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http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2010-01-16
1月16日(土) 自民党・官僚・財界にアメリカとマスコミが加わった「体制」側による総反撃の開始 [スキャンダル]
この忙しいときに、大きな事件が起きてしまいました。小沢一郎民主党幹事長の元私設秘書で陸山会の会計事務担当だった民主党の石川知裕衆院議員の逮捕です。
18日から通常国会が始まれば、逮捕には議院の許諾が必要になります。その前に、逮捕してしまおうというわけでしょう。
石川さんは「出城」にすぎません。本当の狙いは、「本丸」にあります。
狙われているのは、小沢一郎民主党幹事長です。その突破口を開くために、まず、「出城」である石川議員が逮捕されたというわけです。
石川議員の逮捕容疑は政治資金規正法違反(不記載)となっていますが、本当の容疑は別にあります。検察は国発注の胆沢ダムをめぐって水谷建設から受け取ったとされる資金の裏献金疑惑で小沢さんを狙っているのでしょう。
私は、以前、今回の政権交代について、「ただし、変え切れなかった部分もある。継続性の象徴としての鳩山首相という問題がある。エスタブリッシュメント内のエリートの交代ということであり、この辺は残念に思うところだ。庶民から出てきたたたき上げの、アメリカでいえばオバマさんのような人が望ましかった。ボランティア活動の経験があったり、社会的な運動の経験を持っている人が政権のトップになれば、本当に政治は変わったということになる。しかし、鳩山さんはそういう人ではない。所有する株式の時価が61億円、総資産額90億円だと言われているが、本当はいくらになるか分からないくらいの財産を持っている」(「『反転』のとば口に立つ民主主義−政権交代後の課題とは何か」『アジア記者クラブ通信』208号(2009年11月5日付))と、話したことがあります。
この「エスタブリッシュメント内のエリートの交代」だったことが、いかに大きな弱点だったのか。このことを、この間の「政治とカネ」の問題が極めて明瞭に示しています。
鳩山さんと小沢さんという鳩山政権のツートップが共に「政治とカネ」の問題を抱え、検察に狙われているというのでは話になりません。ここに、「エスタブリッシュメント内のエリートの交代」という形で生じた鳩山政権のアキレス腱があったということになります。
それにしても、まだこのような問題を抱えていたとは、情けない限りです。鳩山さんも小沢さんも、自民党田中派以来のDNAを受け継いでいたということなのでしょうか。
これで小沢さんにまで司直の手が及ぶとなれば、「師匠」であった金丸さんと同じことになります。田中−竹下−金丸−小沢と続く、「政治とカネ」の悪しき因縁というほかありません。
かつての私設秘書が逮捕されたわけですから、小沢さんはきちんと説明し責任を明らかにするべきでしょう。民主党も、事態を解明する責任があります。
もし、小沢逮捕にまで発展すれば、政権中枢への一撃であり、鳩山政権にとっては大きな打撃になります。政権交代によって、一時は茫然自失となった自民党・官僚・財界にアメリカとマスコミが加わった「体制」側による総反撃の開始なのかもしれません。
このような包囲網の形成によって、鳩山政権は次第に「転換路線からの転換」を強いられてきたように見えます。これが、この間の政策的な「揺れ」の背景でしょう。
急激で構造的な転換を阻もうとする「体制意思」が働いているように見えます。検察を先兵とする「体制意思」によるブラフ(脅し)対民意を背景にした民主党との対決が、本格的に始まろうとしているのかもしれません。