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私が考えるカジノ経済の弊害(質問と回答)(アシストコラム)
http://www.asyura2.com/10/senkyo90/msg/191.html
投稿者 忍 日時 2010 年 7 月 08 日 15:57:15: wSkXaMWcMRZGI
 

(回答先: 講演録:】私が考えるカジノ経済の弊害(アシストコラム) 投稿者 忍 日時 2010 年 7 月 08 日 15:52:44)

講演に際してご質問をいただきました。ぜひ読者の皆様にもお読みいただきたく、下記に質問とその回答を掲載します。
(ビル・トッテン)

私が考えるカジノ経済の弊害(質問と回答)(1)


質問−1

興味深い話をありがとうございます。一点質問させて下さい。政府発行紙幣を増加させた場合の副作用をどうお考えでしょうか。

回答 ビル・トッテン

政府であっても民間銀行であっても、作りすぎればハイパーインフレをもたらすなどの害を及ぼします。では、お金を作り過ぎないようにするためには、次のどちらが信用できるでしょうか。

その1.民間銀行

銀行はお金を貸し付け金利を得ることで利益をだします。銀行がお金を貸し付ける、という行為は、講演でも述べましたが、貸し付けであり、それにより利益を出しています。銀行は、金融海賊から買収されないようにするために、短期的な利益を最大にして、高株価を維持したいと考えるはずです。

その2.日本政府

政府とは、国民が関心をもってその行動を監視できるように情報を公開する義務を持ち、国民によって民主的に選ばれる機関です。

もし利益追求を目的とする民間企業の方が、自分たちが関心を持って選挙によって選ぶことのできる機関よりも信用できると思うのであれば、私たちはより良い形態の政府のために、「民主主義」をやめるべきではありませんか。その代わりにどんな政府だったら信用できると思われますか。

ところで、民間銀行がGDPの10%かそれ以上のお金を作ったのは、過去40年間のうちわずか5年だけです。1971年11%、1972年15%、1973年13%、1988年10%、1990年11%。

民間銀行は1968年以降、平均でGDPの約6%のお金を作ってきました。ですから政府が民間銀行の代わりに政府紙幣を作るとしたら、GDPの5%とか10%という枠の中で行えば問題ないと思います。

しかし、それよりも私が良いと思う方法は、政府が作るお金の額を、毎年徴収する税金の一定割合以内に法律で規制することです。

その理由は、民主的に選挙で選ばれた政府が増税をするのは難しいため、この法律によって政府は新しいお金を作りたいときは、増税をしなければならないようにするのです。そうすれば政府はハイパーインフレを起こすほどの紙幣を作ることはないでしょう。

統計データで見ると、日本で作られたお金の、過去40年間の平均は、政府が徴収した税金の61%です。この数字から、日本政府はその年の税収額の61%を超えて、新しいお金を作ることはできない、という法律を作ればいいと思います。

さらに、統計データを詳しくみると、規制緩和以前(1968年から1983年)、日本のGDPは毎年12%成長しており、同時に、作られたお金は(政府および民間銀行あわせて)政府が徴収した税金の91%でした。

規制緩和が始まってから(1984年以降)、日本のGDP成長率は3%になり、1年間に作られたお金は、税収額の40%になりました。そして過去15年間は、日本のGDPは増えておらず、一方で、政府が徴収する税金の30%のお金が毎年新たに作られています。

このように分析してみると、政府発行紙幣の額を、その年の税収額の50%以内に制限する、という法律を作れば、政府紙幣がハイパーインフレを起こすという副作用は防げるのではないかと思います。いかがでしょうか。


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質問−2

日本政府が政府紙幣を発行したら、錬金術のようなものでストッパーがない。 円への信認をなくし、円の価値は暴落する。そして世界は保護主義に向かう。ただほど高いものはない、という言葉がある。政府紙幣は日本を滅ぼす、これは常識ではないか。

回答 ビル・トッテン

明治時代の初期まで、すべての日本のお金は政府が作っていました。当時、日本のお金の価値は破壊したでしょうか。

利益中心の、そしてその利益はお金を作る(貸し出す)ことで生まれてくる民間の銀行よりも、民主的に選ばれた政府が適切な量のお金を作らない、ということがあり得るのでしょうか?

もしあなたが民主的に選ばれた(自分が選んだ)政府を信頼しないなら、あなたはどのような政府だったらいいと思うのですか。

併せて、「質問−1」の回答もご参照ください。

私が考えるカジノ経済の弊害(質問と回答)(2)


質問−1

“カジノ経済”をリードしているアメリカの大統領がオバマ氏に替わったことで、アメリカ経済や世界経済が今後変わる可能性が、少しでもあるのだろうか。日本のことは、日本政府、およびそれを選択している国民一人ひとりが、きちんとした判断、選択をしていかないといけないのだろうか。政府を動かす(人を動かす)様にするにはどうしたら良いのだろうか。

回答 ビル・トッテン

オバマ氏について言えば、アメリカは何も変わりません。彼を大統領にしたのは大企業のロビーとイスラエル・ロビーです。オバマが、アメリカ経済の方向性や、イスラエルに対するアメリカの態度をこれまでと変えることがないように、というのが、財界やイスラエルの希望なのです。

アメリカで大統領に当選する可能性のあるすべての候補者は、同じ大企業とイスラエルのロビーに買収されています。買収するのは、誰が大統領になっても、アメリカの財界とイスラエルの思い通りに政府が動くようにするためです。

もし日本のことを考えているのであれば、私たちがすべきことは、今自分の楽しみに費やしている時間を、社会の問題を考える時間に充てること、そして選挙では、国民の健康や幸福のための政策を掲げそれを実行してくれるような政治家を選び、必ず投票に行くことだと思います。

また、選挙についていえば、ベストだと思われる候補者を当選させようとするのではなく、とにかくその政党や現職の政治家が国民の健康や幸福のために働いていないと思ったら、その政党や現職の政治家を落選させる、このような視点で投票をするべきだと思います。

ほとんどの政治家は議員であることが唯一の仕事です。ですから議席を失うことは彼らにとって大問題です。もし現職議員が毎回選挙で落選することを心配するようになれば、国民の健康や幸福のために、きっと一生懸命活動してくれるようになるのではないでしょうか。


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質問−2

銀行に信用創造の機能を持たせなくて、本当に実体経済が発展するのであろうか。明治時代のような時世には、銀行にこの機能を持たせなかったら企業が成長していたかどうか疑問である。

回答 ビル・トッテン

私は明治時代があまり好きではありません。明治時代のリーダーたちは江戸時代の敗者で、彼らがしたことによって日本の良さが損ねられたと思っています。

明治時代、それまで日本の気候に相応しかった服装を、寒冷で乾燥している北ヨーロッパの気候にあった服装(洋服)に変えてしまいました。また明治維新を興した人々、そしてその追随者たちは、日本を世界大戦に巻き込みました。これによって日本の人口の5%が戦争で殺され、1945年に敗戦してから64年たった今もなお、日本を攻略したアメリカの軍事占領が続き、完全に支配されています。

また明治時代から、それまで完全に独立国で自給自足であった日本は、ほとんどの食料やエネルギー資源を輸入に頼らなければならない国に変わってしまいました。さらに、輸出中毒になった日本は、軍事的に守ってもらうためにアメリカに依存し、外交政策はアメリカの言いなりで、それどころか国内政策についてもアメリカ政府の干渉を許しています。社会、経済、そして価値観までもアメリカに手渡してしまいました。

しかし明治以降、信用創造の力を民間銀行の手に渡しても、政府や日銀がそれらの民間銀行を厳しく指導し、規制している間は、それほど日本に害はありませんでした。それらの規制の多くが緩和され、または撤廃された1980年代半ばから、日本にとって破壊的なこと(不動産バブルや今回の危機)がもたらされるようになったのです。


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質問−3

近い将来、インフレはあるのでしょうか?

回答 ビル・トッテン

まず、1930年以降最悪のデフレになるでしょう。そして実体経済がなお悪化し、それによってすでに膨れ上がった公的債務がさらに増えると、大幅な増税をしないでそれを返済するために、ハイパーインフレとなるでしょう。(政府は自分たちがなるべく痛みを受けないように − たとえ国民が痛みを受けたとしても − 巨額な負債を清算するためにハイパーインフレを起こすのです。)

デフレになると債務者(借り主)は苦しみます。なぜなら、収入が減り、借金が返済しにくくなり、家や会社を失うことになるからです。インフレになると貯蓄家は苦しみます。貯蓄は(それが有体資産でなくお金の場合)その価値が減少するからです。債権者(貸し主)もインフレで苦しみます。なぜなら価値の減ったお金で返済されるからです。

インフレに備えて、借金はしないこと、そしてお金ではなく、有益なものだけを持つようにすることがベストです。


シェイクスピアは「ハムレット」でこう書いています:

"Neither a borrower nor a lender be ..."

借り手にも貸し手にもなるな・・・

私が考えるカジノ経済の弊害(質問と回答)(3)


質問−1

日本を良くするための策は理解できないことはないが、自分自身がやるべきこと、やれることは何か? その影響度は? 輸出力が弱まると国力も弱まり、輸入する力がなくなるのではないか。

回答 ビル・トッテン

今日本がこのような状況になったのは、急速に膨らんだ「カジノ経済」が、日本人の健康や幸福に直接影響を及ぼす「実体経済」を破壊しつつあるためです。ですから、日本社会を根本的に良くするための小さな解決策は残念ですが思いつきません。

また、このまま民間銀行がお金を作り続けることで、政府がその利子を払うために膨らむ巨額の借金を、私たちの子供や孫が返済せずに済む、その他の方法は私には思いつかないし、ましては個人でできることはないと思います。

私が提案している解決策は、外国為替取引、デリバティブ取引、発行済株式の売買、その他の金融ギャンブルに1%の課税をすることです。それを実行に移すことは、躊躇してしまうような、過激なことなのでしょうか。

国民の生活必需品に突然3%の税金を課し、それを5%に上げ、今度は17%にしようとしている政府に、なぜ1%の税金を課すことができないのでしょうか。

または、アメリカにドルではなく円建てでお金を貸すことはそれほど過激でしょうか。普通、為替リスクを負うべきは借り手で、貸し手(日本)ではありません。為替差損で何兆円も損をし続けるという構図をこれからも続けることに、おかしさを感じないのでしょうか。

また、民間銀行に、他の誰もがそうであるように、自分が持っているお金だけを貸し出せるようにすることは過激でしょうか。ホテルは客室数しかお客を泊めることはできないし、レンタカーは同時に1台の車を複数顧客に貸し出せません。飛行機も新幹線も1つの座席を二人に売れません。しかし銀行は、金庫にあるお金の約25倍の金額を貸し出すことができ、それから利子収入を得ているのです。

日本がここまで巨額の公的債務を積み上げた大きな理由は、日本政府ではなく、民間銀行にお金を作らせてきたためで、政府が民間銀行からお金を借り、返済時に利子を支払うことを繰り返してきたためです。現在の日本政府がしている借金の78%は、過去の借金の返済のために発生し、新たに国民のために使われているのは22%だけなのです。

つまり、日本政府が自分でお金を作らず、民間銀行にお金を作る権利を与えているために、この巨額の公的債務ができたといえるのです。

日本政府が政府紙幣を発行するのではなく民間銀行に作らせるのなら、日本政府は自衛隊を民間企業に任せてもいいし、または警察や消防署を民間企業にやらせてもいいし、または裁判所や刑務所も民間にやらせてもいいということにならないでしょうか。

確かに輸出力が弱まると日本経済は縮小します。それには、大きな痛みを伴うでしょうが、短期的なことだと私は思っています。日本経済はあまりにも輸出中毒になっています。ですからその中毒を治す必要があります。中毒の治療は、痛みを伴いますが、健康になるためには仕方がありません。

私たちには持続可能な経済が必要です。そしてそれは、健康や幸福のために必要な製品やサービスを購入するために、働きたいと思う国民は誰でも仕事に就けるような経済です。そしてそのような経済だけが持続可能なのです。より大きな経済はエネルギーを使い過ぎ、環境も破壊します。そして実際、経済を支えるエネルギーは減耗しつつあるのです。

つまり持続可能な経済になれば、日本経済は今よりもずっと小規模で済むと思います。そして国民は、今よりも少ない消費で、労働時間も労働量も減らし、しかしもっと健康で幸福になると、私は思っています。


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質問−2

もともと日本企業(他国もそうかもしれませんが)は、社会のために創業したところが多いと思います。オムロンの立石さんや松下幸之助さんなど。しかし、トッテンさんもおっしゃっていたように現在の多くの企業が利益追求に必死です。一方で社会企業家のような人達もでてきています。こういった動きをトッテンさんはどのようにお考えですか。

回答 ビル・トッテン

私が日本に初めて来た時、商売の大先輩である松下幸之助氏や立石一真氏といった人たちがまだ現役で活躍され、企業は資金調達のほとんどを銀行からの融資で行い、一部分だけ株を売ってお金を調達していました。そして株主は、短期的な儲けを狙う人よりも、長期的な視点で投資を行う株主のほうが圧倒的に多かったと思います。

ですから松下さんや立石さんのような経営者は、短期的な儲けを狙うことだけが目的の貪欲な株主を喜ばせるために、短期的な利益を与えようとする必要はありませんでした。

昭和の経営者は、銀行からの融資の返済、持続のための研究開発や設備投資、その他経費をまかなえる利益があればよかったのです。さらに、日本の財界、政界、官僚のリーダーたちは、儒教や武士道がまだ教えられていた1945年以前に教育を受けた人たちであり、現在のような貪欲なアングロアメリカン精神ではなく、ビジネスは社会に奉仕するものという武士道精神のもと、政府による規制が行われていました。私は高度成長時代、または江戸時代のような価値観に戻る必要があると思います。

社会企業家については、グラミン銀行がすぐに思い浮かびました。もちろん素晴らしいことだと思います。しかし全身傷だらけで衰弱している人に、絆創膏を貼るような方法よりも、全身を回復させる大きな治療が今は必要だと思っています。

私が考えるカジノ経済の弊害(質問と回答)(4)


質問−1

国民自身に問題があるとのご指摘には大変賛成です。しかし具体的ACTIONとしては何でしょうか。選挙で民主党を大勝させることでしょうか。勇気を持ってACTIONするとは具体的には何をすることでしょうか。

回答 ビル・トッテン

選挙についは、別の質問でも書きましたが最も良い候補や政党を当選させようとするより、現職の政治家を落選させるようにすべきだと思います。

それは私たちが消費者として普通にやっていることです。嫌いな店にはいかないし、商品は買わない。政治家にとって落選はもっとも恐いことです。今の政治のやり方で国民を満足させられなければ落選させられるということを我々は教えてあげなければいけません。

ところで、このやり方はユダヤ主義のロビー団体がアメリカ政府に対して行っているやり方なのです。つまり、ユダヤ主義のロビーが満足しない大統領候補は絶対に大統領にはなれません。

もっと賢く、効率よく投票をするためには、我々は自分の楽しみに使っている時間の一部でも、今の問題や日本社会にとって重要なことについて、学ぶ時間に充てるべきだと私は思います。

特に今のマスメディアは広告主にコントロールされているために、公正な報道をしているとは思いません。ですからすべての人ができるとは思いませんが、なるべくインターネットのような独立した媒体から情報を得ることもその一つです。

また個人レベルでできることは、お金とエネルギーに過度に依存している今の生活を変えることです。過剰消費に中毒になっていることに気づくこと。それを煽っているのが広告宣伝であることはいうまでもありません。

そして、他者にお金を払ってやってもらっている身の回りのさまざまなことを、両親、祖父母の時代のように、なるべく自分で行うようにしていくこと。そのためにはまずやり方を学ぶことから始めなければならないでしょう。


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質問−2

これからのアシストの向かう方向について教えてください。

回答 ビル・トッテン

アシストの私以外の取締役は今、どのようにお客様にサービスを提供していくか、そしてそれによってアシストが経済危機や不況による大きな影響を避けることができるか、最善の道を模索しています。私はそれを奨励し、支援しています。そしてそれが上手くいくことを願っています。

しかし、現在の世界、日本情勢をみると、どのようなことをしても影響は避けられないのではと思っています。また私は日本経済は縮小するべきだとも思っています。なぜなら今、わたしたちは大量に生産し、消費し、廃棄するためにあまりに多くのエネルギーを使い、環境を破壊しているからです。

ですから私はアシストの社員に対して、日本経済が劇的に縮小する、おそらくは半分の規模になる(今のGDP500兆円から250兆円に)かもしれないと警告し、またそのような経済縮小に備えて次のような準備をしています。
社員は解雇、レイオフはしないということで合意している。
その代わりにアシストの収益が縮小したら、給料は累進的に減額することになる。
社員に対して、過剰な消費中毒を治すようにと言っている。
これまでお金を払って他者にやってもらっていた衣食住にかかわることを自分で行うことができるよう勉強するよう、そうすればもし収入が減っても、自分と家族の健康や幸福を大きく損なうことはないだろう、ということを社員に言っている。
3年前、社内農芸プロジェクトを立ち上げ、社員一人当たり2万円まで農園を借りる補助を出している。
裁縫教室を始めようと計画をしている。
日曜大工プロジェクトも同じように計画している。
これらの勉強のためにも、社員には時間が必要だと思うので、社員により柔軟な働き方を提供する必要があるだろう。そのため通常の、1日8時間週5日という通常の勤務体制以外に、1日10時間4日勤務および在宅勤務といった柔軟性を提供する実験を行っている。
さらに、関東地区は通勤時間も長く、農地も見つけにくい。市ヶ谷オフィスははフリーアドレスになっているため、社員も役員も個人のデスクを持たないので、同じように、たとえば、大宮、幕張、横浜といったところにサテライトオフィスを設けそこで仕事ができるようになれば、社員の通勤時間を減らすことができると思っている。
私と社員一人ひとりとの間には、これらのプロジェクトに対する温度差はあると思います。けれどもトップダウンでこのような提案がなされているといないとでは、アシストがどのような方向へ向かっていくかは変わってくるでしょう。また社員一人ひとりが変われば、アシストも組織として形態は変わっていくかもしれません。けれど、アシストの使命は、ソフトウェア製品とサービスの提供を通じて、人々や社会の人の役に立つ会社になることです。そういう意味でのアシストの方向は変わることはありません。今後ともよろしくお願いいたします。


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質問−3

日本の幸せ、米国の庶民の幸せのために、ギャンブルを規制し、高サラリーを罰するべきだと思う。ところで中国人の収入は上げるように発展させるのが世界のためになるのか。

回答 ビル・トッテン

金融博打は禁止されるべきということに賛成です。私が提案したトービン税は、それを達成する最善の方法だと思います。税金をとることで金融博打で得た利益はとられてしまうため、博打をするインセンティブがなくなるからです。

高サラリーを抑止する最善の方法は、税制改革だと思います。日本でアメリカのように貧富の格差が広がったのは、所得(キャピタルゲイン含む)や富にかける税金の累進率を減らし、その一方で消費税や住民税のような、逆累進の課税を増やした結果です。

もしアメリカや日本が、過去40年間に行った税制改革を撤廃してもとの税制度にもどせば貧富の差も縮小するでしょう。

中国人の収入を上げることについては、私は中国人の平均所得が先進国を除く残りの世界の所得と比べて各段に低いとは思いません。最貧国と比べれば高いくらいだと思います。

問題はむしろ、日本や北米、その他世界の数十カ国の金持ちの国の平均収入が、格段に残りの世界の国の人々よりも高すぎることです。地球には、そういった金持ちの国の人々の収入を維持したり、中国をはじめ世界の貧しい人々の平均収入を上げるだけの十分なエネルギーや環境は残っていません。

ですから、公平さ、入手できるエネルギー量、環境破壊といった観点からみた解決策は、中国の収入を上げるではなく、日本、北米、その他金持ち諸国の平均収入を下げることだと思います。

もし日本のように豊かで金持ちの国が過剰な消費中毒から脱することができれば、そして今はお金を払って人にやってもらっているけれど、両親、祖父母の時代にやっていたように身の回りの衣食住のことを自分でやることを学べば、金持ちの国の人々の健康や幸福度を下げることなく、世界の残りの国の平均収入に向かって徐々に金持ちの国の平均収入を下げていくことができると思います。

アシスト:コラム
http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/column/index,1,list01,4.html
 

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コメント
 
01. 2010年7月08日 19:54:32: NjM94nhavA
>質問−2

日本政府が政府紙幣を発行したら、錬金術のようなものでストッパーがない。 円への信認をなくし、円の価値は暴落する。そして世界は保護主義に向かう。ただほど高いものはない、という言葉がある。政府紙幣は日本を滅ぼす、これは常識ではないか。

回答 ビル・トッテン

明治時代の初期まで、すべての日本のお金は政府が作っていました。当時、日本のお金の価値は破壊したでしょうか。

利益中心の、そしてその利益はお金を作る(貸し出す)ことで生まれてくる民間の銀行よりも、民主的に選ばれた政府が適切な量のお金を作らない、ということがあり得るのでしょうか?

もしあなたが民主的に選ばれた(自分が選んだ)政府を信頼しないなら、あなたはどのような政府だったらいいと思うのですか。

(ここからコメント)

私達国民の側にどれだけ政治家を民主的に選ぶ能力があるのかが疑問。今の民主党政権にはCIAの手先のような人物がたくさんいて、そいつらが政権を握っている。もし、こいつらに、日銀法の改正などやらせて政府紙幣発行の権力など握らせたら、たちまちにハイパーインフレがおきて自殺者が急増するだろう。


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