として解雇された方々です。政府としての責任はすべて果たしている。ただ、長くかかっている話でございますし、かなりご高齢になっておられますので、その意味では何らかの政治的解決が必要だというお立場に私も賛同いたしております」っていう。
 こいつらが首切ったんですよ。首切っておいて、「俺たちには一切責任がないんだ」って、「結果として解雇になった」ってどういう意味なのか。ふざけんなという話なんだけど、いまこういう状況なんですよ。
 これに対して、4者4団体の指導部がどんなことを言っているかといえば、「これからこの3000万は買い叩かれて、値切られるんだ。だから早く解決しなきゃいけない」となっている。しかも、この前の2・16集会は「デモなし」ですよ。何でかと言ったら、「国交省の気に障ったらまずいから」と。こういう感じです。屈服に次ぐ屈服ですよ。とにかく早く終わらせよう、怒らせちゃまずい――これが解雇撤回闘争なのか、これが労働者の闘いなのか。
 こういう状況で、もう一つ『赤旗』ですけど、「もう待てない採用差別 早期解決、超党派で」っていう。動労千葉を排除しておいて「超党派」もクソもねぇだろっていう話ですけど、「政治解決をはかる大きな動きをつくるには、日本共産党を含めた全政党への働きかけが必要です」っていうことで、もう完全に“うちは建設的野党なんです”“こんな大争議をついに解決に導いたすばらしい政党なんです”って、ほとんど売名行為ですよ、こんなの。自民党も1047名の活動家に「参議院選挙に出ろ」って迫ったりとかして、自民党の「復活」をこれに賭けてるとか、とにかく「首切り問題を解決します」みたいな顔をしているけど、裏では、もう売名行為ですよ。“ここで成り上がってやろう”っていうね、各党派の汚い魂胆が見え隠れしている、こういう状況です。

 僕が一つ思うのは、世界はゼネスト・ゼネストなのに、何で、日本で、こんなにゼネストというようになっていないのかという問題があって、年間3万人の自殺者が20年近く続いているという現実があるじゃないですか。敵がはっきりしていたら、こんなことしないですよ、みんな。死ぬくらいなら、資本に一発ぶちかまそうとか、テロぐらいやっている方がまだましですよ、そっちの方が。
 つまり、敵が誰か分からない、階級意識が解体されるという、この出発点は、やっぱり国鉄分割・民営化にあったと、僕は思っています。
 あの時、「国鉄の赤字は全部、国鉄労働者の責任だ」「国鉄労働者が働かないから悪いんだ」「職場の風呂に勤務時間中に入っている」とか、さんざん言われることに対して、労働者が「ふざけるな。全部の責任はブルジョアジーにあるんだ」と言って立ちあがることができなければ、やっぱり階級意識はとことん解体されるってことですよね。
 それで起こったことは、動労がこの国鉄分割・民営化に賛成して「国鉄労働者のせいです。すみませんでした」というふうにして、ストライキもやらずに、自分の組合の解雇にまで手を染めるというところまでいくわけですよ。そして総評の大会から、動労組合員が雪崩をうって出ていって、総評解散ですよ。こんな歴史はないですよ、いままで。これで階級意識が解体されないわけがないですよ。
 しかし、この中から動労千葉がストライキをぶち抜いて、1047名闘争がギリギリ始まった。そして国労がギリギリ残った。全労協という形で、連合にいけない部分が何とかつくられた。これが、今までの闘いの中で起こったことじゃないですか。

 今回、もう一回「JRに法的責任なし」というふうに言わせようとしている。「第二の分割・民営化」――これをもう一回やるんですよ。
 国労は、とにかく査問ですよ。社保庁的なやり方で、1047名を再登録させて、屈服させるという状況。4月に臨大だということも言われていますけど、そのままJR連合に入るということが言われています。国労が全労協からいなくなったら、全労協は解散です。もう一回、とにかく「全部、労働者の責任なんだ」ということをブルジョアジーがわれわれに対して突きつけてきて、これに国労がもう一回、それを肯定しようとしている現実。これを許したら、階級意識なんか、とことん解体される。
 だから、逆に言うと、「一切の責任はブルジョアジーにある」というふうに登場できるのは、われわれだけなんですよ。もっと言えば、いま、私たちが、1047名解雇撤回、すべての責任はJRと国鉄当局にあったんだと言って立ちあがることさえできれば、必ず階級意識を回復する大チャンスだし、労働者の闘いを結集できる大チャンスだと思うんですよ。

 この間、僕が思うのは、新自由主義攻撃との闘いのもつ可能性がこの中に詰まっていると思っていて、何のことはない、難しいことはないんですよ。「立ち向かうかどうか」――これだけなんですよね。4者4団体派と動労千葉派の違いはそこにあって、新自由主義攻撃というのは労働者の団結や誇りをとことん奪う攻撃だから、これに屈服したら、とことん誇りを奪われる。だけど逆に言うと、これに対決しさえすれば誇りも取り戻せる。階級意識も取り戻せる。そういう可能性にあふれた闘いだと思うんですね。

 今回、法大の体制内派の主張の抜粋がありますが、見て欲しいのは、敵の攻撃を完全に忘れちゃっているということなんですよ。
 例えば、飲酒規制問題ということが、いま問題になっていて、このCSKのやり方というのは、「泥酔者が出るのは学生にも非がある」「だから自警団をつくろう」ということを言い出したりしている。「自警団をつくるので勘弁してください」であったり。
 二つ目なんか、「大学のさじ加減次第では長期会議室が使えなくなる」――「長期会議室」というのは部室のことなんですけど、部室を「長期会議室」と呼んで、どんどん引っ越しさせて、しかも3サークルくらいでいっぺんに使わせて、メチャクチャな感じなんですけど――「可能性だって否定できない。もしそうなったら、一番かわいそうなのは、マナーを守って長期会議室を使っていた善良な団体」とか。「受難の時代を」――「受難の時代」というのは、学館が解体された後すぐのことを言っているんですけど――「再び訪れさせないためにも、長期会議室の使い方と重要性を今一度確認しあい、気を引き締めていく必要があると思う」というね。とにかく、とことん屈服しますよ、当局の言うことに全部従いますよということを言っているんですよ。あげくの果てに、「現在の恵まれた環境が今後も続くように」ということが言われていたり、「CSKは究極的には主体性をもてない組織」だとか。

 それでいま起こっていることは、会議・組織そのものが損得の問題になっちゃっていて、会議に出席しないと長期会議室の配分がされないからとか、「今回の会議は出席をとるから行く」とか「出席とらないから行かない」とか、団結するための組織がもう完全にただの損得勘定で動いていて、こういうところまで来ちゃうんですよ。
 新自由主義攻撃と闘わないと、こうなるということですよ。逆に対決したら文連であるというね、こういう関係で。この間、東北大学の日就寮という寮が食堂廃止絶対反対を掲げて闘いに立ちあがったり、富山大の新樹寮の執行部が闘う決意を固めた瞬間に、当局は「そんな執行部認めない」という話ですからね。執行部が入寮募集のビラをまいたら「今度ビラをまいたら退寮にしてやる」と当局に言われている。いま、新自由主義攻撃の中で、学生の意志なんて一切踏みにじられる、労働者の意志なんて一切踏みにじられるという中で、「大学って本当にこれでいいの?」っていうさ。これから未来をつくっていく若者が、全部、意志も否定されて、自由も奪われて、こんなことで未来がつくられるわけがない。だから、大学ということを根本的に俺たちは問わなきゃいけないし、「大学の主人公は学生のはずなんだ」という、つまり新自由主義に立ち向かうことさえできれば、寮生が誇りをとり戻したり、学生が誇りをとり戻したりする闘いになりうる、これが新自由主義攻撃なんじゃないかと思うんですよ。


(3)安保・沖縄闘争

 三つ目なんですけど、「安保・沖縄闘争」と書きました。この間、新聞で出ているのは、5月までに決められなければ、鳩山は退陣するということを言っていて、つまり、沖縄が、民主党政権を打倒するかどうかの一つのテーマになったということです。 
「反戦・反基地闘争の一体性」について、僕らは「反戦・反基地闘争」と当たり前に言ってきたけど、反戦闘争と反基地闘争は一つだと、つくづく思うんですよ。


 社民党が言っている「県外移設」路線は、「県外からの出撃ならOK」ということじゃないですか。「グアムからの出撃ならOK」、そういうことを言っているにすぎない。圧倒的に戦争には完全屈服ですよ、そんなの。だけど、戦争の問題と、基地の問題と、そんなに別々の問題なんですか、という話じゃないですか。例えば、騒音の問題一つにしたって、戦争が起こるから、どんどんどんどん、騒音が激しくなっているという問題だし、米兵の事件一つをとったって、戦争が始まれば「明日お前人を殺してこい」とガンガンやるんですよ。そうやって事件が起きる。これが基地の問題じゃないですか。基地の問題って、戦争の問題なんですよね。なのに、戦争の問題と関係なく、基地の問題だけ語られていることのおかしさ。これが社民党の立場です。

 もう一つ、共産党は、逆に「戦争のための基地だ」と言うんですよ。だけど「アメリカの戦争のための基地だ」ってね。反米主義なんですよ、完全に。反米というか、愛国主義に、戦争問題をねじ曲げていこうとして、結局は国際連帯というものを粉砕していく立場ですよ。日本共産党は、オバマとは書簡を交わすけど、アメリカとの労働者とは手を結ばないという、こういう関係ですよね。
 僕たちは、この戦争反対という問題、基地反対という問題を、やっぱり労働者の国際的な団結でこそ戦争を廃止することができるし、基地を撤去することができるんだということ、もっと言うと、反戦闘争というのは、労働者の階級意識を回復していくものすごい力をもっているんじゃないかというふうに思うんですね。愛国主義であるとか、そういうものを全部ぶち破って。
 しかも、すべての党派がそんなこと言えない、当たり前のことを言えない。戦争反対と言えない、「労働者が団結すれば止められるんだ」ということを言えない。だから、戦争反対ということが、ものすごい党派性をもって、われわれの前にあるんじゃないのかということを僕は言いたい。

 70年安保闘争のことをちょっと書きました。これは、この間、国鉄分割・民営化の過程にすべての党派が引き戻されているという話をしていたんですけど、もう一つ、沖縄問題で、70年の過程にすべての党派が引き戻されているんじゃないかと思うんですよね。
 当時、70年安保・沖縄闘争というのは、労働者が自ら自分たちの党をつくりながら、政治闘争の主導権を握っていった闘いですよね。革共同ですけど、革共同はどういう主張をしてきたかというと、一つはベトナム戦争の問題があったということですよね。つまり、沖縄の基地問題というのは、あの時から戦争問題と一体だった。レーニンは「帝国主義戦争を内乱に転化せよ」と言っていたけど、じゃあ実際、ベトナム戦争起こって、これどうするのかと、日本の労働者はみんな考えたということでしょ。その中で、もう一つ、民族問題、沖縄の民族問題ということがあって、沖縄の労働者は「祖国復帰」というスローガンを掲げるんですよね。憲法9条の中に入れば、基地を撤去できるんじゃないかって、沖縄の労働者は考えた。

 
 日本共産党はどうしたかと言ったら、愛国主義的に「どうぞ、どうぞ」という感じじゃないですか。逆に中国派みたいな連中は、糾弾主義的に「沖縄は独立すべきなんだ」という態度をとる。
 だけど、日本の労働者階級とその党は、そういう立場をとらなかったということですよね。いかに沖縄が最初は民族主義的なものをはらんで決起してこようが、これはもう、必ず日米安保を粉砕するところまで行くと。この闘いは、アメリカ帝国主義と日本帝国主義が、まさに命綱のようにつくっている米軍基地、安保同盟というものを粉砕するところまで行くと。だから、本土の労働者・学生が、これと連帯して立ちあがることさえできれば、最初の出発点がいかなるものであろうと、これは革命路線になりうると提起して、闘いに立ちあがるわけですよね。これはものすごい闘いになって、「沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」というスローガンにまでなって、一つの闘いになる。日本共産党も、社会党も、まったく力を出せないまま、新左翼の主導のもとで、労働者はバンバン決起していく。最後は渋谷暴動じゃないですか。星野さんが闘った、あの闘いまでいって、渋谷がデモ禁止・集会禁止の戒厳体制になって、4日前のゼネストに連帯して、青年・学生がバンバン闘うところまでいっちゃうわけですよ。


 だから、路線という問題で、労働者が自分の党をつくりながら政治闘争の主導権を握っていくという問題ということが、もう一回、共産党、社民党とかとの党派闘争という形で、これから、沖縄問題が問題になるんだということです。
 70年の問題、そして80年代の分割・民営化の問題、この2つの総括をもって、日本の労働者階級が55年体制を最後的に総括して、階級闘争を復権するようなテーマが、この2つなんじゃないかなと思います。

 「情勢が一回りした沖縄闘争」ということですけど、当時は、全軍労が立ちあがるわけですよね。大量解雇に対して、「解雇は反対だ」という問題と「自分の職場は基地だ、戦争だ」という問題があって、だけどやっぱり「死すべきは基地だ。労働者は死んではならない」というスローガンで立ちあがっていった。
 いま起こっていることは、基地労働者の外注化攻撃です。どんどん外注化されている。非正規職で生きていけないということになっている。だから、これから、もう一回、外注化反対ということで、「労働者は死んではならない。死すべきは基地だ」という闘いが始まろうとしていると思うんですよね。「外注化阻止・基地撤去」みたいな闘いが始まろうとしている。だから、この新自由主義という中で、もう一回転して、沖縄闘争が爆発する過程に入ったんじゃないかという感じがしています。それが沖縄闘争ではないかと思っています。


(4)大恐慌の時代の反戦闘争

 圧倒的に職場に反戦意識はあると思うんですよ。われわれがまだまだ躊躇しているというかな。つまり、「労働組合」と「戦争」をどういうふうにつなげたらいいのかとか、「民営化」と「戦争」をどうつなげたらいいのか、寮もそうだし、大学もそうなんだけど。何か、うちらが難しい論をつくろうとして、あまりうまくいっていない感じがあるんだけど、でも職場はみんな戦争反対という、そういう感じだと思うんですよね。
 やっぱり、僕らは、戦争反対という行動そのものがものすごい大衆的でありながら、すごい党派的な闘いになりうるんだというね。日本共産党とか、社民党とかとはまったく別の組織をつくっていくぐらいの党派性になりうるんだという確信をもって提起するということじゃないかと思うんですよね。
 だから、ぶれるぐらいの大衆闘争をやった方がいい。なんかこう、純化して、純化してというのだけじゃあまり面白くなくて、受けることをやっちゃった方がいい。「何をやったら受けるか」というくらいのことを真剣にやっちゃった方がいいと思うんですよ。ただ、それは、われわれがつくりだしてきた路線を大衆のものにするためにやるんだという問題意識なんですけど、それくらいの闘いをぜひやりたいなと思っています。


(5)プロレタリア革命のすばらしさ

 最後に、党派性ということでいうと、僕らはやっぱりプロレタリア革命をやりたいということなんですよね。「絶対反対」と「階級的団結」、つまり絶対反対を掲げて闘って、総括軸は階級的団結だということを僕らは一つの党派性にしてきたと思うんですよね。
 それは、どういうことかというと、資本家階級は非人間的な階級支配の支配者ですよね。あらゆるわれわれの弱みにつけ込んで、全面的に支配していくというやり方。差別とか、正規・非正規の分断とか、あらゆる労働者の弱さにつけ込んで、彼らは支配していくわけですよ。
 だから、僕らのこの闘いは、彼らに、正面から、真っ向からぶつかっていく絶対反対の闘いであるということと同時に、その彼らがつけ込んでくる弱みを、一つひとつ、われわれが克服していく闘いでもあると思うんですね。だから、彼らの支配は全面的であるがゆえに、僕らが克服していく弱さも、また全面的である。あらゆる差別を粉砕していく、あらゆる職場の労働者を解放していく。
 つまり、われわれがいま、階級的団結を総括軸にして闘うこの階級闘争は、本当に人間的な社会をつくっていく原動力なんですよね。だから、それが、絶対反対と階級的団結ということの意味だと思っていて、これが階級闘争だし、これが労働者の力だということをもう一度、あらためて確信したい。

 だから、僕らは、純化するだけでもダメで、だけど大衆迎合していてもダメで。本当に絶対反対ということを貫きながら、すべての弱みを克服していくわれわれの人間的闘いがプロレタリア革命だ、それが僕らの党派性だということじゃないかと思っています。それが共産主義運動じゃないかと。あらゆる中途半端な党派とわれわれが対決して、純化していくという面と、この党派闘争をつうじて、もう一度、原則を大衆のものにしていく。指導部をますます増やしていく。これが共産主義運動だし、無限の政治指導部の創出ということが、労働者の政治だと思っています。
 ぜひ、大恐慌という時代の時代認識をはっきりさせて、とことん大衆的な闘いをやってみようじゃないか。提起は以上です。
 
(了)  

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