http://www.asyura2.com/10/senkyo100/msg/143.html
Tweet |
毎日新聞 2010年11月21日 地方版
転換期の政党展望:’10県議選/1 「脱小沢」民主のジレンマ /茨城
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20101121ddlk08010081000c.html
◇業界が自民回帰へ
民主党の岡田克也幹事長が来県した7日。水戸市内のホテルで開かれた各種団体と面談の直前、県農政連(市野沢弘委員長)幹部から「岡田さんとはお会いできない」と民主県連に連絡が入った。昨年夏の衆院選で民主党勝利を導いた「医師の乱」の立役者、県医師連盟(小松満委員長)の姿もなかった。
連合茨城の児島強会長らがにこやかに面談に臨むなか、県内で影響力のある2団体の欠席に県連関係者は「本当は参加してもらえるはずだった」と首をかしげた。いずれも出張などを理由にしていたが、出席した団体の間では、農政連が反対する環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を推進し、小沢一郎元代表の政治路線からの脱却を図る岡田氏への反発との見方が広がった。
昨年の衆院選で小沢氏は、自民支持基盤の切り崩しを強め、当時、県医師連盟委員長だった日本医師会(日医)の原中勝征会長と連携。連盟は自民から民主支持団体に転換した。県農政連も、政権交代後は自民党支援一辺倒を見直し、今年7月の参院選では自民と民主の二また推薦に転じていた。しかし菅政権後は小沢氏と業界団体とのパイプは断絶。脱小沢色を強める党への反発は、中央政治に敏感な農政連など全国組織ほど強く、その余波は地方に押し寄せる。
× ×
JA県中央会が県議会に提出した「TPP交渉参加反対」の請願は15日、自民などの賛成多数で可決された。民主は「政府方針に反する」として反対した。わずか5日前、衆院第2議員会館で県選出の国会議員を集めて同会が行った反対要請では、郡司彰県連会長らも反対の立場を鮮明にしていた。民主は、空手形を切ったことになる。期待を裏切られた市野沢氏は「今の民主は農業が分かってない。県議選に影響する」と、意味深に捨てセリフを吐いた。
影響はすぐ出た。JAの支部推薦を依頼した県南の民主候補に対し、JA幹部は「請願に反対したじゃないか」と拒絶した。市野沢氏の発言は、事実上、民主支援見送りを意味していた。
× ×
「もうちょっと、まともな政治をしてもらえると思った。100点満点だと30点だ」
先月31日、水戸市内の講演で原中氏は菅政権を痛烈に批判した。昨年衆院選では県内全7選挙区で民主を推薦した県医師連盟は、「国政と県政は違う」と県議選では自民との二また推薦に軌道修正。推薦23人の内訳は自民17人、民主15人で、むしろ自民重視の姿勢がうかがえる。二また姿勢は、「医師の乱」の震源地、土浦市区(定数3)で露骨に表れ、民主現職を支援せず、組織内候補の民主新人と自民現職の2人を推薦。民主県連内の対立の火種をつくった。
連盟の推す民主新人の公認を巡り、9月末の県連常任幹事会は紛糾。しかし複数の関係者によると、席上、「認められなければ、今後の県連との関係を考える」という連盟側の意向が伝わり、異論が消えたという。
参院選前の6月に発足した菅政権は脱小沢路線を鮮明にし、内閣支持率を60%以上にV字回復させた。しかしその支持率が30%台に落ち込んだ今、県連は小沢氏が築いた業界団体とどう距離感を持つか測りかねている。ある県連幹部は「県議選が、支持率の一番悪い時に当たらないよう祈っている」と力なくつぶやいた。
◇ ◇
12月3日告示、12日投票の県議選は、政権交代後、党勢拡大や党再建を誓った政党が地方政治で新たなビジョンを示せるか、問われる選挙となる。各党の課題と展望を6回にわたり連載する。=つづく
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK100掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。