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企業献金の全面禁止で、金で動かす政治を断つべきである !
2009 年・鳩山民主党の改革政策とは ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/10/11より抜粋・転載)
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1)〜10 )は前2 回投稿済みです。以下はその続きです。
11 )原発マネーの還流先は、関電にとどまらず、
本丸は政治屋への還流である !
原発マネーの還流先は関電にとどまらないはずだ。
本丸は政治屋への還流である。
すでに、元助役関連会社から世耕弘成前経産相、稲田朋美元防衛相、高木毅元復興相などへの資金の流れが表面化しているが、世耕氏などは1000万円もの政治資金を受け入れながら、
「適正に処理している」と開き直っている。
朝日新聞は、2014年7月28日、関電の元代表取締役副社長の内藤千百里元副社長の証言として、
関西電力が少なくとも、1972年から18年間にわたって、在任中の歴代首相7人に年に2000万円ずつ献金を続けていたことを報じた。
12 )政治家が「合法的に」賄賂資金を受領できる仕組みが創設された !
政治家が政治資金として「合法的に」賄賂資金を受領できる仕組みが創設されている。
これが、2009年に誕生した、鳩山内閣が断ち切ろうとした、「企業献金を通じる資金の流れ」である。
2009年3月に、小沢一郎氏の秘書が突然逮捕された。
西松建設関連の政治団体からの企業献金を、政治資金収支報告書に、正しく記載して提出したこと、を「虚偽記載」という、名目の犯罪に「ねつ造」された事案だ。
のちに、この摘発が、不当逮捕であったことが、公判で明らかにされた。
この事件が発生し、当時民主党代表だった、小沢一郎氏が、「企業団体献金の全面禁止」を、政権公約に掲げた。日本国憲法は、自然人にのみ、参政権を付与している。
13 )企業による政治献金は、「憲法違反」である疑いが濃厚だ !
資金力に勝る企業の政治献金を認めると、政治が、金の力で影響を受けることになる。
企業による政治献金は、「憲法違反」である疑いが濃厚なのだ。
ところが、1972年に最高裁が、日本製鐵企業献金事件で、企業献金を合法としてしまったために、企業献金が、大手を振ってまかり通る状況が、続いてきた。
その結果、政治が大企業の金の力で動かされる現実が生じている。
14 )大資本従属の政治を刷新するために、
企業団体献金の全面禁止が必要不可欠だ !
国政を主権者の手の元に引き戻すためには、企業団体献金の全面禁止が必要不可欠だ。
企業が金をバラマキ、この金の力で政治が歪められる構造こそが問題だ。
まずは、関西電力の犯罪行為を厳正に問うことが先決だ。
問題を同和問題にすり替える行為そのものが、差別行動であることを明確に認識しなければならない。
その上で、日本政治の根幹問題のひとつである企業献金全面禁止の論議を、再度俎上に載せる必要がある。
(参考資料)
2009 年・衆院選・鳩山民主党 ・改革政権公約要旨
(www.yomiuri.co.jp:2009年7月28日より抜粋・転載)
2009年7月28日・読売新聞:政策各論
【ムダづかいを改革】
◆自公政権下の、現在の政策・支出をすべて見直す
行政刷新会議(仮称)で政府のすべての政策・支出を検証。特別会計、独立行政法人、公益法人をゼロベースで見直す。公益法人は原則廃止し、公益法人との契約関係を全面見直し。
国が行う契約を適正化。公務員OBを官製談合防止法の適用対象に▽契約の事後的検証と是正措置を行う「政府調達監視等委員会」を設置。
◆公務員制度の抜本改革の実施
☆国家公務員の天下りあっせんは、全面的に禁止 !
▽国家公務員の総人件費を2割削減。政と官の関係を抜本的に見直す。
与党議員が100人以上、大臣・副大臣・政務官等として政府入り。
◆企業団体献金、世襲を禁止
政治資金規正法を改正し、その3年後から企業・団体献金とパーティー券購入禁止▽現職の国会議員の配偶者及び三親等以内の親族が、同一選挙区から連続して立候補することは認めない。
国会議員の定数削減。衆院の比例定数を80削減。参院は選挙制度の抜本的改革の中で衆院に準じて削減。税金の使い途をすべて明らかにする。一般会計・特別会計について、企業会計に準じた財務書類の作成、国会提出を法定化。公平で簡素な税制を作る。租税特別措置の適用対象を明確にし、その効果を検証できる仕組みを作る。
【子育て・教育の改革】
出産の経済的負担を軽減、出産時に55万円まで助成。
◆子ども手当を創設
中学卒業までの子ども1人当たり年31万2000円(月額2万6000円)の子ども手当を創設(2010年度は半額)▽相対的に高所得者に有利な所得控除から、中・低所得者に有利な手当などへ切り替え。公立高校を実質無償化し、私立高校生の学費負担を軽減。
公立高校生のいる世帯に授業料相当額を助成▽私立高校生がいる世帯に対し、年額12万円(低所得世帯は、24万円)を助成▽大学などの学生に希望者全員が受けられる奨学金制度を創設。
生活保護の母子加算を復活し、父子家庭にも児童扶養手当を支給。児童扶養手当の減額制度を廃止。
◆保育所の待機児童を解消
「子ども家庭省」(仮称)の設置を検討。すべての人に質の高い教育を提供。
教員の養成課程は、6年制(修士)とする▽教員を増員▽スクールカウンセラーを全小中学校に配置。
【年金・医療の改革】
年金記録被害者への迅速な補償のため、一定の基準の下で「一括補償」を実施。
消えた年金問題に2年間、集中的に取り組む▽すべての加入者に年金通帳交付。
年金保険料の流用を禁止。
◆一元化で公平な年金制度
所得比例年金を創設▽消費税を財源とする「最低保障年金」を創設。すべての人が7万円以上の年金を受け取れるようにする。年金受給者の税負担を軽減。
公的年金控除の最低補償額を140万円に戻す▽老年者控除50万円を復活。歳入庁を創設。
◆社会保険庁は、国税庁と統合して「歳入庁」とし、税と保険料を一体的に徴収
▽税と社会保障制度共通の番号制度を導入
後期高齢者医療制度を廃止、国民皆保険を守る。廃止に伴う国民健康保険の負担増は国が支援。
医療崩壊を食い止め、国民に質の高い医療サービスを提供。
社会保障費2200億円の削減方針は撤回▽医師養成数を1.5倍に。
新型インフルエンザ等への万全の対応、がん・肝炎対策の拡充。被爆者を援護。
介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる。
「障害者自立支援法」を廃止して、障がい者福祉制度を抜本的に見直す。
【地域主権の政治へ改革】
◆霞が関を解体・再編し、地域主権を確立
行政刷新会議(仮称)で事務事業を整理し、基礎的自治体に権限と財源を移譲▽「ひもつき補助金」を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」として交付。
国の出先機関、直轄事業に対する地方の負担金は廃止。
国の出先機関を原則廃止▽国直轄事業における負担金制度を廃止。それに伴う地方交付税の減額はしない。自動車関連諸税の暫定税率を廃止し、2・5兆円減税。高速道路を原則無料化。
◆戸別所得補償制度で農山漁村を再生
畜産・酪農業、漁業に対しても所得補償制度を導入。食の安全・安心を確保。
郵政事業を抜本的に見直す。日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式売却を凍結する法律を成立。▽郵政事業の4分社化を見直し。市民が公益を担う社会を実現。
【雇用・経済の改革】
◆中小企業向けの減税を実施
中小企業の法人税率を18%から11%に引き下げ。中小企業憲章の制定など、中小企業を総合的に支援。月額10万円の手当付き職業訓練制度により、求職者を支援。
◆雇用保険をすべての労働者に適用
失業後1年間、在職中と同程度の保険料負担で医療保険に加入できるように、製造現場への派遣を原則禁止するなど、派遣労働者の雇用の安定を図る。
2か月以下の雇用契約は、労働者派遣を禁止。
◆最低賃金を引き上げ
すべての労働者に適用される全国最低賃金を設定(800円を想定)。景気に配慮しつつ全国平均1000円を目指す。ワーク・ライフ・バランスと均等待遇を実現。地球温暖化対策を強力に推進。
二酸化炭素等排出量は、2020年までに25%減(1990年比)、2050年までに60%超減を目標。
全量買い取り方式の再生可能エネルギーに対する、固定価格買取制度を導入。
環境に優しく、質の高い住宅の普及を促進。環境分野などの技術革新で世界をリード。
燃料電池、超伝導、バイオマスなどの研究開発・実用化▽国立大学法人など公的研究開発法人制度の改善、研究者奨励金制度の創設などで大学や研究機関の教育力・研究力を引き上げ。
エネルギーの安定供給体制を確立。レアメタルなどの安定確保に向けた体制を確立し、再利用システムの構築や資源国との外交を進める。
【消費者・人権】
消費者の権利を守り、安全を確保。危険情報公表法を制定。災害や犯罪から国民を守る。
危機管理庁(仮称)設置。取り調べの可視化で冤罪を防止。人権侵害救済機関を創設し、人権条約選択議定書を批准。
―以下省略―
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