(回答先: 福祉財源は有るところから取る税制改革で 投稿者 Ryuii 日時 2010 年 6 月 12 日 07:07:04)

失われた２０年といわれ経済停滞久しい。。。
というよりも経済後退といった方が妥当でありそうな日本だが。。。
なぜこのような事態になったのか？

理由は様々にいわれているが、税制が最大の理由ではなかろうか？
一国の経済の発展に近道はない。。。
国民全体が豊かにならなければ安定した経済など望むべくもなく、
昨今の一部の者のみが豊かさを享受するような社会（勝ち組、負け組
と峻別し、その結果を自己責任に起因するものとして切り捨てる社会）
では、到底将来の発展は望めない。。。

高所得者層や経営者が自己の利益追求に汲々とし、その結果、たとえ
一時的には利益を得たとしても、そんなものは長続きはしない。。。
賽の河原よろしく脆くも崩れてしまう運命であろう。。。
なぜなら、安定斜面を越えて石を積み上げても物理学に適わない様に、
経済の安定斜面を越えた富の偏在もまた自然の摂理に反する。。。
そういうものではなかろうか？

失われた２０年というのは官民挙って、経済の安定斜面を越えて石を
積み上げては崩落を繰り返してきた行為だったのではなかろうか？

いわゆるバブル崩壊→財政出動による景気刺激策→緊縮財政
という一連の経済施策は、国の経済の重要なステークホルダーであり、
細くとも経済活動の大部分を占める。。。いわば”毛細血管”である
一般国民へのマネーの還流が行われなかったことに失敗の原因がある
ように思われる。。。

そして、それを阻害してきた最大の要因は、この２０年間にとられて
きた税制にあるのではなかろうか？

累進課税制度である所得税の最高税率は1983年まで8000万円超は75％
だったが、
1984年〜1986年8000万円超は70％
1987年〜1988年5000万円超は60％
1989年〜1994年2000万円超は50％
1995年〜1998年3000万円超は50％
1999年〜2006年1800万円超は37％
参考：現在1800万円超は40％

と急速に高額所得者の税額が軽減され、

同様に法人税についても
1984年 43.3%
1988年 42.0%
1989年 40.0%
1990年 37.5%
1998年 34.5%
1999年以降 30.0%

と税額が軽減、

代替として、逆進性の高い消費税が導入される。。。

1989年3％でスタート
1997年5％に増税

この２０年間（バブルを含めると25年間か。。。）経済循環システム
上のクリティカル・パスである所得の再分配機能が完全に阻害されて
しまったのではなかろうか？

そして、いわゆる勝ち組といわれる者が、負け組といわれる者に対し、
いささかも痛痒を感じることなく、ただ自身の利益獲得競争に明け暮
れる。。。まさに餓鬼道の世界ではなかろうか？

餓鬼のハナシではなく地獄のハナシですが。。。

蜘蛛の糸あらすじ（ウィキペディアより）

釈迦はある時、極楽の蓮池を通してはるか下の地獄を覗き見た。幾多
の罪人どもが苦しみもがいていたが、その中にカンダタ（犍陀多）と
いう男の姿を見つけた。カンダタは生前に様々な悪事を働いた泥棒で
あったが、一度だけ善行を成したことがあった。小さな蜘蛛を踏み殺
そうとしたが思いとどまり、命を助けてやったのだ。それを思い出し
た釈迦は、地獄の底のカンダタを極楽へ導こうと、一本の蜘蛛の糸を
カンダタめがけて下ろした。
極楽から下がる蜘蛛の糸を見たカンダタは「この糸をつたって登れば、
地獄から脱出できるだろう。あわよくば極楽に行けるかもしれない」
と考える。そこで蜘蛛の糸につかまって、地獄から何万里も離れた極
楽目指して上へ上へと昇り始めた。ところが糸をつたって昇る途中、
ふと下を見下ろすと、数限りない地獄の罪人達が自分の下から続いて
くる。このままでは糸は重さに耐え切れず、切れてしまうだろう。そ
れを恐れたカンダタは「この蜘蛛の糸は俺のものだ。お前達は一体誰
に聞いて上ってきた。下りろ、下りろ」と喚いた。すると次の瞬間、
蜘蛛の糸がカンダタのぶら下がっている所から切れ、カンダタは再び
地獄に堕ちてしまった。
その一部始終を見ていた釈迦は、カンダタの自分だけ地獄から抜け出
そうとする無慈悲な心と、相応の罰として地獄に逆落としになってし
まった姿が浅ましく思われたのか、悲しそうな顔をして蓮池から立ち
去った。

〜関連〜

所得税最高税率の引き下げや法人税引き下げで経営者は金の亡者へ変わった！
http://www.asyura2.com/10/senkyo88/msg/276.html
投稿者 まるす 日時 2010 年 6 月 10 日 19:15:06: 3bEVsqHgPljbg 　

コメント
01. 2010年6月12日 12:38:12: BDDFeQHT6I 経営者の報酬制限、配当充当可能額に割合規制、ストックオプションの制限など経営側の利益と株価ばかりを重視する経営を制限すれば新規投資や社員待遇の改善などに回るようになる。

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