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「livedoor、過労死・老衰死していく毎日新聞の運命(下)」(毎日は行政訴訟を退けた最高裁の矛盾こそ報道すべきです)
http://www.asyura2.com/10/senkyo100/msg/763.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2010 年 11 月 30 日 12:15:23: 4sIKljvd9SgGs
 

(回答先: 小沢元代表:訴え取り下げ 検察審議決訴訟(毎日jp)訴訟で勝訴する見込みがなくなった 投稿者 赤かぶ 日時 2010 年 11 月 30 日 11:43:18)

http://news.livedoor.com/article/detail/4525667/
過労死・老衰死していく毎日新聞の運命(下)
2009年12月28日13時20分 / 提供:PJニュース

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東京・竹橋にある毎日新聞本社ビル。(PJニュース資料写真)【PJニュース 2009年12月28日】経営難に陥る毎日新聞の経営陣が、継続企業としての経営戦略のプライオリティをどこに置いているのかが、まったく見えてこない。この状況が一般的な上場企業であれば、格付け会社からの格下げは必至で株価は暴落、銀行からは貸しはがしを受け、資金調達が不可能な状況に陥る、会計監査人からは存続企業としての疑義が付いた監査報告書を受け取ることになるだろう。つまり、経営破綻(はたん)が確実ということだ。毎日がいま存続していられる最大のファクターは、以前毎日が実質上経営破綻に陥った際に、救済してくれた取引先の銀行や製紙会社だ。いまでも紙くず同然になった毎日の株式を持ち続けているし、陰ひなたに渡り、さまざまな支援をしている。

毎日のある大株主筋は「出資したカネのことは社内ではもうサンクコストとして扱っている。見返りは期待していない。毎日の経営陣が傲慢だと感じるときもある。大株主として毎日の経営に口を挟みたいことが無いと言えばウソになる。これ以上の支援は難しい。毎日新聞をずっと読み続けたい思っているし、日本のジャーナリズムを応援したい気持ちもある」と打ち明けた。

また、別の大株主筋は「毎日が破綻してしまうと、出資金・貸付金が毀損してしまう。『カネ返してやらねーぞ。つぶれてもいいのか』とオドシをかけてくるヤクザまがいの筋の悪い企業がある。毎日はそれに近いのかもしれない。ちょっと口を出すと、紙面で批判されはしないかと、カネを出したこっちがおどおどしている」と困惑気味だった。

支援企業からは至れり尽くせりの援助をされている毎日新聞。だが、共同電の記者クラブ記事と地方での独自の取材記事、さらには調査分析記事と、朝比奈社長からは玉虫色で夢のような「経営改善策」しか出てこない。裏を返せば、すでに万策尽きたということだろう。確かに、ジャーナリストとして、朝比奈社長が毎日新聞に脱発表ジャーナリズムや調査報道に活路を求めるのは分かる。だが、それを追求したところで、その先に毎日新聞の復活があるとは思えないのだ。

日本のマスメディアが質の高い報道の証しとする「日本新聞協会賞」が、新聞の販売部数に結びつけてくれるわけではない。それはその受賞歴最多を誇る毎日新聞が一番よく分かっているのではないか。

調査報道での新聞経営打開策には、その前例らしきものもある。それはかの朝日新聞主筆である船橋洋一氏が船頭を務め、日本の高級紙を目指した「グローブ」だ。「グローブ」が朝日新聞の販売に寄与した話など全く聞かないし、その低迷ぶりが新聞記者と読者の隔たりの実態を如実に示している。朝日社内からも「良い紙を使って、威風堂々といった感があるが、かえって上から目線、ジャーナリズムの優等生を自認する朝日のいやらしさがにじみ出ている」と散々だ。

朝日のある中堅記者は「結局、新聞社をダメにしているのは東大卒のエリート意識意識の強い保守派層だ。彼らは調整能力に長けるが、独り立ちして新聞社を引っ張っていこうという意識はまるでない。しかも、美しいジャーナリズムの絵を夢見ているから絶望的。それを紙面化したのが『グローブ』だ。こういう高級官僚的なメンタリティーの持ち主がリベラルといわれる朝日と毎日に特に多いのが不思議」と打ち明けた。改革派リベラルを装う朝日や毎日でも、幹部になると急に保守化してくるそうだ。この構図は一般企業でも同じだし、戦前から通して朝日・毎日の染みついた体質でもある。

残念ながら、マスメディアによる調査報道イコール新聞市場の有効需要ではない。また、発表報道に比べ一般に、調査報道はカネも時間も人も要る。経営難の毎日新聞にそれを追求する体力があるかどうか。米国で20世紀初頭に調査報道が一世を風靡(ふうび)したが、それはマスメディアに資金的な余力があったからこその話だった。米国の調査報道の衰退は、米マスメディア企業の収益力低下時期と重なっていた。調査報道の道は、経営難の毎日新聞が現時点で取るべき、いや取ることが可能な選択肢ではなさそうだ。結局は、毎日・朝比奈社長の自己満足の域を出ていないのだ。

300万部-400万部と言われる毎日新聞の読者層は価値観を同じくする均質な集団ではない。この不特定多数の多様性を持った読者集団を対象とした毎日新聞の経営打開策が「脱発表ジャーナリズム」とは、あまりに安易ではないか。毎日の経営者はあまりに読者を知らなすぎるのだ。より多くの読者・視聴者を必要とするマスメディアにとって求められている情報とは、否が応でも広く浅く、まんべんなくというのが実際は現実的だ。

高度情報化以前の時代では、大きな網をしかけて、魚をがばっと生け捕るマーケティング手法が奏功した。いまでも新聞社はこのマーケティング手法を踏襲したままだ。人々の価値観の多様化が進んだ現在、それを展開し続けるのに無理がある。マスメディアが「マス」を維持する限り、その成長は無いといっても過言ではない。

毎日新聞を含め、日本の新聞社のほとんどが紙面の文字を大きくし、カラー写真を多用して「読みやすい」紙面作りを目指している。裏を返せば、情報量が少なくなり、多種多様な情報を欲するマスに向けた紙面ではなくなることを意味する。これは誰に向けての戦略なのだろう。明らかに定期購読の定着率が高い高年齢層を狙ったものだ。つまり、若年層をターゲットにしていない、新たな読者層をつかめない企業戦略といっていい。

「読者は文字が大きく、カラー写真が多いのが好き」といった新聞社幹部が勝手に思いこんでいる読者像が新聞紙面だけでなく、新聞社のニュースサイトにも顕(あらわ)れている。これが問題だ。新聞業界の勝ち組とされる日経新聞は文字を小さくもしていないし、カラー写真も多用していない。それは、読者が情報量の多さを欲しているからこそなのだ。

情報量の多さや速さを求める読者層は高齢層よりも、むしろ若年層に多い。これを実践するのが産経の「ウェブファースト」という戦略だ。「新聞紙面がまず第一、ネットなどその後でいい」と朝日や読売、毎日といった保守的な新聞社の幹部は考えているそうだ。確かに、取材記事の経済的な裏付けが新聞の購読料となっている現在、新聞紙面をおろそかにすることは新聞社の経営自体を土台から揺るがすことになる。

産経のウェブファーストは若年層といった新たなマーケットを開拓するという意味で野心的な試みではあるが、収入が伴わない。この戦略に出られるのは資金が潤沢にあり、ニュースを支える他の収入源も広げることが可能な企業に限られる。例えば、1990年代のITバブル期に市場から難なく資金調達ができたヤフーやライブドアがその代表例だった。残念ながら、デフレ経済に突入した現在、産経や毎日に一時期のポータルサイトのような技量や才覚はおろか、それを支えた資金的なチャンスも無いのが実情だ。

日経を評して「うちはジャーナリズムを追求している。日経は親方日の丸の情報紙だから」とうそぶく大新聞・大通信社の大所が実に多い。確かに、日経は企業犯罪などの記事は共同電に任せている場合も多い。だが、日経を取っていれば朝日は要らない読者は多いが、朝日を取っていれば日経は要らないという読者は数少ない。朝日や毎日は「日経は情報紙」と見下している場合ではないだろう。

ただし、朝日はこの辺をよく認識しているようだ。朝日の秋山耿太郎社長は今春、社内で新人記者に向かって、「新聞業界の椅子取りゲームで椅子は2つある。一つはすでに日経に取られてしまった。残り一つをうちが取れるかどうか」と檄を飛ばしたそうだ。朝日の社長自らが現時点で日経に白旗を挙げるのはなんともふがいない話だが、新聞業界の現状把握という意味では正しい認識なのだろう。

朝日や毎日を含め新聞各社はもっと差別化された層を対象とした限られた範囲の読者に焦点を絞ったジャーナリズムで生き残るしかないだろう。この点、「地方」という差別化された読者層を持つ、地方紙は有利な状況だ。ただし、その実際の経営実態は別の話だ。朝日や毎日といった「全国紙」というあてのないより多くのマスをターゲットにし、販売部数に頼った経営手法はすでに賞味期限が過ぎた。

では将来像を描く新聞社の経営策はというと、新聞社自体の微分法的な改革しかないだろう。詳細は別稿に譲るとして、基本的には選択と集中、固定費負担の引き下げ、読者層の事細かなターゲティングがカギとなる。そこにはこれまで改革の波が及んでいなかった退職者を含めた年金改革、年功序列制度の廃止、取材編集面での社内外での分業体制の拡大といった方策なども含まれる。

総花的な改革案を示しただけでは、毎日新聞の明日は無い。この連載のタイトルにある通り、すでに過労死寸前の毎日記者は多いし、会社自体が老衰状態にある。毎日新聞の抜本的な改革にはまず、因習的な幹部層に引導を渡し、外部から新たな風を採り入れていくのが先決だ。そうでないと、毎日新聞は本当に過労死・老衰死してしまう。【了】
 

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