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  12月22日・日曜討論:「展望・2020年の経済、世界は?日本は ?」
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/13159.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2019 年 12 月 23 日 21:41:29: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 

 12 月22 日・日曜討論:「展望・2020年の経済、世界は?日本は ?」

   安倍政治・アベノミクスへの識者の見解・詳報は ?

(datazoo.jp:2019年12月22日より抜粋・転載)

☆司会者:中川緑・太田真嗣

☆【出演者】竹森俊平,岩田一政,翁百合,冨山和彦,野口悠紀雄,水野和夫。

2020年 “生き残り”のキーワードは

今回のテーマは「展望・2020年の経済」。専門家に日本が生き抜くためのキーワードを聞いた。経済財政諮問会議の竹森俊平は「安定した国際経済体制がカギ」と答えた。その他のキーワードは「生産性低下からの脱却」など。

○展望・2020年の経済 世界は 日本は世界経済の行方は

今回のテーマは「展望・2020年の経済」。貿易問題で対立するアメリカと中国は、今月第1段階の合意にこぎつけた。20日、トランプ大統領と習近平国家主席が電話会談し互いに評価。ただ中国側は香港などの問題でアメリカが内政干渉しているとして、対応を改めるよう求めた。 またイギリスは来年1月末までのEU離脱が確実で、EUとFTA交渉を進める。こうした中、日経平均株価、ダウ平均株価は今年の最高値を更新した。

☆キーワード:ダウ・ジョーンズ工業株価平均ドナルド・トランプ日経平均株価欧州連合

―習近平・自由貿易協定

世界の動きについて、日本経済研究センター理事長の岩田一政は「世界経済全体としてはIMFが経済見通しで、同時減速しているとした。同時減速した状態が来年も続くのでは」、法政大学の水野和夫は「米中対立は10年は続く」と述べるなど、専門家が意見を述べた。

キーワード:デジタルトランスフォーメーションブレグジット米中貿易戦争

持続的成長を維持できるのであればどの分野に期待できるか、何が成長の阻害をしているのかについて、日本総合研究所の扇百合は「デジタルトランスフォーメーションが進んでいく。日本も色んな政策を打っているが、世界的にあらゆる分野でのデジタル化が進むのでは」と語るなど、専門家が意見を述べた。

☆キーワード:ドナルド・トランプ・

◆2020年 日本の景気は ?

おととい政府は今月の月例経済報告で、国内の景気について2ヵ月ぶりに下方修正した。政府は来年度の経済成長率を実質で1.4%程度とした。また政府は来年度の一般会計を過去最大の102兆6580億円となる来年度の予算案を閣議決定。

新たな経済対策として、災害からの復旧・復興、東京五輪・パラリンピック後を見据えた景気活性化対策を掲げている。また来年度の税制改正大綱についても閣議決。大企業などによるベンチャー企業を後押しする税制上の融合措置などが盛り込まれた。安倍首相は「五輪後も見据え、切れ目なく政策を実行していく」と述べた。

☆キーワード:5G安倍晋三来年度予算案東京オリンピック東京パラリンピック税制大綱

2020年の経済を展望する上で何に注目するか。経済財政諮問会議の竹森俊平は「アメリカの政策は非常に大きい。アメリカはものすごく景気を押し上げようとしている。そのために予算をふくらませることができる。

日本は今年は落ち込まないように予算を組みました。生産性が盛り上がるようなところ、人材にもつぎ込もうと考えております」などと述べた。また東京オリンピックの効果については「日本の宣伝として長期的につなげていくべき」と述べるなど、専門家が意見を述べた。

☆キーワード:東京オリンピック消費税

◆日本の成長戦略は ? 生き残り策は ?

日本経済としてどこに取り組むべきか。経営共創基盤の冨山和彦は「この国は労働生産性が低い。賃金が上がらない。これが根本問題で、会社の外も中も新陳代謝が進まない。多少の傷みがあっても、新陳代謝を進めるべき」と述べるなど、専門家が意見を述べた。

☆キーワード:労働生産性実質賃金成長戦略自己資本利益率

◆人材をどう確保するか ? 雇用のあり方は ?

新たな成長戦略の策定の向けて政府の未来投資会議では中間報告が取りまとめられた。その1つがインターネット技術の進展で働き方が多様化してる点。フリーランス選択できる環境を整える必要があるとして、労働法制上の保護や規制のあり方などを検討していくとしている。

優秀な人材をどう確保するか。竹森俊平は「地銀が地方の生産性を上げるのに重要。銀行がポイントになって人材、経営改革を行おうとしている、岩田一政は「IT人材が不足している。アメリカではアウトソーシングを採用している。日本は海外のIT人材を活用できていない。グローバルなフリーランスの時代になっている」と述べるなど、専門家が意見を述べた。

☆キーワード:労働生産性成長戦略

◆2020 年その先に、日本に何が必要か ?

日本は2025年問題を抱えている。団塊の世代が75歳以上となり、社会保障給付費が140兆余りまで増大する。2040年には団塊ジュニア世代の多くが65歳以上となり、3人に1人が高齢者に、社会保障給付費も約190兆円まで膨れ上がる。こうした中、政府の検討会議が全世代型社会保障制度実現に向け、所得などに応じて負担を求める考え方に見直す必要がある、などとしている。

☆キーワード:2025年問題全世代型社会保障制度

◆全世代型社会保障検討会議

今後の生き残り策を聞いた。冨山和彦は「ピンチを好機に転じて色んな問題を加速的に解決していく年にできればと思う」、岩田一政は「人生100年時代で新しい対応が必要。労働市場が硬直的だと、生産性を充分に発揮できない。雇用の流動性を高める政策を示して誘導する」と述べるなど、専門家が意見を述べた。

(参考資料)

  大資本優遇・安倍内閣下では、最低賃金大幅引上げはあり得ない !


(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/07/31より抜粋・転載)
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◆アベノミクスの成長の正体は、「大資本利益の」成長である !

アベノミクスの根幹は、第三の矢「成長戦略」にある。

「成長」という言葉は響きがいいが、アベノミクス「成長戦略」における「成長」とは、「大資本利益の」成長である。言葉の響きに騙されてはいけない。

グローバルに活動を拡大するのが、巨大資本である。

この巨大資本の利益、巨大資本の幸福を極大化するのがアベノミクスの究極の目的なのだ。

◆安倍政治の実態は、すべてが巨大資本

   の利益極大化を目的とする施策である !

TPPに代表される、メガFTAへの参加、農業・漁業・林業自由化、企業による種子資源の独占私物化、医薬品、医療機器の価格自由化、法人税減税、特区創設、などの施策は、すべてが巨大資本の利益極大化を目的とする施策である。

こうした施策の中核に位置付けられるのが、労働費用最小化のための一連の政策対応だ。

正規から非正規へのシフト加速、定額残業させ放題プラン拡大、長時間残業合法化、

解雇条件緩和、外国人労働力輸入拡大、などの施策は、すべてが軌を一にしている。

大資本が、労働力を最小の費用で、使い捨てにするための施策なのだ。

◆企業利益を拡大させる上で最重要

   の施策が労働コストの圧縮である !

企業利益を拡大させる上で最重要の施策が労働コストの圧縮になる。

介護、飲食・宿泊、建設労働、農業などの分野への外国人労働力投入を推進しているのも単純な理由による。日本の労働者が求職するに値する正当な賃金を支払いたくないからなのだ。

したがって、安倍内閣の下では、最低賃金の大幅引き上げは絶対に実現しない。

安倍内閣が、最低賃金が民主党政権時代よりも上がるようになったとアピールするが、これこそ「目くそ鼻くそ」の類いの主張である。最低賃金を引き上げることは、同時に、生活保護の保障水準を引き上げることでもある。

2012年度から2018年度にかけての6年間に、企業収益は、倍増した。

その一方で、労働者一人当たりの実質賃金は、約5%も減少した。

企業収益は、史上空前の規模に拡大する一方で、労働者の実質賃金は減った。

非正規労働の比率も上昇の一途を辿っている。

賃金労働者の半分以上は、年収400万円以下である。

◆消費税の場合は、収入がゼロの

   人からまでも税金をむしり取る !

所得税なら、夫婦子二人で片働きの場合、年収350万円までは、無税であるのに、消費税の場合は、収入がゼロの人からまでも税金をむしり取る。その消費税負担は月給1ヵ月分を大きく上回る。

すべての施策は、巨大資本と、その経営に携わる1%未満の超富裕層の利益のためのものなのだ。

企業の内部留保は、450兆円に達し、大資本の経営者は法外な報酬を獲得する。

史上空前の利益、法外な役員報酬、450兆円の内部留保資金の積み上がりを踏まえれば、企業が労働者に支払う、賃金の最低水準を大幅に引き上げることが適正ではないのか。

時給1000円は、フルタイム労働者の場合、年収200万円を意味する。

◆最低賃金を時給・1500円に引き上げる事

    は、労働者の年収300万円を実現する !

最低賃金を時給・1500円に引き上げることは、フルタイム労働者の年収を300万円に引き上げることを意味する。

フルタイムで働いて、年収が300万円という姿を、「あり得ない状況」、「おとぎ話の世界」の一言で切り捨てるべきでない。

私たちが目指すべき「良い社会」とは、まじめに一生懸命に働く人々が、皆それなりに豊かさを感じられる社会なのではないか。

日本は、曲がりなりにも世界第3位の経済大国だ。

私は、「良い社会」というのは「誰もが笑顔で生きてゆける社会」のことだと考える。

◆最低賃金の大幅引き上げは、「誰もが

   笑顔で生きてゆける社会」の実現になる !

最低賃金の大幅引き上げは、国家がすべての主権者に保障する最低水準の引き上げをも同時に意味する。その最低賃金という「ルール」を変える際には、そのことによって零細中小企業が倒産してしまわぬよう、国家が万全の政策対応を取ることが必要不可欠だ。

「政府補償」と明記しているのは、このことを意味している。

「消費税ゼロ」、「最低賃金全国一律時給・1500円」の実現で日本が変わる。

そのための改革政権樹立を、次の衆院総選挙で目指すべきだ。

 

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