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沖縄を切り捨てる事は日本を失う事
沖縄を切り捨てる事は日本を失う事
菅直人新政権を祝福したいところだが、どうもその気になれない。
なぜか。それは市民派宰相の顔をしながら沖縄を裏切ろうとしている
からだ。
ルーピー鳩山と違ってより狡猾に見えるからたちが悪い。
聞き語りの昭和史作家保阪正康氏の著書にはいつも学ばせてもらっているのだが、彼の最近著「昭和史の深層」(平凡社、780円)は日本国民必読の書である。
その中でも第13章「沖縄戦の本質を見つめる」で氏が書いている事は時宜を得ている。菅直人首相に是非読ませたい。
普天間問題の真の解決はこの中にある。これしかない。
自ら北海道出身であるという保阪氏は、「沖縄戦で戦死した10万余の将兵の一割以上が北海道の兵士だった、それだけに北海道における沖縄戦の思いは強い」、として次のように書いている。
沖縄戦とは何のための戦いだったのか。それは一言で言えば本土決戦を行うための時間稼ぎであった、と。
しかもそれは国策として国が覚悟をもって決定したものではなく、軍首脳部や大本営参謀たちの面子や責任逃れとして持ち出された戦略であった、と。
その事を、札幌市に住む元教師今倉松男らが手書きで編んだ「歴史に学ぶー沖縄戦跡巡りと慰霊の旅から沖縄戦の実相を追う」から次のように引用している。
「・・・昭和20年5月下旬、沖縄守備隊は事実上崩壊していた。しかし司令部は首里を放棄し南部の洞窟にたてこもって『退却攻勢』、『持久玉砕』を叫んだ。軍首脳の意図は、全島玉砕の出血作戦によって米軍の戦力を出来るだけ消耗させ、その戦意を喪失させることにあった。そのことによって『国体護持』、すなわち『天皇制』を存続させることのできるような終戦の道を切り開こうとしたのである。このことが沖縄戦を必要以上に長引かせ、必要以上に戦場を拡大し、県民の犠牲をいよいよ悲惨なものにした・・・」
保阪氏は「沖縄戦は本土決戦そのものだった」と、次のように続ける。
「・・・すでに知られているようにアメリカ軍はもし日本がポツダム宣言を受諾しなかった場合、広島、長崎に続いてさらに原子爆弾の投下を考えていた・・・・(のだが)それとは別に南九州(オリンピック作戦)、相模湾(コロネット作戦)に本格的な精鋭部隊を送り込もうとしていた。これに対する大本営は、一億特攻作戦で戦うことを目論んでいた・・・アメリカ軍の艦艇やら戦車に人間爆弾が突っ込んでいくのであった・・・少年や中高年世代などが爆弾を背負って突っ込んでいく事になっていた・・・」
そして保阪氏は次のように締めくくる。
もし本土決戦が現実に行われたら、沖縄よりももっと過酷な状態で戦われる事になったであろう、と。その地獄絵図を考えていかなければならないであろう、と。
その本土の地獄絵図を、非戦闘員の戦死が将兵の戦死を上回る沖縄の地獄絵図が防いだのだ、と。
今を生きる日本国民はの史実を直視しなければならない。直視して思いを馳せなければならない。
そのような日本国民であれば、米軍基地を沖縄県民の声に優先させるなどという事を許せる者は一人もいないはずだ。
沖縄を切り捨てて首相の座にとどまっていられる政治家は一人もいないはずだ。
沖縄県民の声を日本国民の声と受け止めて米軍基地撤退を求めるのか、官僚の唱える「抑止論」を鵜呑みにして日米同盟を最優先する事が国益と考えるのか、この一点で選挙が行われなければならない。
この一点で我が国の究極の政界再編が行われなければならないのだ。
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