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安倍首相が森友文書改ざんを認識していたのなら、より重大事態に発展する !
自公政治家・NHK等が隠蔽・誤魔化す、安倍首相の深層・真相は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2018/03/14より抜粋・転載)
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1)〜8)は前回投稿済みです。以下はその続きです。
9)安倍官邸が、改ざんの方針を確定して、 財務省に指示した可能性大だ !
安倍首相官邸が、この方針を確定して、財務省に弑(しい)した可能性の方が高い。
佐川理財局長が、重大犯罪のリスクを冒して、このような行動に突き進む、インセンティブ(目標を達成するための刺激。誘因)が低いと、考えられるからだ。官邸と協議するなかで、佐川理財局長が、このような方法があることを述べて、官邸がその提案を採用したということかも知れない。
10)佐川理財局長が、重大犯罪のリスクを冒して、単独で、
このような行動に突き進むはずがない !
いずれにせよ、安倍首相官邸が、問題個所を、この世から抹消してしまうことを確定し、その基本方針を念頭に置いて、安倍首相が、国会で答弁したのではないか。確定した基本戦略に自己陶酔して、饒舌過多に陥ったのではないかと推察されるのである。
しかし、財務省の佐川宣寿氏にとって、重大な誤算があった。
佐川氏は、「森友学園から価格を提示する要請を受けたことはない。財務省から事前に価格を提示したこともない。森友学園と価格交渉した事実はない。」と明言したが、この点に関して決定的な証拠が出てきてしまった。
11)森友学園と価格交渉した事実はないとの佐川答弁は、
録音データによって、虚偽が立証される !
籠池氏が交渉過程をICレコーダーに録音していたのである。「天網恢恢祖にして漏らさず」である。
この録音データによって、佐川答弁の虚偽がいとも簡単に立証されてしまった。
そして、最大の誤算は「内部告発」が行われたことである。
3月2日に朝日新聞は、決裁公文書の書き換え疑惑を、スクープ報道した。朝日新聞は、次のように伝えた。
12)朝日新聞は、原文と比較して、森友文書の改ざんをスクープ報道した !
「朝日新聞は、文書を確認。契約当時の文書と、国会議員らに開示した文書は起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されている。契約当時の文書には、森友学園とどのようなやり取りをしてきたのかを、時系列で書いた部分や、学園の要請にどう対応したかを、記述した部分があるが、開示文書では、それらが項目ごとなくなったり、一部消えたりしている。」
3月2日の朝日新聞報道に対して、失態を演じたのは、朝日新聞の側ではないかとする意見表出が相次いだ。
13)朝日新聞報道を、誤報と決めつけた人は、
自らの不見識をしっかりと自省するべきだ !
朝日新聞報道を、誤報と決めつける見解を表明した者が、多数存在する。
これらの人々は、自らの不見識をしっかりと自省するべきである。
朝日新聞は改ざん前の公文書と、改ざん後の公文書を「確認した」と報じている。
重要な点は、「起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されている」と記述している点である。起案日、決裁完了日、番号が同一であることを「確認」している。情報としては、確かさを備えているのである。
14)改ざん前の決裁公文書を入手し得る者から、
朝日新聞が、情報提供を受けた可能性が高い !
朝日新聞が「確認した」としていることから、改ざん前の決裁公文書を入手し得る者から、朝日新聞が、情報提供を受けた可能性が高いと、考えられる。その情報源は、財務省関係者か、検察関係者である可能性が高いが、総合的に判断すれば、財務省関係者の可能性が、高いだろう。
つまり、財務省ないし近畿財務局の関係者が、内部告発した疑いが濃厚なのであるが、財務省は、このリスクをしっかり認識できていなかったのではないか。
15)財務省か近畿財務局の関係者が、内部告発した 疑いが濃厚なのである !
「策士策に溺れる」「上手の手から水が漏れる」というが、まさにその典型である。
真正の決裁公文書がありながら、起案日、決裁完了日、番号が同一で、重要な経緯等を記した部分を抹消した新しい公文書を偽造している。したがって、刑法の「虚偽公文書作成罪」に該当する疑いが濃厚である。
「虚偽公文書作成罪」は、懲役1年から10年の罰則のある重大犯罪である。
検察は、法と正義に照らして、適切な捜査活動を行う必要がある。犯人逮捕に進む必要がある。
16)安倍首相が、公文書改ざんの事実を認識していたのなら、
共同正犯等に該当する可能性もある !
安倍首相が、公文書改ざんの事実を認識していたのなら、共同正犯等に該当する可能性も生じてくる。
総理大臣や国会議員を辞めて済むレベルの話ではなくなってくる。
また、財務省は公文書を改ざんしたことにより、国会議員の真相解明の業務を妨害したことになる。
偽計業務妨害の疑いも濃厚である。検察は、巨大犯罪に対して適切に、そして、迅速に行動することを求められている。
(参考資料)
安倍総理と「傲慢症候群」=“権力中毒” !
香山リカ・精神科医の主張 !
(webronza.asahi.com:2015年07月25日より抜粋・転載)
◆組織や社会を「死に至らしめる病」、
一刻も早く“権力中毒”から覚めよ !
香山リカ 精神科医、立教大学現代心理学部教授
傲慢症候群|安倍政権|権力中毒
(かやま・りか、1960年7月1日生まれ )
自民党勉強会での百田尚樹氏の発言についてイギリスの政治家で神経科医でもあるデービッド・オーエン氏が提唱した「傲慢症候群」の概念を用いて解説したところ、多くの反響があった(「“百田発言”と『ヒューブリス(傲慢)症候群』 とりかえしのつかない失敗に突き進む危険性も」)。
◆「安倍総理と傲慢症候群」=“権力中毒” !
今回は、さらに一歩、踏み込んで「安倍総理と傲慢症候群」について語ってみたいと思う。
安倍総理は、5月の衆院平和安全法制特別委員会での審議で、質問していた民主党の辻元清美議員に「早く質問しろよ!」とヤジを飛ばした(後に民主党が抗議したため、総理は陳謝)。
また2月の衆院予算委員会では、旧大蔵省出身の民主党議員の質問の最中、「日教組どうすんだ!日教組!」と繰り返しヤジを飛ばし、委員長からたしなめられる一幕もあった。
ヤジは国会につきものではあるが、現役総理とは思えないほど品位もなく、傲慢無礼な態度だと言える。
これは、安倍総理のもともとの性格ゆえなのだろうか。どうもそうではないようだ。
私は、安倍総理は「傲慢症候群」と名付けられた一種の“権力中毒”に陥っているのではないか、と考えている。
この5月『週刊ポスト』に集中連載されたジャーナリスト野上忠興氏によるノンフィクション「安倍晋三『沈黙の仮面』」には、今の姿からは想像つかない少年時代、青年時代の“人間・安倍晋三”が描かれていた。
たとえば、大学を卒業してアメリカに留学した安倍青年は、頻繁に日本の友人や家族に連絡し「毎晩のようにかけてくる、国際電話代が10万円にもなる月が続いた。さすがに、父親・晋太郎さんが、『何を甘えているんだ。
それなら日本に戻せ !』と声を荒らげた」とか、さらに議員になってからも「安倍さんが、岸総理の安保改定は正しかったと論じることはあっても、核武装を言い出すなんて。彼は、そんなタカ派ではなかったと思う」と友人たちが首を傾げた、といったエピソードが紹介されている
(前掲連載より)。
私は、人間としての安倍晋三氏は、ごく温厚で柔和な人柄だったのではないか、と考えている。
昨年、作家の林真理子氏との対談で、妻の安倍昭恵氏が語っている、安倍総理の“本当の夢”もウソではないのだろう。
安倍:主人は、映画監督になるのが夢なんですよ。
林:エーッ、知らなかった!
安倍:DVDを見ながら、「おれだったら、こう撮るのにな」とか「このセリフはいらない」なんて言ってますよ(笑い)。だから、総理大臣を辞めて、議員も辞めた後は、映画監督に…。(『女性セブン』2014年5月8・15日号)
では、なぜ、そんな安倍晋三氏が国勢の場では“唯我独尊”のごとく振る舞い、国民の過半数が、今国会での安保法制成立に、反対しているにもかかわらず、暴走を続けているのだろうか。
もちろん、現実的な次元では「アメリカとの約束」が大きいと思われるが、さらにその背景には、第二次政権が始まるときに、
安倍氏が陥った「傲慢症候群」という問題があるのではないか、と考える。
◆傲慢症候群の特徴 !
@自己陶酔の傾向があり、「この世は基本的に権力をふるって栄達をめざす劇場だ」と思うことがある
A何かするときは、まずは自分がよく映るようにしたい
Bイメージや外見がかなり気になる
C偉大な指導者のような態度をとることがある。話しているうちに気がたかぶり、我を失うこともある
D自分のことを「国」や「組織」と重ねあわせるようになり、考えや利害もおなじだと思ってしまう
E自分のことを王様のように「わたしたち」と気取って言ったり、自分を大きく見せるため「彼は」「彼女は」などと三人称をつかったりする
F自分の判断には大きすぎる自信があるが、ほかの人の助言や批判は見下すことがある
G自分の能力を過信する。「私には無限に近い力があるのではないか」とも思う
H「私の可否を問うのは、同僚や世論などのありふれたものではない。審判するのは歴史か神だ」と思う
I「いずれ私の正しさは歴史か神が判断してくれる」と信じている
J現実感覚を失い、ひきこもりがちになることがある
Kせわしなく、むこうみずで衝動的
L大きなビジョンに気をとられがち。「私がやろうとしていることは道義的に正しいので、実用性やコスト、結果についてさほど検討する必要はない」と思うことがある
M政策や計画を進めるとき、基本動作をないがしろにしたり、詳細に注意を払わなかったりするので、ミスや失敗を招いてしまう
たしかにこのような人といっしょに仕事をするのは、部下や秘書としては愉快なことではないだろう。
しかし、問題はそれだけではない。傲慢症候群のリーダーを仰ぐ側の人々にとって最も重要なのは、上記の特徴のLやMだ。彼らはあまりにひとりよがりな成功物語にとらわれて現実を見失い、細部に目が行かなくなるため、結局、その統治は破綻に終わるのである。
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