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  菅義偉首相による任命拒否は、「法律違反」になる !
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投稿者 青木吉太郎 日時 2020 年 10 月 17 日 17:56:06: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 


 菅義偉首相による任命拒否は、「法律違反」になる !

野党の見解・詳報は ?


(「植草一秀の『知られざる真実』」:2020/10/14より抜粋・転載)
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1)菅義偉内閣は、不正を押し通す姿勢を示している !

日本学術会議会員任命拒否問題が、続いているなかで、菅義偉内閣が、支配下のメディアを動員して、不正を押し通す姿勢を示している。

「「日本学術会議」の正体とは、「非民主的」「野党のようなもの」大学教授ら語る」(週刊新潮)

「日本学術会議の任命拒否問題は、「学問の自由」とは、全く関係がない」(President)

「看過できない、日本学術会議と中国「スパイ」組織との協力覚書」(iRONNA=産経新聞)

などの主張を、御用メディアが大きく取り上げる。

2)御用メディアの主張は、日本学術会議のあり方を、問題にする !

いずれも日本学術会議のあり方を、問題にする主張である。

日本学術会議のあり方に、異論があるなら、大いに論じればよい。

しかし、今回の日本学術会議会員任命拒否問題は、日本学術会議のあり方の問題ではない。

「法の支配」の問題である。

日本学術会議法という法律が、定められており、その運用方法が、政府の国会答弁で確定されている。運用方法についての、政府公式見解を含めて、法律の実体が成立している。

3)菅義偉首相による任命拒否は、「法律違反」になる !

菅義偉首相による任命拒否が、「法律違反」になることが、問題の本質である。

日本が、法治国家であるなら、菅義偉内閣の法の遵守は、当然のことである。

日本学術会議のあり方に、問題があると考えるなら、大いに議論を深めて、必要があれば、法律の運用方法を改めるなり、法律を改正するなりの、対応を取ればよい。

法律違反事案の論議をせずに、日本学術会議のあり方を論じるのは、単なる問題のスリカエである。「教養のレベル」、「反知性主義」の論議は、この視点から指摘されるべきものである。

4)菅内閣が、ものごとを、論理的に考える事ができるか、否かが問題だ !

菅内閣が、ものごとを、論理的に考える事ができるかどうか。

これが、菅内閣の「教養のレベル」、「反知性主義」の問題である。

菅義偉内閣の会員任命拒否事案は、純粋な法律問題である。

菅義偉内閣は、日本学術会議が推薦した、105名の会員候補のうち、6名を任命拒否した。

日本学術会議法は、第17条で、「優れた研究又は業績がある科学者のうちから、会員の候補者を選考し、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に推薦する」と規定している。

5)会員は、第十七条の規定による推薦

に基づいて、首相が任命するものだ !

同時に第7条で、「会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命するものとする」と定めている。

「学術会議による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」とのプロセスの運用については、1983年の政府答弁が明らかにしている。

6)中曽根首相は、「政府が行うのは、形式的任命にすぎません」と答弁した !

1983年5月12日の参院文教委員会で、当時の中曽根康弘首相が、「政府が行うのは、形式的任命にすぎません」と答弁した。

また。1983年11月24日の参院文教委員会で、丹羽兵助総理府総務長官が、「学会の方から推薦をしていただいた者は、拒否はしない、そのとおりの、形だけの任命をしていく」と答弁している。

したがって、日本学術会議が、「優れた研究又は業績がある科学者のうちから」の規定を遵守して、会員候補を推薦する限り、内閣総理大臣は、その候補者をそのとおりに、任命する必要がある。これを変更するには、運用の改定または、法律の改定が必要になる。

―この続きは次回投稿しますー

(参考資料)

○「政府答弁はゼロ回答。日本学術会議で 選任が見送られた6名をすみやかに

任命し、違法状態を解消すべき」枝野代表

(cdp-japan.jp:立憲民主党:2020年10月7日)

枝野幸男代表は7日、衆院内閣委員会で閉会中審査が行われ、新型コロナウイルス対策とともに、日本学術会議会員の選任問題が取り上げられたことを受け、国会内で記者団の取材に応じました。

 枝野代表は、日本学術会議会員選任問題の審議について、「この間、野党合同ヒアリングで事務方から説明にならない説明はなされてきたが、今回、国会での正式な議論ということで若干の期待をしたが、残念ながらその期待は裏切られたと言わざるを得ない。過去の政府、しかも当時の総理大臣が国会で答弁をしていた答弁内容と今回の対応やそれについての説明が明らかに食い違っていることを指摘されても、(政府は)『解釈は変わっていない』と強弁した。変わっていないことの理由の説明はまったくなされていないに等しい」と批判しました。

 また、6人の学者を任命しなかった理由を問われた政府の答弁について「何ら具体的な答えはなかった。安倍政権においても答弁の矛盾とか、説明不足ということが少なからずあったが、今回、(法律の)解釈の変更についても、任命をされなかった理由についてもまったくのゼロ回答。何も説明しない、何も答えない、言い訳すらしようといないという政府の姿勢には強い憤りをもって受け止めている」とし、8日の参院内閣委員会でも引き続き説明を求めていくと表明しました。

 さらに、「これは学者の世界に限ったことではない。ルールに反すること、法に反すること、何の説明もなく勝手に恣意的に行う。日本はいつから独裁国家になったのか、という強い危機感をもってこの問題にあたって行きたい」と述べました。

 主な質問とその回答(要旨)は次のとおりです。

Q) 説明が不十分ということだが、任命権者の総理大臣に対して今後どのような説明を求めていくのか。

☆枝野代表) 結局、誰が推薦者から6名を外したのか、その当事者の話を聞かなければどうにもならないということは、今回、改めて明らかになった。いずれ、遠からず、国会で説明をしていただく。それも任命権者は総理であることを政府自身が繰り返しお答えになっている訳ですから、その任命権をもっていらっしゃる総理に具体的な説明をいただかなければいけない。具体的なやり方については国対の方で相談してくれると思う。

Q) 今日の政府答弁の中で、公務員の選定罷免権が国民固有の権利であるということを明言していた。そう言いながら、その行使について(政府が)国民に十分な説明をしない点は矛盾しているように思われるが、どう考えるか。

☆代表) 公務員の選定罷免権があるのならば、法律に基づいた手続きで任命をしなければならないということだ。国民の代表である国会が決めた法律に基づいて、あるいは国会に説明をしてきた解釈に基づいてやっていかなければならない。そもそも、憲法の規定を根拠にしていること自体がまったく論理的ではない。国民の公務員の選任権に戻すのであれば、ご指摘のとおり、当然のことながら何故この6人だけ外したのか、説明をしない理由はまったくないと思う。

Q) 政府は無理やり解釈の変更をしたり、6人の任命をしない理由を説明しないが、どのような理由でそうしていると思うか。

☆代表) この国が法治国家であることを理解しておられないのではないか。どこかの独裁国家と一緒で、いま権力を持っているから何をしようと自分の勝手だという勘違いをされているとしか思えない。

Q) 昨日の野党ヒアリングで提示された2018年の内部文書の内容についての評価は。憲法の所々を継ぎはぎでつなげているように思えるが。

☆代表) あえて申し上げれば、何の説明もなされていない。説明が不十分なのではなくて、説明になっていない。その憲法の規定は、中曽根総理が答弁をしていた時代にも存在をしていた憲法の規定で、(今と)一緒なのだから。その時の説明の仕方と変わっているというのであるならば、根拠にそもそもなっていない。なり得ないものを根拠にしている。

Q)政府答弁は説明になっていないということだが、今後どのように追及していくか。

☆代表)まず、違法状態が続いているので、これは日本学術会議からも要請、要望されていると思うが、6名が速やかに選任をされることで、1日も早く違法状態を解消すべきだ。その上で、こうした違法状態が続いた、生じたことについての責任を追及したい。1日も早く、まずは違法状態を解消させたい。

Q) 政府・与党内から日本学術会議のあり方自体に論点を移しているような動きがあることへの考えは。

☆代表)どこかのツイッターにどなたが呟いていたが、「信号無視して捕まった人が、こんなところに信号機が建つのがおかしい」という言い訳をしているようなものだ。まったく論外。まずルールに基づいてちゃんとやれというのが大前提。

○卑劣な論点そらし、恫喝を許すな !

学術会議「行革」対象、志位委員長が批判

(www.jcp.or.jp:共産党:2020年10月11日)

 日本共産党の志位和夫委員長は、10月10日、高松市での街頭演説のなかで、日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命を拒否した菅義偉政権が同会議を「行政改革」の対象にするとしたことに、「卑劣な論点そらしであり、恫喝(どうかつ)だ。

いま問われているのは菅首相が『やったこと』であり、『今後のこと』ではない。桜を見る会で疑惑にふたをしたまま中止を決めたのと同じ手口だ。許してはならない」と厳しく批判しました。

 さらに、菅首相が、日本学術会議側が作成した105人の推薦者名簿を「見ていない」とのべたことについて、「見ていないでなぜ『総合的・俯瞰(ふかん)的』な見地から6人の任命拒否ができるのか。支離滅裂だ」と指摘。「違憲・違法の任命拒否は撤回せよとの声をあげていこう」と呼びかけると、聴衆が拍手で応えました。

  

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