投稿者 JPLAW 日時 2010 年 4 月 17 日 11:00:43: 8Qw.LQgdpBEaI
よい本 「地球生態学」で暮らそう 槌田敦著
IPCCに群がる研究者に代表されるように,研究費を分捕るために権力・体制に擦り寄る御用学者が蔓延する中,中世のガリレオのように事実・真実を主張する槌田敦さんの研究の集大成が『「地球生態学」で暮らそう』です。
出版社の紹介ページより
生態学が分かれば、暮らしのベースが見える!この本は、10年後も20年後も、おそらく50年後も古くはならないだろう。
人間の暮らし方について、これ以上の本質論は見当たらないからだ。
生きにくい時代のなかで、人が「農」に関心を抱く理由、生活の基盤、暮らしのベースになるものとは何かが、明確に見えてくる。
未来に希望が持てない、と嘆く前に一読を…。
<もくじ>
1章 あらゆる生命はエンジンである
2章 気象エンジンが育む地球の生命
3章 土(陸地)の生態系
4章 水(陸水と海)の生態系
5章 人間社会と生態系の関係
6章 有機肥料と不耕起でつくる豊かな農地
7章 糞尿と涌き水でつくる豊かな漁場
8章 これからの暮らしを考える
当方がアマゾンに投稿したコメントより
「人類の生き残りのための進路を示すバイブル」
学生にも社会人にもご隠居にも,「右」の人にも「左」の人にも,宗教を信じる人にも信じない人にも,世界支配層の確たる意思があると思う人もそんなものはないと思う人にも,金持ちにも貧乏人にも,都会人にも田舎者にも全ての人に読んでほしい本です。この本の内容で当方が印象に残ったものは以下です。
・ 不耕起栽培(耕さない農法)の合理性を科学的に説明したところがすごい。
・ 古代文明は,その文明が自然の循環を壊して,農地を砂漠化して衰退したことを明記。自然環境が「自然」に変化して,衰退したと説明する一般論を一蹴。現在砂漠化したメソポタミアもインダスもかつては豊かな農地であったからこそ文明が発生した。砂漠化したから雨が降らなくなったのであり,雨が降らなくなったから砂漠化したのではない。(地球温暖化←→CO2増加 因果関係逆転の正論を主張する槌田敦さんらしい。)
・ 日本も江戸時代以前は,農業により全国の山野が禿山・荒地であったが,江戸時代の人間の営みが日本の自然を豊かにした。世界中を見ても,山の頂上まで樹木が密生しているのは極めて珍しい。また,都市近郊も豊かな里山となり(武蔵野台地など),都市に近接する海でさえ豊かな海産物を生み出した。江戸時代の経済活動が豊かな自然の循環を作り出した。江戸時代の豊かな物質循環を学習して,今後,われわれは「後期石油文明」を作っていかなくてはならない。
・ ガソリンエンジンはガソリンと空気が供給され,適切に排気ガスと廃熱(エントロピー廃棄)が処理される限り「自動的」に運転が継続される。生物の生命活動・人間の経済活動・地球の物質循環もすべてエンジンである。適切な物質循環とエントロピー廃棄がなされる限り永続的な活動が可能である。逆に言えば,現在のような物質循環を無視した活動を続ける限り,人類には破滅しかありえない。
槌田敦さんこそ現代最高の自然科学者だと当方は考えます。
あえて言えば,槌田さんは,人間社会の支配・被支配は運命的なもので,被支配者は支配者に適当に抵抗して,支配関係はそのまま存続するのはしようがない。と考えていることこと。通貨は有用なものであり,貸出金利は当然である。と考えていること。などは当方には不満ですが,そんなこと以上に経済(=すべての人類が幸福に暮らす工夫)のあるべき指針を示したことに感動しました。
参考投稿
エネルギー浪費の近代農法
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