「金融危機責任料」を正式発表、公的注入資金の損失補てんでhttp://www.cnn.co.jp/business/CNN201001150020.html ニューヨーク(CNNMoney) オバマ米大統領は14日、ホワイトハウスで演説し、金融危機対策として2008年秋に投じた公的資金の損失を補てんするため、大手金融機関から今後10年で少なくとも900億ドル(約8.2兆円)の「金融危機責任料」を徴収する計画を正式発表した。 外国系を含む米国に拠点を置く銀行、保険、証券などの約50社が対象になるとみられる。大統領は演説で「公的資金注入で米国民に1セントも損をさせない」との決意を表明。「金融危機責任料」の詳細は来月初旬に発表する2011会計年度予算案で示される見通し。議会が承認した場合、6月30日から実施される。 責任料の背景には、公的支援で最大の恩恵を受けた一部金融機関で巨額ボーナスが復活している動きがある。オバマ氏は「巨額ボーナスを出す余裕があるなら、納税者にすべての金を返す余裕もあるはずだ」とし、ボーナスに充てる財源を責任料に回すべきだと主張した。900億ドルのうち6割以上は10の大手金融機関に負担を求めるとみられる。 手数料を徴収する対象企業は、総資産が500億ドルを超える大手で、公的資金の注入を受けたかどうかは問わない。徴収額は、各社の資産額をにらんで計算する。 米政府は08年に、7000億ドルの公的資金枠を用意し、約600の金融機関や、自動車大手などに投入。最終的な損失は1170億ドルと見込んでいる。 ただ、注入を受けた公的資金は既に完済した金融機関では責任料について経済活動を窒息させるものなどの反発が早くも出ている。 |