http://www.asyura2.com/10/senkyo88/msg/162.html
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2010年6月8日に行われた菅直人首相記者会見の質疑応答で、フリージャーナリストの上杉隆氏・畠山理仁氏・岩上安身氏が当たり、「官房機密費問題」と「記者会見開放問題」について質問していました。下記首相官邸のサイトに動画と全文書き起こしが公開されています。
菅内閣総理大臣記者会見 平成22年6月8日(火)
http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201006/08kaiken.html
この3人の質疑応答を以下に抜粋しました。
▼上杉隆氏( http://twitter.com/uesugitakashi ) 動画で23:50あたりから
<引用ここから>
(内閣広報官)
それでは、次の質問を受けます。
真ん中の一番後ろ、上杉さん。
(記者)
フリーの上杉です。96年の夏に旧民主党ができて、ここに至るまで14年間経って、菅首相がこうやってこの場に誕生したことにまず感慨深いものを思いますが、そこで振り返ってみて、当時旧民主党がディスクロージャーというのを掲げて、開かれた政治というのを打ち出しました。その精神が生きているとしたら、今回政権をとったこの時点で、例えば官房機密費、並びにこうやって開いていますが、全閣僚の政府会見、そして何と言っても菅さんが先ほどおっしゃいました官房長官の会見等を、国民のために完全に開くという御意気はあるのかどうか。鳩山前首相はそれについては約束をしてくださいましたが、菅総理はどうなのかお伺いします。
(菅総理)
開くという意味が、具体的にどういう形が適切なのか、私も総理という立場でまだ検討ということまで至っておりません。率直に申し上げますと、私はオープンにすることは非常にいいと思うんですけれども、ややもすれば何か取材を受けることによって、そのこと自身が影響をして政権運営が行き詰まるという状況も、何となく私には感じられております。
つまり、政治家がやらなければいけないのは、まさに私の立場で言えば内閣総理大臣として何をやるかであって、それをいかに伝えるかというのは、例えばアメリカなどでは報道官という制度がありますし、かつてのドゴール大統領などはあまりそう頻繁に記者会見をされてはいなかったようでありますけれども、しかしだからと言って国民に開かれていなかったかと言えば、必ずしもそういうふうに一概には言えないわけです。
ですから回数が多ければいいとか、あるいは何かいつでも受けられるとか、そういうことが必ずしも開かれたことではなくて、やるべきことをやり、そしてそれに対してきちんと説明するべきときには説明する。それについてどういう形があり得るのか、これはまだ今日正式に就任するわけでありますから、関係者と十分議論したいと思っています。
<引用ここまで>
▼畠山理仁氏( http://twitter.com/hatakezo ) 動画で46:25あたりから
<引用ここから>
(内閣広報官)
それでは、真ん中、奥、畠山さん。
(記者)
フリーランスの畠山と申します。菅総理の考える自由な言論についてお尋ねします。
今回でフリーランスの記者が総理に質問できる会見は3回目となりますが、参加するためにはさまざまな細かい条件が課されています。また、3回連続して参加を申請し、断られたフリージャーナリストの一人は、交渉の過程で官邸報道室の調査官にこう言われたといいます。「私の権限であなたを記者会見に出席させないことができる。」このジャーナリストは、これまで警察庁キャリアの不正を追及したり、検事のスキャンダルを暴いたりしてきた人物なんですが、言わば権力側から見たら煙たい存在であると。総理は、過去の活動実績の内容や思想・信条によって、会見に出席させる、させないを決めてもいいという御判断なんでしょうか。伺えればと思います。
(菅総理)
先ほど、この会見というのか、オープンということの質問にもありましたが、私は一般的にはできるだけオープンにするのが望ましいと思っております。ただ、何度も言いますように、オープンというのは具体的にどういう形が望ましいのかというのは、しっかりそれぞれ関係者の皆さんの意見も聞いて検討したいと思っております。
例えば私などは、総理になったらいろいろ制約はあるかもしれませんが、街頭遊説などというものは多分、何百回ではきかないでしょう、何千回もやりました。それはいろんな場面がありますよ。隣に来て大きなスピーカーを鳴らして邪魔をする人もいたり、集団的に来て悪口を言う人もいたり、いろんなことがあります。だから、いろんな場面がありますので、できるだけオープンにすべきだという原則と、具体的にそれをどうオペレーションするかというのは、それはそれとして、きちんと何か必要なルールなり対応なりをすることが必要かなと思っています。
<引用ここまで>
▼岩上安身氏( http://twitter.com/iwakamiyasumi ) 動画で53:40あたりから
<引用ここから>
(内閣広報官)
それでは、時間も経過しております。最後の質問を受けたいと思います。 岩上さん、どうぞ。
(記者)
フリーランスの岩上と申します。先ほど上杉さんの質問の中にありましたが、官房機密費の問題について、総理はお答えになっていなかったようですので、重ねて質問を申し上げます。
野中元官房長官が、機密費を言論人あるいはマスメディアの人間に配って、言わば情報操作、言論操作を行ったという証言をいたしました。その後、私自身も上杉氏も取材を行い、この野中さんの発言だけでなく、はっきりと私は機密費を受け取ったと証言する人物も出ております。
評論家の佐藤優さんは、かつて江田憲司さんから機密費を受け取ったと私にはっきりおっしゃいました。こうした「政治とカネ」ならぬ「報道とカネ」の問題。政治と報道とカネの問題と申しましょうか。こうした問題は大変ゆゆしき問題であろうと思います。この点について、きちんと調査をなされるか。そして、機密費の使途について、これまで使った分も、それから今後使用される分も含めて、公開されるお気持ちはあるかどうか。お考えをはっきりお述べいただきたいと思います。よろしくお願いします。
(菅総理)
この機密費という問題は、なかなか根源的な問題も含んでいるわけです。物の本によれば、いつの時代でしたでしょうか、戦前でしたでしょうか、当時のソ連の動きを明石大佐がいろいろ調査をするときに、巨額のまさにそういう費用を使って、そういう意味での情報のオペレーションをやったということも、いろいろ歴史的には出ております。
そういう意味で、確かに国民の皆さんの生活感覚の中で考えられることと、場合によっては、機密費という本質的な性格の中には、一般の生活感覚だけでは、計ることの場合によってはできない、もうちょっと異質なものもあり得ると思っております。
今この問題は、官房長官の方で検討されていると思いますが、いろんな外交機密の問題も、ある意味で、ある期間を経た後にきちんと公開するということのルールも、必ずしも日本でははっきりしていないわけですけれども、この機密費の問題も、何らかのルールは、そういう意味で必要なのかなと思いますが、現在、その検討は、官房長官御自身に委ねているところです。
報道の在り方については、これはあまり私の方から言うべきことというよりも、それは報道に携わる皆さん自身が考えられ、あるいはある種の自らのルールが必要であれば、自らの自主的なルールを考えられればいいのではないかと思います。私なども時折、ちょっと記事が違うではないか、一体だれから聞いたんだと言っても、それは取材元の秘匿はジャーナリストの言わば原点ですからと言われて、それはそれで1つの考え方でしょうが、政治とカネの問題についても、皆さん自身がどういうルールなり、倫理観を持って当たられるか、まずは皆さん自身が考え、あるいは必要であれば議論されることではないでしょうか。
<引用ここまで>
この記者会見の質疑応答で産経新聞の記者には当たりませんでした。
首相、報道陣への警戒心あらわ 産経は質問できず 2010.6.9 00:07 (阿比留瑠比)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100609/plc1006090008003-n1.htm
[関連]
プレスクラブ (2010年06月08日) 菅首相就任記者会見 ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局
http://www.videonews.com/press-club/0804/001467.php
菅総理就任会見ノーカット1/11(10/06/08) ANNnewsCH
http://www.youtube.com/watch?v=l6eWnK5MzVU
フリー記者、会見参加妨害しないよう求め仮処分申し立て - 琉球新報 2010年3月8日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-158935-storytopic-1.html
フリージャーナリストが記者会見解放に向け国を訴える! (日々坦々)
http://www.asyura2.com/10/senkyo82/msg/159.html
佐藤優さんの「本音のコラム 官邸 機密費の闇」 (鈴木宗男の「ムネオ日記」)
http://www.asyura2.com/10/senkyo87/msg/695.html
〜官房機密費の実態〜〔TBSニュースバード〕
http://www.youtube.com/watch?v=WekLyWV2noQ
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