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2010年 02月 24日
赤松農水大臣は、控訴取り下げも含めて、諫早湾「開門」を白紙で検討すると明言。開門アセスを待たずに1〜2か月で結論を出す。と。鳩山総理も赤松大臣の考えを支持した。
よく選挙のあとには報復が待っていた。田舎選挙ではありがちだ。誰が首長になろうが、自民与党系で要は利権の奪い合い。勝った首長に付いた応援団で利権を山分けし、対立候補に付いた業者を指名から外す。
そんなレベルの低い戦いが全国の地方の実態だ。そこまで対立図式でなければ、順送り総与党談合体質。今回うちが請け負うけど、次回はそちらでどうぞ。満額落札が約束され、税金使い放題。関係する人々にありとあらゆるおこぼれを回す。必要ではない接待交際が延々と続く。しかしもはや情報公開の中で、そんな体質は浄化されつつある。筋の通らない報復は、やられる側よりやった側の方が批判にさらされ、ダメージが大きい。
今回の長崎県知事選挙は、自民vs民主と言いながら実際は、上記一般論＝利権の奪い合いである。その象徴が諫早湾干拓に伴う利権と新幹線長崎ルートの利権である。どちらの候補もこの二つの公共事業を推進維持し、特に政権与党の民主党は国とのパイプを強調した。（しかしまだ予算案が上程されたばかりである。）一方自民党はこれまでどおりの発想である。政権与党が誰であっても、官僚を抑えれば大丈夫だし、そのうち政権を奪回するさ、と、ガチンコ勝負だ。
結果はご存知のとおり、民主が惨敗した。民主中央は首相幹事長をして「政治とカネ」でしたと言わしめられ、不本意な火消しに回らなければならない。石井一さんの言ではないが、かくなるうえは、自民知事のお願いなんかことごとく却下、補助金も回さない！と徹底報復しちゃるけんね。
でも、２１世紀になって『報復』もなかろう。筋を通さなきゃならん。この二つの象徴的公共工事はどうか？国民の目線に立てば、止める理由が満載だ。国民の目線もいいが、地元住民の立場もある。「国が地方を切り捨てた」とは言われたくない。
金子知事は「長崎県は開門絶対反対！」などと言っていたが、どうもそうではなくて県民は開門を支持しているではないか、干拓農地の一番おいしいところを谷川・金子ファミリーで占有している。典型的な利益誘導を為政者自らが行っている。県民の希望ではなく、為政者周辺の手前味噌だけじゃないか！こんな事業はつぶしてしまって十分に「筋が通る！」
民主の推薦候補橋本氏が当選したらどうなったろうか？？？ご祝儀で、イサカン推進のための「振興策」や新幹線や高速道路複線化ぐらいつけてやろうじゃないか！と、なったのだろうか？？？
幸い（不幸中の幸い）自民推薦候補中村氏が当選した。おかげで中央民主は民主長崎県連の人選失敗・選挙戦術失敗の責任まで負わされ、たまったもんじゃない。「中村知事の思い通りにはさせない！」という心情ではなかろうか。いやいや民主党はそんな了見の狭いことは考えない。筋の通った地方からの声は尊重しますよ！でも筋の通らない無駄遣いはご遠慮いただきます。
「開門反対！」だって？？！何とぼけているの、裁判でも開門って言われているんでしょ、「筋」の通る説明をして見なさいよ！（この辺、筋が通るか通らないかは、松坂に任せていただければことごとく説明いたしましょう。）もうすでに赤松大臣側には、いくらでも開門に踏み切る合理的な理由がある。「筋の通った報復」が待っている。
中村知事は、イサカンでは引いて、開門に向けて一歩踏み出すのが賢明である。中村知事当選おめでとうございます。
皮肉なものである。開門推進派の原口大臣や菅副大臣も（そして先ほど白紙から頑張ってとコメントした鳩山総理もいる中央政府が、腰を上げてくれるのを待つしかないと諦めて、その下地作りには中村さんより橋本さんのほうがいいのかなという判断で多くの県民が橋本さんに投票したのである。しかし及ばなかった。結果、民主の面目を粉々に粉砕する自民中村知事が誕生した。
タダで済まされると思うなよ。かくして「筋の通った報復」が始まろうとしている。結果オーライである。動機はどうであれ、「開門」は筋の通った理にかなった事だからだ。
谷川代議士の口癖が思い出される。「イサカンは理屈じゃないんだ！」と。
# by mmatusaka | 2010-02-24 01:03 | 諫干・環境 |
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