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地震大国日本では、4022ガルの揺れが発生する可能性は、全原発にあるのに、
耐震性能基準は、800ガル以下の原発が大多数だ !
頻発する、最近の大地震は、「日本全土の
原発を廃炉にしろ」のメッセージである !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2016/12/03より抜粋・転載)
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1)国政の権威は国民に由来し、主権者は、国民である !
2)国民に選ばれた代表者だからといって、好き放題、
勝手し放題は許されない !
3)違憲・民意無視・独裁志向の安倍政権下、日本政治
の現状はあまりにも悲惨である !
4)三反園県知事は、公約違反して、川内原発再稼働を、
事実上容認する行動を示している !
5)三反園県知事の川内原発再稼働を、容認する行動は、
鹿児島県民への裏切り行為である !
6)次期衆院選で、反国民的政治を暴走する、安倍政権を退場させるべきだ !
以上は前回投稿済みです。以下はその続きです。
7)中央構造線上の活断層延長線上に、
川内原発が立地している可能性大だ !
地震は日本最大の活断層帯と言われる中央構造線上の活断層の活動によるものと見られている。
この活断層の延長線上に、川内原発が立地している疑いが濃厚である。
活断層は、地震が発生して初めて、その存在が確認される場合が多い。
つまり、活断層の存在が確認されていない場所においても、
活断層が存在することは、いくらでもあり得る。
電力会社は原発稼働を推進するために、原発原子炉が活断層の真上には位置していないと主張するが、この主張はまったく証明されていない。
8)電力会社は否定するが、志賀原発の近くも、
活断層の存在がほぼ確認されている !
石川県志賀町に立地する、北陸電力志賀原子力発電所などでは、活断層の存在がほぼ確認されているのに、電力会社は「活断層」であることを認めず、いまなお、再稼働の方針を撤回していない。
そして、地震が発生して大事故が発生する原因として、もっとも警戒されているのは、地震の揺れで原子炉が破壊されてしまうことである。
このために、原発の立地においては、原発施設の耐震性能基準が定められている。
原発の安全性を確保するには、まずは、原発施設の耐震性能基準が発生し得る地震の揺れを十分に上回る必要がある。
その際の、目安になるのは、日本で発生した地震での既往最大の揺れである。
9)2008年以後、原発施設の耐震性能基準は、
4022ガル超であるべきだ !
2008年6月14日に発生した宮城岩手内陸地震で、4022ガルの揺れが観測された。
したがって、少なくとも、日本で稼働を計画している原発施設の耐震性能は、この4022ガルを上回る必要がある。
2014年5月21日、福井地方裁判所の樋口英明裁判長は、大飯原発運転差止請求事件について、運転差止命令を示した。
樋口裁判長は命令で次のように指摘した。
1.我が国において記録された既往最大の震度は岩手宮城内陸地震における4022ガルであり、1260ガルという数値はこれをはるかに下回るものであること
2.岩手宮城内陸地震は大飯でも発生する可能性があるとされる内陸地殻内地震であること
3.この地震が起きた東北地方と大飯原発の位置する北陸地方ないし隣接する近畿地方とでは地震の発生頻度において有意的な違いは認められず、若狭地方の既知の活断層に限っても陸海を問わず多数存在すること
4.この既往最大という概念自体が、有史以来世界最大というものではなく近時の我が国において最大というものにすぎないことからすると、1260ガルを超える地震は、大飯原発に到来する危険がある。
10)地震大国日本では、4022ガルの揺れが発生する
可能性は、日本のすべての原発にある !
4022ガルの揺れが発生する可能性は、日本のすべての原発において存在する。
したがって、少なくとも、すべての原発の耐震性能は、4022ガルを上回る必要があるということになる。
もちろん、この基準を満たせば、原発を稼働して良いということではない。
原発の安全性は確保しようがなく、原発の存在そのものが否定される必要があるのだが、現実には電力会社と安倍政権が原発稼働を強引に推進しているため、まずは、この勢力を撃破するロジックが必要であり、もっとも分かり易い根拠として耐震性能基準が提示されるのである。
樋口英明裁判長が、このことを明示したのも、このためであると思われる。
11)3・11後も、日本の原発の耐震性能基準は、
500〜800ガルの水準にしか設定されていない !
ところが、日本の原発の耐震性能基準は、500〜800ガルの水準にしか設定されていない。
唯一の例外は、東京電力柏崎刈羽原発であるが、その理由は2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震によって、東電柏崎刈羽原発3号機タービン建屋内で2058ガルの揺れが観測されてしまったことにある。
実際に、2000ガルを超える揺れが観測されてしまったから、柏崎刈羽原発の耐震性能基準だけが引き上げられたが、他の原発は、「まだ強い揺れが観測されていない」という理由だけで、放置されているのだ。
三反園知事は、「原発の安全性を確保することが重要だ」と述べるが、現状では、原発の安全性は、確保されていない。だからこそ、再稼働を認めず、廃炉に進むしか道はない。
12)「原発のない社会を作ろう」という公約の
三反園県知事は、川内原発の稼働を阻止すべきだ !
選挙の際に、「原発のない社会を作ろう」という公約を掲げて知事に選出された以上、川内原発の稼働を阻止するために、全力を注ぐべきことは言うまでもない。
選挙の当初から、三反園氏の「反原発」は、疑わしいとの声が多く存在した。
原発稼働を容認する自民党支持者の票と原発反対の県民の票の両方を獲得することを目指したため、結局は、原発反対の県民を裏切る方向に向かうのではないかとの疑いが存在した。現状の三反園氏の行動は、この疑念を裏付けるものになっている。
原発稼働を認めないと判断する、鹿児島県の主権者は、三反園知事の「背信行為」
に対して、厳正な対応を示す必要がある。
(参考資料)
頻発する、最近の大地震は、「日本全土の
原発を廃炉にしろ」のメッセージである !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2016/11/22より抜粋・転載)
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1)11月22日、福島県沖を震源とする
マグニチュードM7.4の地震が発生した !
11月22日午前5時59分ごろ、福島県沖を震源とするマグニチュードM7.4の地震が発生した。この地震で福島、茨城、栃木の3県で震度5弱を観測した。
震源地は、福島県いわき市の東北東約60キロ沖で、震源の深さは約25キロである。
気象庁は、福島、宮城両県に津波警報を出した。
【津波警報】:福島県 高さ3M 6時10分
【津波注意報】:宮城県 高さ1M 6時20分、茨城県 高さ1M 6時20分
岩手県 高さ1M 6時30分、千葉県九十九里・外房 1M 6時30分
この後、宮城県の注意報は警報に切り替えられた。
実際には、仙台市に140センチ、福島県の東京電力福島第1原発に、100センチ、岩手県の久慈港に、80センチの津波が到達した。
2)マグニチュードM7.4の地震は、熊本地震や
阪神淡路大震災の地震の規模を上回る !
地震の規模を示す、マグニチュードは7.4であり、これは、本年4月の熊本地震における4月14日の前震 M6.5、4月16日の本震 M7.3、1995年1月17日の阪神淡路大震災の M7.3を上回る。
この地震が、内陸直下で発生していれば、はるかに重大な被害が発生したと考えられる。
東京電力福島第二原子力発電所では、3号機燃料プール冷却システムが、6時10分ごろに自動停止した。
極めて大規模な地震であり、熊本地震同様、大規模な地震がさらに発生する可能性が高い。福島沖を震源地としているため、地震が発生すれば、津波を発生させる可能性が高い。厳重な警戒が必要である。この地震が意味することは、明白である。
3)頻発する、最近の大地震は、「日本全土の
原発を廃炉にしろ」のメッセージである !
「日本全土の原発を廃炉しろ」のメッセージを、大地が発している。
本年4月に熊本で発生した地震で、熊本県益城町では、1580ガルの揺れを観測した。
地震の規模を示すマグニチュードは、M6.5であった。
M6.5の規模の地震でも、地震の発生源の真上では、震源の深さによっては、激しい揺れが発生し得る。
激しい揺れは、活断層の真上で生じるが、活断層が、どこに存在しているのかは不明である。
地震が発生して初めて活断層の存在が確認されることが多い。
大規模な被害をもたらした、1995年の阪神淡路大震災、本年の熊本地震で観測された地震の揺れの強さ、地震加速度は、1500ガル程度である。
4)2008年6月の宮城岩手内陸地震では、
4022ガルの揺れが、観測されている !
2008年6月14日に発生した、宮城岩手内陸地震では、4022ガルの揺れが観測されている。
また、2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震では、東京電力柏崎刈羽原子力発電所3号機タービン建屋1階で、2058ガルの揺れが観測された。
地震は、活断層のズレによって発生するが、そのズレが、垂直方向のズレであるか、水平方向のズレであるかによって、建造物に与える影響は大きく異なることになる。
垂直方向のズレが、建造物を破壊するリスクが高く、また、津波を生み出す原因になる。
ただし、津波の場合は、震源が海域の地下の場合に発生する。
問題は日本全国の耐震性能基準が、柏崎刈羽原発の1〜4号機以外は、極めて低い水準でしか設定されていないことだ。
5)自公政権下、日本全国の耐震性能基準は、大改善されず、
原発の安全性などまったく確保されていない !
原発の安全性などまったく確保されていない。
この状況で、安倍政権は、全国の原発再稼働を全面推進している。
文字通り、「亡国の政策」である。
次の衆院総選挙の第一の争点に、「原発稼働の是非」を位置付けるべきである。
原発事故を背景にした、いじめも問題になっているが、あの原発事故を引き起こしながら、誰も責任を取っていないことが、最大の問題だ。
原発が事故を引き起こした場合の、損害賠償のあり方については、法律が存在していた。
6)福島原発大事故は、誰も責任を取らず、
原発再稼働を推進している事は大問題、衆院選の争点に、
「原発稼働の是非」を位置付けるべきだ !
原子力損害賠償法である。
この法律は、事故を引き起こした事業者に、「無限責任」を課している。
「原子力損害賠償法」に以下の条文があった。
第二章 原子力損害賠償責任
(無過失責任、責任の集中等)
第三条 原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。
第四条 前条の場合においては、同条の規定により損害を賠償する責めに任ずべき原子力事業者以外の者は、その損害を賠償する責めに任じない。
−以下省略します−
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