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民主党の小沢一郎元代表の衆院政治倫理審査会への出席表明について、民主党執行部は「小沢氏の“くせ球”で事実上のゼロ回答だ。今まで言っていることと変わりがない」と反発している。
小沢氏が出席に条件をつけたこともあり、「そもそも政倫審に出席する考えなどない」との不信感が強いからだ。
菅首相(党代表)や岡田幹事長らは28日、首相官邸で行った協議で、「通常国会前に小沢氏の政倫審出席を議決する」とした27日の党役員会決定に基づき、手続きを進める方針を確認した。協議では小沢氏への批判が相次ぎ、出席者の一人は「『小沢切り』の流れに変わりはない」と明言した。
小沢氏は28日夜、側近議員に「条件を付けた覚えはない」と漏らし、首相らの対応に不満を示した。
しかし、首相たちには小沢氏に厳しい姿勢をとり続けることで「政治とカネ」の問題解決に積極的だとアピールする狙いがある。執行部は政倫審への対応とは別に、小沢氏が強制起訴された時点で離党勧告を突きつけることも検討しており、「処分の方が重要な目標だ」との声もある。
ただ、執行部も、参院で問責決議が可決された仙谷官房長官らの進退問題の判断を迫られている。首相は28日夜、首相官邸で記者団に内閣改造について「次の通常国会までに強力な体制をつくりたいと、今考えているところだ」と述べ、通常国会召集前の内閣改造の可能性に改めて言及した。
首相周辺では、「内閣改造で仙谷氏が閣外に退くと同時に、小沢氏を離党に追い込む手もある」と、仙谷氏と小沢氏の刺し違えによって事態打開を図る案も浮上しているが、首相と岡田氏らの協議は1月5日に再開するとしており、民主党内からは「党を取り巻く状況は日々悪化しているのに、危機感がなさ過ぎる」と嘆く声も出ている。
(2010年12月29日13時12分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101229-OYT1T00226.htm?from=top
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