本来なら地震板に投稿するべき内容であるが、政治板の室を上げるため、こちらに投稿する。
ル・モンド・ディプロマティーク日本語板に面白い記事がある。

ハイチ、悲劇の地層
http://www.diplo.jp/articles10/1002-2.html

タイトルの｢地層｣というのは、活断層のことではない。詳細はリンク先をみて頂きたい。既に阿修羅でも指摘されていたとおり、ハイチの地震が大きな被害をもたらしたのは、ハイチ政府の構造的な問題が関係していた。このハイチを巣くっている問題と、日本の問題というのは近い部分がある。特に、

『この病人に、300年にわたって毒を盛り続けた諸国も、ここ数十年は目をかけるようになった。お気に入りの処方箋は、国内農業を崩壊させる市場開放と、社会的投資を牽制する構造調整計画であり、窓口はおおむね支配階級に限定だ。』

というところ。程度の差こそあれ、他人事ではないだろう。一連の世界中で行われている拝金主義的な欺瞞を含む政策を理解するならば、それと同様のことばかりをいう者が誰の影響をうけているかを知る手掛かりとなる。

こういうことを書けば、危険思想だと言われかねないが、自民党がいい、民主党がいい、あるいはそこがいい、ここがいいと言っているが、基本的に政治家はサービス業であり、パトロンも限られている。特に代議制民主主義においては。議員たちは、政党という縦糸で区別されているように見えるが、パトロンという横糸でしっかりと繋がっているのだ。だから、どこも与党になれば似たり寄ったりなことをやる。

大切なのは、腐敗した横糸だけをごっそりと抜いてしまうことだ。しかし選挙というプロセスでは、それはほぼ不可能である。つまり最初からこの資本主義国家の代議制民主主義というシステムは破綻しているのである。だからどうしろというつもりは無いが、この欠点はしっかりと認識して、余り期待しすぎることのないようにしなければならないだろう。まぁ、しっかり監視すれば彼らの口をある程度封じることはできるかもしれないけどね。
　

コメント
01. 2010年3月06日 09:05:13 アングロサクソンのフランスへのライバル意識の犠牲になってしまっているの感もないですがね。
02. 2010年3月06日 10:39:38 「選挙とは４年に一回自分の主人を選ぶために 唯一奴隷に与えられた権利である」 このビアス風の皮肉な言い回しをどこかで目に したことがあるが、そのただ一つの「権利」で さえ、メディアを通じ主人側からコントロール されている現状をみると、少なくともこの国に ついてはもう一段メタな言い回しをこれに付加 する必要性を感じる。
03. 2010年3月06日 12:57:34 >>2 「選挙とは４年に一回自分の主人を選んだつもりにさせ、快感を与えるために行われる強制オナニーである｣ 下品ですかねｗ
04. 地には平和を 2010年9月13日 00:50:27: inzCOfyMQ6IpM : LU4lkIcMjw にも関わらず我々人民にとっては選挙は政治宣伝をする為の最大の機会である事も又事実なのだ。いずれの候補の方がマシかをめぐって有権者が議論をす中からしか将来の展望は開けないだろう。
05. metola 2010年9月13日 01:25:40: XbEFO1BzdtcZo : QYblGttHrE 理論的にはおっしゃるとおりだけど、それが実践されるには、みんな今より平均的に百万倍は勉強しなけりゃいけないね。
06. 2010年9月13日 20:37:20: EWW570XV16 >大切なのは、腐敗した横糸だけをごっそりと抜いてしまうことだ。しかし選挙というプロセスでは、それはほぼ >不可能である。つまり最初からこの資本主義国家の代議制民主主義というシステムは破綻しているのである。 だから、パトロンに支配されないためには腐敗した横糸とは無縁な官僚に帰依する臣民となることが必要です、と いやね、 >だからどうしろというつもりは無いが、 なんて書いている割にはその後もグダグダ文句垂れてる行動を見れば、本当はどうかして欲しいのであろう、と。 　そして、代議制民主主義という仕組みは批判しても国家という枠組みに疑問を持ってる様子は見られないから、一体どのような統治の形態を望むのかと考えた時に、日本において統治能力を持つ官僚組織の存在が浮かび上がってきたという話。 　そもそも、 >みんな今より平均的に百万倍は勉強 が可能であるなどと一瞬たりとも信じたことはあるまいし。 >しっかり監視すれば彼らの口をある程度封じることはできるかもしれないけどね。 　さて、口を封じることは誰にとって都合が良いのか？metolaが世の大多数を占める『オバカチャン』のことを考慮してくれる様は全く想像できないゆえに、非常に興味がある。
07. metola 2010年9月14日 00:34:39: XbEFO1BzdtcZo : Gk9dDWjVOk >腐敗した横糸とは無縁な官僚 この段階で、不理解が推定されるね。以下、貴殿の投稿読む価値無しと判断させて頂く。 まぁ、私にもの申すのは10年早い。少なくともリンク先のル・モンド・ディプロマティークの記事をよく読みなさい。そして、事実関係をよく検証してよく考えなさい。宿題じゃ。 ここまで読解力がないから、教育的な観点から、中学生に教えるように丁寧に書いてあげてるけど、立法を取り仕切る国会の議員を選ぶプロセスが腐敗を取り除けないのに、どうして法の下に働く官僚が『腐敗した横糸とは無縁』たりえると判断したのか、教えて頂きたいね。 (読解力がないから、さらに書くと、最後の｢教えて頂きたい｣はあくまでもレトリックであって、貴殿の無知蒙昧の発想なんぞには全く関心がないから、教えて頂かなくても結構だがね)
08. 2010年9月14日 01:09:19: iwIgZ2g0lo >法の下に働く官僚が『腐敗した横糸とは無縁』 日本では法律は官僚が作るというな。藻前はそれが願いなのだろう？ というか、本当に >だからどうしろというつもりは無いが、 というのなら、藻前が口を塞ぐべし。徹頭徹尾の虚偽の屑
09. 2010年9月14日 07:13:54: dAed4XkevA そして、この記事の本当の趣旨は 『日本も早くハイチに追いつかなくてはイケナイ』 なんだろうな。なにせ、>>100年、日本の先を歩んだ である。100年も遅れていて恥ずかしいと言わんばかりのタイトルだわ、これ
10. 2010年9月14日 08:12:40: KguQl3DBTg そうだ、一つ思い出した。 　近代日本の成立過程において、最初に官僚組織が出来てその後でいやいやながらに議会を設立したといういきさつがあったな。それをふまえれば、 >法の下に働く官僚が『腐敗した横糸とは無縁』たりえると判断 の答えは、 >明治政府発足時の政体を理想としているようだから ということになる。 　そのような意見が受け入れられることはあり得ないので、日本は必然的にハイチのようになる、と。そして、自分の正しさが早く証明されるようにという願望が漏れだしたのが元投稿のタイトルである、といったところか。

11. 2011年2月22日 21:59:46: FfPM2Vvl9Y >>08の ＞日本では法律は官僚が作るというな。 という件についての説明 http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/saikoukikann.htm および証拠らしきもの http://gold.ap.teacup.com/lobbying/36.html） を示しとく。特に後者の記事をみると ＞立法を取り仕切る国会の議員を選ぶプロセスが腐敗を取り除けないのに、どうして法の下に働く官僚が『腐敗した横糸とは無縁』たりえる というのは、そもそも対象となる国を指定しないと意味がないことがわかる。 また、 http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/879.html　の ＞は？バカでねぇの？ ＞なんで｢そんな事態に陥ることを避ける｣必要があるわけ？ ＞バカを止めることには積極的に関与はしないが、自己防衛だけはしっかりやる。とりあえずオバカチャンには警告をしておく。これで十分。当たり前でしょ。 というのをみれば、>>09の ＞100年も遅れていて恥ずかしいと言わんばかりのタイトルだわ、これ というのも決して筋違いでは無かったようだ。

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