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主権者が知っておくべきは、大資本優遇の財務省の正体である !
政官業癒着・自公政権下の官僚の深層・真相は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/06/13より抜粋・転載)
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1)〜11)は前2 回投稿済みです。以下はその続きです。
12 )消費は、GDPの約60 %であり、消費税
の増税をすれば、消費を極限まで切り詰める !
消費は、GDPの55%〜60%を占める、最大の景気変動要因である。
この消費を凍結状態に移行させるのだから、深刻な不況到来は明白である。
正しい経済政策の方向は、真逆だ。
正しい経済政策は、1.最低賃金を大幅に引き上げること、
2.消費税率を引き下げる、あるいは、消費税を廃止すること、である。
13 )実行すべき、正しい経済政策は、賃金増加・消費税減税である !
この施策は、所得の少ない階層の所得支出環境を大幅に変えるものだ。
所得の少ない階層の所得を増やす、消費に伴う税負担を減らすことが、個人消費を押し上げる、決定的に重要な原動力になる。
最低賃金引き上げと消費税減税・廃止は、もっとも効果の大きな景気浮揚策になる。
最低賃金の引き上げを企業に命令するだけではダメだ。企業が倒れてしまう。
14 )最低賃金を全国一律時給1500円に引き上
げれば、日本経済・国民生活は向上する !
最低賃金を全国一律時給1500円に引き上げれば、日本経済は完全に生まれ変わることになる。
これを10年かけて実現する。
最低賃金は直ちに引き上げるが、現状との給与差額について財政が激変緩和措置として支援するのだ。
その支援比率を1年ごとに引き下げてゆく。10年後には支援を打ち切る。
財政支援と、完全移行までの十分な時間猶予の確保が重要になる。
15 )消費税導入・増税の正体は、巨大な法人税
・所得税等の大減税のためだった !
消費税増税は、大企業・高額所得者の巨大な法人税減税と所得税減税のために実施されてきた。
いま必要なことは、消費税を減税・廃止して、法人課税と所得課税を適正化することだ。
法人実効税率は29.97%だとされているが、中央大学名誉教授の富岡幸雄氏は、独自の試算結果として、実際の法人実効税率は17.59%であることを明らかにしている。
大企業に対する「租税特別措置」が広範に広がっており、これを全面廃止するだけで巨額の税収を確保することができる。
16 )財務省は、天下り利権を確保するため
に、永年、大企業を優遇し続けてきた !
財務省は、天下り利権を確保するために大企業を優遇し、そのツケを一般庶民に押し付けている。
消費税で得たお金を社会保障に回しているならいざ知らず、消費税で得たお金を大資本の税負担軽減に充当してきたのが現実であり、この方針が、いまなお維持されている。
また、所得税に関しても、利子配当・株式譲渡益に対する20%分離課税という「金持ち優遇税制」により、所得が増えれば増えるほど税負担率が下がるという言語道断の現実が放置されている。
17 )20%分離課税など、所得税の金持ち優遇税制を廃止するべきだ !
金持ち優遇税制を廃止するべきことは言うまでもない。
安倍内閣が消費税増税強行を掲げて参院選に突入する場合には、信頼感が希薄な野党陣営ではあるけれども、消費税増税阻止の旗を掲げる野党陣営を大勝させなければならない。
このことだけは、はっきりさせておく必要がある。
(参考資料)
「失敗から学ぶ」「失敗学」で 「官僚」の「無謬神話」をつぶせ !
国の巨額債務は多すぎる官僚の高給と天下りが原因 !
(logs.yahoo.co.jp:2006/9/14より抜粋・転載)
1)「部分最適・局所最適」は「全体最悪」を招く !
素晴らしいコラムを読んだ。9月7日の日経夕刊<明日への話題>。筆者はアドバンテスト相談役の大浦溥さん。タイトルは「失敗学」―――。ー中略ー畑村洋太郎先生の『失敗学』との付き合いが始まり、先生には会社の研究開発拠点の一つ群馬R&Dセンタで講義をして頂いた」と始まる。
「豊富な事例をもとに『失敗には許される失敗とそうでない失敗がある』『<局所最適>は<全体最悪>を招く』『一つの失敗の陰に29の<中失敗>があり、その裏には3百件のヒヤリハットする<小失敗>がある』など、聞く人の心を離さない貴重なお話をお聞きした」と続く―――。やはり素晴らしい。
2)タテワリ、横並びの官僚組織、
「省益」「局益」「課益」への固執 !
ここまでに<ヒヤリハット>ならぬ<ヒカリパット>するダイヤモンドのような<金言>がある。<ダイヤ>のような<金>です。<部分最適>は<全体最悪>―――。みなさんは何を<連想>しますか。<想像力>の問題。<創造力>はこれで決まる。この連想が<ヒヤリハット>を<ピカリパット>にする。火山が<連想>したのは<霞ヶ関>です。<タテ>ワリで、しかも<横>並び―――。
その結果、何が起こっているか。各省庁がそれぞれの<権益>を主張、絶対に自分のところの<省益><局益><課益>を譲らない。結果として予算カットやリストラが全然進まない。そのくせお役人のみなさん、例の<無謬神話>です。我々は絶対正しい。絶対<誤り>を犯さない。
つまり<部分最適>―――。
3)国と地方の借金合計約1400兆円、歳出削減せず民間の2 倍の高給を貪る !
天下り、渡りの法人へ年間12.1兆円歳出 !65 年間で約787 兆円の出費 !
だが国と地方を合わせた借金はなんと<1061兆9000億円>(日経・2005年1月3日)(2015年度は約1400兆円)―――。その後も減ったという話を聞かない。GDP(国内総生産)の2倍超。先進諸国中の最悪。歳出カットは全然進まないのに民間に比べ<倍>近い<高給>を貪る。
自民党の中川秀直政調会長ですら、憤然と「給料は半分でもよい」とテレビで絶叫する。火山は3回もテレビで観た。つまり<全体最悪>―――。民間だったら会社が<破産状態>だったら、給料カットは当然起る。それが<民間の掟>。だが<お上>は<無謬>―――。
4)マスコミは大部分インペイしているが官僚の汚職・腐敗は蔓延 !
しかも最近の社会保険庁の不正・腐敗を筆頭に過去、財務省、外務省、厚生省、防衛庁など「汚職・腐敗のオンパレード」である。日経朝刊のコラム<春秋>も9月5日、「このところ公害や薬害の裁判で国が負け続けている。
肝炎、基地騒音、原爆症、水俣病、じん肺―――。政策判断を誤り、無策のまま放置して被害を広げ、被害の認定基準は合理性を欠く。こんな行政の責任を司法が厳密に判断すれば、当然、国に勝ち目はない。(中略)国家賠償の費用も国が裁判の投じるカネも、同じ税金である。『役所は絶対間違わない』などという今どき誰も信じない、「官僚の無謬神話」を守るために、これまでどれほど「ムダな訴訟費用」を費やしてきたことか」と書いたばかり。<部分最適>を主張するから<全体最悪>―――。
公務員の「腐敗事例」は事欠かない。岐阜県庁の<裏金><17億円>。梶原拓前知事は4期16年も務め、その前は県企画部長、副知事も務めた。それでも「知らなかった」「やましいことは何もない」と言い切って見せた。火山は「トップの責任はその問題が<予見>されたであろう時点に遡る」という米国ATT前社長F・R・カッペル「企業成長の哲学」(ダイヤモンド社)の言葉が好きだ。企業の教育担当として「管理職研修」の教材にずっと使ってきた。
5)「権限委譲」は「責任放棄」ではない、
「知りませんでした」で責任逃れ !
「結果として…」―――。不祥事で官僚や企業のトップが謝罪会見をすると、必ずといってよいほど飛び出す<決まり文句>。こんな言葉「カッペルの<辞書>にはない」―――。「知りませんでした」というのも同じ。「権限委譲」は「責任放棄」ではない。逆だ。<委譲>すればするほど<責任>は重くなる。それこそがトップの<器>―――。「知りませんでした」など、恥ずかしくて口にできる言葉ではない。
「失敗学」に話を戻そう。「先生は技術、設計分野で研究し始めた『失敗学』を経営のジャンルまで敷衍し、『波長のための失敗学』も上梓された。『失敗学の方法論は全て同じだ。必ず自分なりに観察して一つの仮説を立てる。次にそれを実証する。そこでもう一度仮説を作り直す。この繰り返しである』という考えは説得力をもつ」―――と続く。
何を言っているか。カッペルと一緒。「トップの責任はその問題が<予見>されたであろう時点に遡る」だ。<予見>とは<仮説>なのだ。火山の「管理職研修」は<問題解決>学。。問題を分析、<仮説>を立てる。それを<検証>する。そうして<問題>を解決する。そうやって<仮説><設定能力>を高めていく。<戦略>とは<仮説>―――。<先手必勝>とは<仮説>で<状況>を分析、環境に秘められた<好機>と<脅威>を<予見><洞察>する。
そして自分の<強み>と<弱み>を掴み<必勝条件>を整える。もう一度<失敗学>…。「日本の社会全体が成果主義といって、結果だけを見て誤った賞賛や誹謗をし、その成功や失敗から学ぶことを怠る。挙句の果てに、失敗そのものを恐れて何もしない風潮を作り出していることを大いに憂うべきだ」―――。ここからは火山の意見。
お役人の<無謬神話>―――。<神話>とはウソという意味。むしろ<誤謬>だらけ。<腐敗><不正>だらけ。でも<無謬>だから<失敗から学ぶ>こともない。ナンタルチーア。断固<官僚>リストラだ。豪腕維新の小沢一郎に期待したい。
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