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鳩山内閣は、日本政治支配の構造を、根底から刷新する方針を示していた !
鳩山内閣破壊の深層・真相は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2020/10/31より抜粋・転載)
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1)〜10 )は前2 回投稿済みです。以下はその続きです。
11 )鳩山内閣は、日本政治支配の構造
を、根底から刷新する方針を示していた !
鳩山内閣は、米国・官僚機構・大資本による、日本政治支配の構造を、根底から刷新する方針を示していた。
これが実行されてしまえば、米国の支配者は、日本の実効支配という巨大果実を喪失することになる。危機に直面して彼らは、死に物狂いで、「鳩山内閣の破壊」を推進した。
2012 年8月に野田佳彦内閣は、自民、公明と手を握り、消費税大増税の法律を強行制定した。
これに抵抗したのが、民主党内の公約堅持勢力だった。
彼らが民主党を離党し、「国民の生活が第一」なる、新党を創設した。
12 )「国民の生活が第一」は、れっきとした「第三極」勢力だった !
「国民生活が第一」は、れっきとした、改革的「第三極」勢力だった。
与党民主党、野党自民党に次ぐ、「第三極」勢力が、「国民の生活が第一」だった。
2009 年総選挙の際の政策公約を、堅持したのが、「国民の生活が第一」である。
野田民主党は、「シロアリを退治しないで、消費税を上げるのはおかしい」との政権公約を一方的に破棄して、消費税大増税法を制定した。
13 )マスメディアは、「国民の生活が第一」
に関する報道を、全面的にサボタージュした !
次の衆院総選挙で台風の目になるのが、「国民の生活が第一」だった。
ところが、マスメディアは、「国民の生活が第一」に関する報道を、全面的にサボタージュした。
その代わりに、マスメディアが異常な宣伝を繰り広げたのが、「日本維新の会」勢力だった。
メディアは、連日連夜、「日本維新の会」の大宣伝を行った。
さらに、「日本維新の会」勢力を「第三極」であると大喧伝した。
当時の「日本維新の会」は、国会議員も少数の完全な弱小勢力だった。
14 )メディアは、「日本維新の会」を大宣伝し続けた !
それにもかかわらず、メディアは「日本維新の会」を大宣伝し続けた。
この巨大宣伝活動なしに、「日本維新の会」が、国会議員数を増大させる可能性は存在しなかった。メディアは「日本維新の会」の設立記念パーティーを大々的に報道した。
ところが、「国民の生活が第一」の設立記念パーティーには、「日本維新の会」パーティーを上回る人数の参加者が記録された。
しかし、メディアは、「国民の生活が第一」のパーティーを一切報道しなかった。
15 )パーティーの日程に合わせて、石原東京都知事が、辞意を表明した !
「国民の生活が第一」のパーティーの日程に合わせて、石原慎太郎東京都知事が、辞意を表明した。メディアはこれを口実に、「国民の生活が第一」パーティー報道を、完全に遮断した。
12 月2日に「国民の生活が第一」(「未来の党」に変更後)が、衆院選公約を発表した。
この日に中央高速笹子トンネル崩落事故が発生し、メディアは「未来の党」政策公約発表報道を完全に遮断した。
「日本維新の会」は、実力で伸長している政治勢力でない。
「日本支配者の日本支配戦術の手先」として、存在していると考えることができる。
この視点で、「大阪市廃止住民投票」を、見ておく必要がある。
(参考資料)
○政治改革を破壊した民主党悪徳10人衆
の大罪と自民党体制・自公体制の真相 !
「植草一秀の『知られざる真実』」:2014/12/25より抜粋・転載)
◆既得権益勢力は、改革阻止の「政治謀略事件」断行 !
民主党の海江田万里氏が総選挙で落選し、民主党代表を辞任した。
民主党は、年明けに新しい代表を選出する。しかし、この党に対する主権者の期待は冷め切っている。2009年に政権交代を実現し、日本政治が変革するとの期待が日本中に広がった。
(☆鳩山民主党の政策:緊密で対等な日米関係を築く。核兵器廃絶の先頭に立ち、テロの脅威を除去。国家公務員の天下りあっせんは、全面的に禁止 !企業団体献金、世襲を禁止。中学卒業までの子ども1人当たり年31万2000円(月額2万6000円)の子ども手当を創設。)
このとき、最大の警戒をもって状況を見つめたのが、日本の既得権益である。
日本の既得権益とは、「米国・官僚・大資本のトライアングル」だ。
別名は、ハゲタカ(巨大資本)・シロアリ(悪徳官僚)・ハイエナ(巨大資本の家来)である。
攻撃の対象とされたのは、小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏だった。
小沢一郎氏に対しては、西松事件、陸山会事件という、戦後最悪の「政治謀略事件」が捏造された。鳩山由紀夫氏に対しては、個人献金をめぐるスキャンダルが掘り起こされ、徹底的な「人物破壊工作」を展開された。
◆「隠れ既得権益派」が普天間問題で、鳩山首相に違背 !
そして、もうひとつ見落とせないことは、政権交代の最大の功労者である、小沢氏と鳩山氏が人為的に分断されたことだ。
鳩山政権は、沖縄の普天間移設問題で、トラップ(ワナ)にかけられた。
鳩山首相が、普天間問題で追い落とされる原因を創作したのは、民主党内の「隠れ既得権益派勢力」だった。
具体的には、沖縄基地問題を担当した、岡田克也外相、前原誠司沖縄担当相、北澤俊美防衛相
の三名が、鳩山首相に対して忠誠を誓わず、横田政府=米国の僕(しもべ)として動いたのである。
このために、鳩山首相が追求した、普天間基地の県外・国外移設方針が座礁した。
◆悪徳民主党議員が「政治謀略事件」渦中の小沢氏を攻撃 !
そして、もうひとつ、2009 年の政権交代が破壊された最大の理由のひとつは、小沢一郎氏が謀略によって、「人物破壊」されたことだ。
2009 年3月3日に勃発した、西松事件で、小沢一郎氏は不当な追及を受けた。
民主党は一致結束して、検察による小沢民主党攻撃に立ち向かう必要があったが、民主党の一部の人間は後ろから小沢一郎氏に対して弾を撃ったのである。その悪徳民主党議員が、岡田克也、前原誠司、玄葉光一郎、枝野幸男、安住淳などのメンバーである。
◆公約破棄の消費税増税提示で民主党への信頼失墜 !
そして、政権交代を実現した民主党の存立基盤が完全に粉砕される原因になったのが、公約破棄の消費税増税方針提示だった。
この背徳の政策運営が、民主党に対する期待を絶望と怒りに変えた。
その戦犯が、渡部恒三、藤井裕久、仙谷由人、菅直人、岡田克也、野田佳彦、前原誠司、枝野幸男、安住淳、玄葉光一郎の悪徳10人衆である。民主党は、「シロアリを退治して天下り機関を排して天下りを根絶する。そこから始めなければ、消費税を上げるのはおかしい」ことを公約に掲げて、2009年総選挙に臨んだ。
◆菅・野田首相は、財務省に屈服し、消費税増税推進 !
日本政治を破壊した、民主党悪徳10人衆は、民主党解体とともに消滅してもらいたいと思う。
民主と維新の一部、生活、社民などが連携して、「主権者の党」を創設するべきだ。
民主党がいまだに、この負の遺産を引きずっているために、日本政治の未来が開けないのだ。
直接的に最大の汚点を残したのは、民主党が財務省の軍門に下ったことだ。
その主犯は、菅直人氏と野田佳彦氏だ、裏から誘導したのは、藤井裕久氏である。
菅直人氏も野田佳彦氏も、私の主張の影響を受けたのだと思う。
◆悪徳10人衆は、自分の出世、名誉欲、権力欲だけ !
二人とも、何よりも優先したことは、自分の出世、名誉欲、権力欲である。
財務省から、「消費税増税推進と引き換えに、首相ポスト獲得への全面協力」のオファーを受けて、いともたやすく、変節を遂げたのであると思われる。
この変節が日本政治を破壊したのである。
自分の権力欲、出世欲だけで政治家稼業を営んでいるのだ。野田佳彦氏は、なおひどい。
2009 年8月15日の大阪街頭での「シロアリ演説」がネット上に流布されて、それでも総理の椅子にしがみついて、消費税増税に突き進んだ。
それほどまでに厚顔無恥なのである。
野田氏は、鳩山政権発足時に無役だったが、財務省OBの藤井裕久氏が、野田氏を財務副大臣に引き上げた。これを契機に、野田佳彦氏は、完全に財務省に取り込まれた。
自分自身の利害得失で、主権者との約束を放り出したのである。
財務省の支援なくして、野田政権の誕生はなかった。
◆改革や国民との約束無視、私利私欲だけの政治屋
要するに、官僚の前に膝を屈して、ひたすら自分自身の個人的な利益だけを追求したのである。
日本財政で最大の問題は、消費税増税の前提である「シロアリ退治」が何ひとつ実践されていないことだ。
財務省こそ、増税の前に、「天下り利権」の放棄を宣言するべきだ。
しかし、財務省は、天下り利権を放棄するどころか、天下り利権の全面奪還に動いている。
我が身を切る改革ではなく、我が身を肥やす膨張を実行しつつ、一般庶民に悪魔の税負担を強制している。これで日本が良い国になるわけがない。
◆悪徳10人衆は、小沢氏と鳩山氏を追い落とした !
民主党の主導権を小沢一郎氏と鳩山友紀夫氏が握ったことを逆恨みして、悪徳10人衆は、小沢氏と鳩山氏を追い落とした。
その悪徳10人衆の残骸が、こんどは、海江田万里氏が代表職にあることを攻撃して、代表選の前倒しを要求している。これ以上の厚顔無恥はない。
民主党代表選を要求する者は、直ちに民主党を、「離脱」するべきである。
恥知らずな言動をこれ以上提示するべきでない。
2009 年の政権交代の偉業を主導したのは、主権者国民である。
主権者国民による偉業を実現にこぎつける上で、最大の貢献を示したのが、小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏である。
この両名による民主党主導の体制が維持され、「シロアリ退治なき消費税増税は絶対にやらない」の政権公約が守られ、「辺野古の基地建設を阻止する」ことが貫かれていたなら、日本政治の歴史はまったく違うものになったはずである。
この方向で日本政治が刷新されることを阻止しようとした勢力が存在する。この勢力は、目的のためには、手段を選ばぬ行動を示した。―以下省略―
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