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菅義偉首相は、11月に解散して、12 月の投票日にする可能性が大きい !
解散・総選挙への識者の見解・詳報は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2020/09/23より抜粋・転載)
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1)菅義偉内閣が発足したが、所信表明も行っていない !
菅義偉(すが・よしひで)内閣および与党が、臨時国会の召集日を、10月23日か26日にする方向で調整に入った。
会期は、50日程度を見込むという。菅義偉内閣が発足したが、所信表明も行っていない。
臨時国会は、9月16日から18日の3日間で閉幕した。
さらに1ヵ月も時間を空けるのだという。
菅義偉内閣は、迅速に仕事をする、考えがないということである。
2)自公政権の内閣は、「国民のために働く内閣」ではなかった !
菅義偉首相は、「国民のために働く内閣」と謳ったが、このことは、これまでの内閣が、「国民のために働く内閣」ではなかったことを意味する。
これが当たり前なら、内閣の名称に用いる必要がない。
他の内閣とは異なる特色として、「国民のために働く内閣」と称しているのである。
もっとも、その言葉を信用する者はいない。10月下旬に臨時国会が召集される。
日英EPA承認案が、臨時国会に提出される。
また、ワクチン確保に関する法案、国民の祝日を異動させる法案の処理が、念頭に置かれる。
3)10月下旬に臨時国会では、菅首相の所信表明演説と代表質問が行われる !
もちろん、その前に、菅義偉首相の所信表明演説と代表質問が行われる。
菅義偉内閣は、11月に法案を処理した段階で、衆院解散に踏み切る可能性が高い。
投票日は、12月に設定されることになるだろう。
候補は6日=先勝、13日=友引、27日=大安の3日である。
20日の仏滅は避けられるだろう。
年末の27日=大安投票日の可能性を否定できない。
4)菅義偉首相は、11月に解散して、12 月の投票日にする可能性が大きい !
年明けの通常国会冒頭の解散では、年度内の予算成立が難しくなる。
夏に都議選があり、その前後2ヵ月は、衆院総選挙実施が極めて難しい。
結局、年内選挙がない場合には任期満了選挙になる可能性が高い。
2009年はこのパターンで自民党が野党に転落した。
5)2009 年、任期満了選挙に誘導したのは、菅義偉氏だ !
2008年内の選挙を阻止して、任期満了選挙に誘導したのは、菅義偉氏である。
麻生太郎氏は、2008年秋に、総選挙を実施しなかったことを、いまなお悔やんでいる。
もっとも、麻生氏の人気は低く、総選挙が、2008年でも大敗は免れなかっただろう。
総選挙先送りは、麻生内閣の轍を踏むコースになる。
菅義偉氏の頭の中には、すでに年内衆院総選挙のイメージがしっかりと焼き付けられている可能性が高い。しかし、解散風を吹かせれば、野党対応が一気に進む。
6)菅内閣は、可能な限り解散風を抑止し、ある日突然、解散する可能性大だ !
菅内閣は、可能な限り解散風を抑止し、ある日突然、解散をぶち上げる考えだろう。
12月選挙に向けて得票につながるアクションを計画しているはずだ。
もっとも可能性が高いのは補正予算編成だ。
第3次補正予算で財政バラマキにとどめの一発を追加する。
10 万円一律給付の二回目実施は、あり得る選択である。
―この続きは次回投稿しますー
(参考資料)
選挙情報:10・25 解散・総選挙 「完全当落予測」51選挙区で与野党逆転 !
(news.yahoo.co.jp:2020年8月5日7:05配信)
○週刊ポスト2020年8月14・21日号:
政界に「9月解散、10月総選挙」との見方が広がっている。自民党の幹事長経験者はこう口にした。
「来年秋の任期切れから消去法で逆算すると、10月25日投開票しか選択肢はない。コロナの拡大中にやるべきではないとは思うが、走り出したら止まらないのが解散総選挙というものだ」
■接戦の選挙区は「42」
そこで本誌・週刊ポストは選挙予測に定評のある政治ジャーナリスト・野上忠興氏の全面協力で全国の小選挙区(289議席)と比例代表(176議席)の全議席をシミュレーションした。野上氏は「野党側は選挙準備が整いつつある」と指摘する。
なお、麻生太郎・副総理は、逆風をはね返す“奥の手”を準備しているようだ。麻生側近議員の話。
「麻生さんは解散を躊躇する安倍総理の背中を押すため、コロナの景気対策として、年内に消費税率を5%に引き下げることを考えている」
■野上氏:麻生副総理の解散論は、野党の
選挙準備が整わないうちに解散すべしという考え方 !
これに対して野上氏はこう述べる。
「麻生さんの解散論は、野党の選挙準備が整わないうちに解散すべしという考え方です。これまで安倍政権はその奇襲戦法を成功させた。解散で不意をつかれた野党が候補を乱立させて共倒れとなったから、不戦勝で勝ってきたようなものです。現在も野党は立憲民主党と国民民主党の合流協議が難航しており、一見、与党のチャンスに見える。
しかし、立憲、国民の間では合流までいかなくても、候補者が競合しないように選挙区調整が進み、ブロックによっては共産党が候補者を下ろすという水面下の調整も行なわれている。野党側は準備不足どころか、本当は解散を待ち受けている」
シミュレーションは立憲と国民の「野党連合」が候補者を一本化し、共産党が多くの選挙区で候補者擁立を見送るという前提で実施した。そうなれば、自民は奇襲をかけたつもりでも、野党側の伏兵の中に飛び込むことになる。
■自民党議員の当選予測は、216人 !
結果からいえば、自民党は小選挙区と比例の合計が前回より「68議席減」の216議席で過半数(233議席)を大きく割り込む。公明党の24議席を合わせてようやく240議席となり、ギリギリで政権を維持できる勢力だ(詳細は表参照)。
しかし、小選挙区のうち与野党接戦の選挙区が42あり、安倍政権に対する批判がさらに強まって接戦区をすべて落とすと自民党は比例を含めて193議席の大惨敗。公明党を合わせても過半数を確保できない可能性がある。そのケースで自民党が政権を担うためには日本維新の会を含めた連立組み替えが必要になり、政界に大激震が走る。
では、選挙の情勢を左右するポイントを具体的に見ていこう。
■「無党派層」が動き、投票率アップ !
国民にはアベノマスクや持続化給付金に関する電通の中抜き問題をはじめ、一連の政府のコロナ対応への不満が非常に強い。だが、政府に怒りをぶつける機会がなかった。そこに秋解散で3年ぶりの総選挙となれば、投票率が高まるのは確実だ。
過去2回の総選挙の投票率を見ると、2014年が約53%、2017年が約54%と自民党はかつてない低投票率の下で圧勝してきた。
これまで何度も政治を変えるムーブメントを起こしてきた無党派層の多くが、“自民党は嫌だが、野党もだらしないから投票したい候補がいない”と棄権に回ったことが、固い支持基盤を持つ自民党に有利に働いた。
「その無党派層が今回は投票に行く。政府の対応にNOを突きつけるために1票を行使しようと考える人が増えるでしょう。投票率は60%を超える可能性があります」(野上氏)
■自民党の支持基盤が稼働せず
自民党の伝統的な支持基盤といえば、ゼネコン、医師会、農協、そして中小の商工業者だ。選挙の票田でもある。
ところが、コロナで全国の病院が経営危機に陥り、商工業者も自粛で深刻な影響を受けている。さらに、農家も外国人研修生が帰国して人手が足りず、作物も売れずに経営難に直面している。安倍政権が推進した種苗法改正(継続審議)への批判も非常に強い。もはや自民の支持基盤はガタガタで、選挙でフル稼働できそうな状況ではない。
■公明党・創価学会の集票力衰退
追い打ちをかけるのが、自民党にとって最大の「集票マシン」といわれる公明党・創価学会の集票力が衰えていることだ。
公明党は各小選挙区に1万5000〜3万票を持ち、自民党候補はその票で接戦選挙区を勝ちあがってきた。
しかし、かつて「800万票」を誇った同党の集票力は、前回総選挙(2017年)では約698万票、昨年の参院選は約654万票と700万票を割り込んでいる。
「公明党・創価学会はこの7月から選挙準備を本格化させる予定だったが、コロナ感染が再び拡大していることで集会も戸別訪問も事実上難しい。コロナ渦中に実施された沖縄県議選では前回の4議席から公認候補を半分(2人)に絞るしかなかったが、このままでは総選挙もそうなりかねない」
(公明党OB)
◆政治の「分水嶺」
自民党は、今回は“最大の援軍”をあてにできそうにない。野上氏が語る。
「立憲と国民がうまく自民党批判票の受け皿をつくることができれば、前回自民党が勝った選挙区のうち51選挙区で奪取できる可能性がある(二重枠で囲っている箇所)。日本維新の会も、自民党から保守票を食って大阪の小選挙区や各ブロックの比例代表で議席を伸ばすでしょう。
次の総選挙は、日本政治が変わるかどうかの分水嶺に立つ選挙といえる」
もう一度、表の各党の獲得予想議席を見ていただきたい。
「中間値」では自公政権はギリギリ過半数(240議席)だが、「大敗ケース」では過半数割れ(216議席)、一方、「巻き返しケース」では、自公で264議席と安定多数を維持する可能性がある。
分水嶺に立って、民意がどちらに流れるのか。
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