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予審ニ於テハ取調ノ秘密ヲ保チ被告人其ノ他ノ者ノ名誉ヲ毀損セサルコトニ注意スヘシ【大正刑訴法】
http://www.asyura2.com/10/senkyo79/msg/161.html
投稿者 tk 日時 2010 年 1 月 30 日 20:25:26: fNs.vR2niMp1.
 

(回答先: ネットで盛り上がる的はずれの「検察リーク」批判【ASCII】 投稿者 地には平和を 日時 2010 年 1 月 30 日 18:50:32)

現在の特捜の「捜査権」は戦前の「予審」の精神を引き継いでいると思われます。

フランスやドイツで発展した「予審制度」は
「濫訴などから被告人の利益を守る」ための制度で
「《公開した法廷》で、《関係者の立ち会い》のもとに犯罪事実の有無を調べ、有罪・無罪などを判断する」制度だったようです。

ところが、それを日本で取り入れるときには
「《手続が非公開》で、刑事被告人の尋問に《弁護人が立会うことが出来ず》」
という密室取り調べの制度に改変されて取り入れられました。制度の趣旨は「濫訴などから被告人の利益を守る」趣旨から、国家権力の恣意的な捜査を隠蔽するためという正反対の趣旨に変質させられたと言ってよいでしょう。

その結果、この日本の予審制度は、「特に、治安維持法下では、治安維持法の拡大解釈の下、検察官以上に権力の弾圧政策を推しすすめ、自由と民主主義を圧殺する役割を果たした」。

この予審制度が廃止され、復活したのが特捜部だと言えるでしょう。「《手続が非公開》で、刑事被告人の尋問に《弁護人が立会うことが出来ず》」という捜査・取り調べの方法は予審そのものだからです。(取り調べ官の身分が裁判官から検察官に変っただけです)。

しかし、その大正刑訴法においても「第二百九十六条 予審ニ於テハ取調ノ秘密ヲ保チ被告人其ノ他ノ者ノ名誉ヲ毀損セサルコトニ注意スヘシ」とあり、捜査の密行性を強調していたことは注目されるべきでしょう。検察官がリークしまくり、「関係者」が「検察の取り調べの内容」をリークしまくりでは大正刑訴法からみても違法です。特捜部は戦前の(治安維持法下の)予審判事よりも悪質です。

===

http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/yosinn.htm

☆ 予審 ☆

刑事被告事件を裁判所が一般に公開した法廷で、関係者の立ち会いのもとに犯罪事実の有無を調べ、有罪・無罪などを判断する刑事事件の審理である公判に付すべきかどうかを決定するために必要な事項を取り調べる公判前の刑事訴訟手続を予審という。police judiciaireの訳語。

つまり、起訴された事件について、公判前に裁判官があらかじめ行う審理で、公判に付することができるほどの嫌疑があるときは、予審判事は決定を行い、被告事件を公判に付するとの言渡しを行うものとされていた。

この予審の制度は、濫訴などから被告人の利益を守る制度として、大陸法の法制で発展してきたものであったが、大陸法であるフランス法を継受した日本でも、1880(明治13)年公布のボアソナードが起草した治罪法(刑事訴訟法に相当する法律)以来、1922(大正11)年に公布された旧刑事訴訟法に至るまで採用されていた。

だが、手続が非公開で、刑事被告人の尋問に弁護人が立会うことが出来ず、また予審調書が公判において無条件で証拠能力を有するとされた等、訴追者(検察官など)の訴えを待たず、裁判所が職権によって訴訟を開始し、捜査・事実認定・裁判をする考え方の徹底した糾問(きゅうもん)主義(⇔弾劾主義=職権によってではなく、原告など、裁判所以外の者の訴えをまって訴訟を開始する主義)的制度で、公判前に裁判の結果が決まってしまう等、種々の問題が露呈した。

特に、治安維持法下では、治安維持法の拡大解釈の下、検察官以上に権力の弾圧政策を推しすすめ、自由と民主主義を圧殺する役割を果たした。

日本国憲法下の現行刑事訴訟法は予断排除の原則から公判中心主義の強化につとめた結果、この予審制度は廃止され、ドイツでも廃止された。

===

http://lucius.exblog.jp/6999026/

予審に関する規定・大正刑訴法

  第三章 予審

第二百九十五条 予審ハ被告事件ヲ公判ニ付スヘキカ否ヲ決スルタメ必要ナル事項ヲ取調フルヲ以テ其ノ目的トス
2 予審判事ハ公判ニ於テ取調ヘ難シト思料スル事項ニ付亦取調ヲ為スヘシ

第二百九十六条 予審ニ於テハ取調ノ秘密ヲ保チ被告人其ノ他ノ者ノ名誉ヲ毀損セサルコトニ注意スヘシ

・・・

===

現行刑訴法

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO131.html

第百九十六条  検察官、検察事務官及び司法警察職員並びに弁護人その他職務上捜査に関係のある者は、被疑者その他の者の名誉を害しないように注意し、且つ、捜査の妨げとならないように注意しなければならない。  

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コメント
 
01. 自由猫ネコ 2010年11月19日 11:55:51: Fdb4QC0uT.OFQ : EDK9QTij8g
tkさんは「予審制度が…復活したのが特捜部」とし、その根拠として「取り調べ官の身分が裁判官から検察官に変っただけ」とされていますが、取り調べが訴追官である検察ではなく裁判官であるという点に、予審制度の根本的、本質的性格があります。
ボアソナードやその指導下で日本の刑事手続きの近代化を進めた法律家達が予審制を採用したのも、訴追を担う検察官に捜査させるのは、金貸しに借金の有無を調べさせるようなモノで自分(検察や金貸し)に都合の良い捜査しかしないだろうから適切ではないという考えからでした。
治安維持法は、検察官に強制捜査権を与えることによって予審制度を部分的に解体し、戦後の予審制度廃止を準備したのです。
特捜部とは、予審制の復活ではなく予審制の廃止の結果であり、証拠改ざんも治安維持法以降の予審制廃止の必然的結果です。

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