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拙文は,シルビオ・ゲゼルの提案した減価する貨幣=自由貨幣が現行の政治体制を大きく変革することなく,可能なのではないか? 利子という不労所得を廃絶して,すべての人たちが同じ地平に立って,分業による経済生活を送ることは可能なのではないか? 貨幣の必要があって多く働いたものは多くの収入を,貨幣の必要が少なく,少なく働いたものにも,それなりの収入を得られるという当たり前の社会を作り出すことは可能なのではないか? こういった主張を展開するものです。
現状,「債権投資」(株,FX取引等)という名の博打に大の大人がうつつを抜かし,それを1日中をやっていても多額の給料をもらえる,インサイダー取引により多額の利益が得られるという輩が,世の中の最上位層を占めているようです。そして,我々大衆は彼らが使う金銭のおこぼれを貰って,毎日を蟻さんのようにあくせく働きながら,彼らの収入の10分の1も所得がない状況に落とし込められています。これでは,世情がギスギスするのは当たり前で,もっと愉快な人生を送りたいという願いで拙文を発表するものです。
資本主義とは何か?
Wikipediaの定義は,シルビオ・ゲゼルの定義と同じです
「社会に貨幣を投下し、投下された貨幣が社会を運動してより大きな貨幣となって回収される場合、この貨幣が「資本」とよばれる(資本を参照)。資本が利潤や剰余価値を生む社会システムのことを「資本主義」という。」
カール・マルクスの言う「生産財が資本であり,商品価格と労賃の差額が剰余価値であり,『等価交換』になっておらずこれがサギだ」という論説を,ゲゼルは間違いだと言っていますので,Wikipediaの方がマルクスよりよほど適切な説明をしていることになります。(マルクスはアシュケナージユダヤ人(本名モーゼス・モルデカイ・レヴィ)で,ロスチャイルド家から資金援助を受けたとも言われています。また,なぜマルクス主義だけが「科学的社会主義」で,マルクス主義以外は「空想的社会主義」と教科書で教えられるのでしょう。それは,本当のことを言っていないマルクスの方が支配層にとっては都合が良いからでしょう。ゲゼルは陰謀論は一切展開しませんが,プルードンの学説が無視されて,マルクスの学説が持てはやされるのは,マルクスの学説が社会変革に本当には役に立たないからだと言っています。)
しかし,この同じページで,資本主義の特徴として,
に関して,シルビオ・ゲゼルは何も手をつけないと主張しています。利子(・地代)という不労所得をなくすことだけが,彼の目的で,企業を国営化することも市場主義を廃絶することにも反対しています。また,広い意味での政治体制としての共産主義にも個人的自由が侵害されるとして反対しています(共産主義は明日からでもやりたいものだけですぐに実行可能です。能力に応じて働き,果実は全員平等に得るだけのことですから)。不労所得を得る特権層(利子を得るものという意味で「レントナー」と呼ばれる)を廃絶することだけが,我々の経済社会に必要なことなのだとゲゼルは主張しています。
さて,ゲゼルはその解決策として,土地の公有化(自由地)と減価する貨幣(自由貨幣)を提案しました。土地の公有化は社会の大変革が必要なので,今の大衆は付いてこれないでしょう。拙文では,土地の問題は取り上げません。
一方,減価する貨幣は,見方によれば,税金であり,消費税5%から10%のアップを容認する「アホな」大衆が多数存在していますので,実施するのは比較的簡単であろうということです。残念ながら,参議院では,与党が過半数を割ったため実現が以前よりは難しくなりました。しかし,増税が必要という「アホ」国会議員が衆参両院で過半数存在していることには変わりがありませんから,うまいこと「騙せば」けっこう実現可能なような気もします。
国会議員に陳情の際,重要なことは,「ゲゼル」とか「自由貨幣」とか「減価するお金」,「不労所得の廃絶!!」とか難しいことや「社会主義」のにおいのする言葉を一切使わないことです。
「財政再建・経済成長・国民の幸福の3つを同時に実現する素晴らしい税制があるんです,先生,聞いてもらえませんか?」
と言うことです。この言葉にはどこにもウソはありません。しかし,内実は資本主義廃絶という静かな革命を意味しています。
◎ 「貨幣特権とは何か?」3分でわかる漫画
まんがロビンソークルーソー物語
注)この漫画の中で,「それは違うな お金は交換手段でしかない 労働力こそ利子の源だ」というせりふがありますが,ゲゼルの元文では,「マルクスはこう言った」と書いてあります。ゲゼルのカール・マルクス批判です。
◎ 参考ページ
ゲゼル研究会
新たな経済
日本人が知らない 恐るべき真実 - 第五章 もうひとつの「お金」は可能だ! 忘れられた経済学者シルビオ・ゲゼル
減価する電子マネーが日本を救う?
日本全体の金融資産・負債からの試算-2-
公開コンテンツ/日本の金融資産
(続く)
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