http://www.asyura2.com/10/senkyo98/msg/757.html
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(回答先: 「「日本人は秘密を守れないから、同盟国であっても、うかつに情報を渡せない(キッシンジャー)」(uedam.com) 投稿者 五月晴郎 日時 2010 年 11 月 05 日 15:40:31)
http://amesei.exblog.jp/12205951/
から、
「海上保安庁重視論を焚きつけた、MITのサミュエルズ論文」を下記に転載し
『「日本人は秘密を守れないから、同盟国であっても、うかつに情報を渡せない」(キッシンジャー)』のフォーローアップ投稿として投稿します。
=転載開始=
2010年 11月 05日
海上保安庁重視論を焚きつけた、MITのサミュエルズ論文
アルルの男・ヒロシです。
米国が海保を使って日中関係を緊迫化させるという風にも読める政策提案をしていたことは意外にしられていない。米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)の日本政治・安全保障問題研究者のリチャード・サミュエルズは、以下の刺激的なタイトルの論文を国際関係の理論についての専門誌に寄稿していた。これは実に2年前の論文である。
"‘New Fighting Power!’: Japan’s Growing Maritime Capabilities and East Asian Security" International Security, Vol. 32, No. 3 Winter 2007/2008, pp. 84-112.
http://web.mit.edu/polisci/research/samuels/New%20Fighting%20Power.pdf
=====
その概要は、東京財団のウェブサイトでイギリス研究者だったはずだが、なぜか最近は日米関係についても発言が多い、細谷雄一(慶應義塾大学法学部准教授)によって紹介されている。
細谷准教授の2002年『戦後国際秩序とイギリス外交』でサントリー学芸賞を受賞。2010年『倫理的な戦争』で読売・吉野作造賞受賞という経歴に注目。
(転載貼り付け開始)
「“New Fighting Power!” Japan’s Growing Capabilities and East Asian Security 」(「『新たな戦力!』日本の増強される海上能力と東アジア安全保障」)Richard J. Samuels(リチャード・J・サミュエルズ)著
更新日:08/05/09
評者: 細谷雄一(慶應義塾大学法学部准教授)
論文の概要
本論文は、マサチューセッツ工科大学教授で、日本政治が専門のリチャード・J・サミュエルズによって書かれた、日本の海上保安庁の影響力拡大に関する斬新な論文である。
論文の構成は、以下の通りである。
1.軍事力の制約の解消(Declining Limits on Military Power)
2.変化のためのモデルの模索(Finding a Model for Change)
3.自衛隊の四つ目の柱としての海上保安庁?(JCG as Fourth Branch of SDF?)
4.軍事力としての海上保安庁(The JCG as a Military)
5.海上保安庁の地域安全保障での役割(The JCG’s Regional Security Role)
リチャード・サミュエルズ教授は、昨年には『日本の安全 ―グランド・ストラテジーと東アジアの将来(Securing Japan: Tokyo’s Grand Strategy and the Future of East Asia)』を刊行し、本論文はその延長線上の研究の一環といえる。近年の日本の安全保障戦略の変化を、戦後の大きな歴史の流れを意識しながら、ダイナミックに見事に描いている。
サミュエルズ教授は、「海上自衛隊の4分の1にあたる1万3千人の人員」と、「16億ドルの予算」に示されるように、海上保安庁が「事実上、自衛隊の第四の柱となりつつある」と指摘する。そしてこの海上自衛隊は、自衛隊とは異なって警察活動が主眼となっていることからも、周辺国から警戒されることもなく、また連立政権の公明党から防衛費拡大への批判を受けることもなく、着実にその勢力を拡大しつつある。
そもそも「安全保障」とは、本来は防衛よりも広い概念である。ところが日本では、安全保障政策を狭く防衛省や自衛隊の活動として位置づけられることが多く、海上保安庁の治安確保活動をそこに含めて、日本の領土と領海、領空の安全を論じる研究は少ない。その意味で、サミュエルズ教授の研究は価値あるものといえる。
海上自衛隊は、サミュエルズ教授の論じるように、2005年10月には、パキスタン震災後の多国間の枠組みでの災害復旧活動に参加している。この活動には、NATOの「NRF(NATO Response Force)」もまた参加していた。現在では、軍事的活動と非軍事的な活動との境界線が薄れてきて、アフガニスタンでのPRTは軍事部門と民生部門を統合した新しい方式の平和構築の活動である。NATOが、軍事機構としてシビリアンな活動にも領域を広げつつある中、日本の海上自衛隊はシビリアンな活動から次第に安全保障活動の領域へと広げつつある点を、この論文では指摘しているのだろう。
なお、本論文のタイトルの「新たな戦力!」という言葉は、誤解を招く可能性がある。文中で、次のように書かれている。「日本の海上保安庁は、その広報課が表現しているように、憲法が禁じている能力を明示的に保有しようとしている。すなわち、『新たな戦力!』である。」これは、『海上保安レポート 2006』(国立印刷局、2006年)の中の、冒頭の「TOPICS海上保安の一年」の「8.新たな戦力!新型の2,000トン型巡視船就役」において用いられている表現である。これは、タイトルの通り、新型巡視船配備をもとに、海洋保安庁にとっての「新戦力」を表現した言葉であり、「憲法が禁じている」ような「戦力」保持を謳ったものとはいえない。
論文全体に係わる重要な用語である故、より丁寧に扱ってもよかったと思う。
とはいえ、従来のわが国における日本の安全保障政策では見落としがちであった海上自衛隊に注目し、その活動を肯定的に評価しながら、東アジアでの日本の影響力拡大を論じる本論文の視角はとても興味深いものである。広い視座から日本の安全保障戦略を描くサミュエルズ教授の研究は、今後の日本における安全保障政策研究に、少なからぬ影響を与えることであろう。
http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=248
(転載貼り付け終わり)
米国の日本研究は、「日本のどこを突いたら効果的に米国の利益になるように日本をコントロールできるか」という観点で行われている。
菅政権における前原大臣の暴走。その中で大きな役割を果たした海上保安庁。
その海保の「新しい軍事力」化は2年前にすでに構想が米国国内で練られていたのである。
そういえば、海賊対策支援にも海上保安庁を活用してソマリアに派遣していた。コーストガードである海上保安庁がソマリアに行くというのには私自身、かなり当時、違和感を感じたものである。
大きな枠組みである「大状況」をコントロールすることで、今回のような事件を起こすことが可能になる。
これは世界をチェス盤とみるアメリカのやり口である。日本も囲碁と将棋で対抗しないと!
=転載終了=
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