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厚労省不正問題:野党の見解・詳報は ?
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投稿者 青木吉太郎 日時 2019 年 2 月 09 日 20:50:55: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 


 厚労省不正問題:野党の見解・詳報は ?


T 【参院予算委】石橋、野田両議員

毎月均等統計調査不正問題などについて質問

(cdp-japan.jp:立憲民主党:2019年2月6日より抜粋・転載)

 参院予算委員会で、2月6日、安倍総理とすべての閣僚が出席し、2018年度第2次補正予算案の基本的質疑が行われ、立憲民主党・民友会・希望の会から石橋通宏、野田国義両議員が質問に立ちました。

◆石橋議員:

 石橋議員は、厚生労働省「毎月勤労統計調査不正問題」をはじめ今回判明した国の基幹統計における数々の不正・不適正調査を中心に質問。毎月勤労統計の不正調査問題では、2004年に全数調査から一部抽出調査に変更した理由をあらためてただしたところ、藤沢政策統括官は厚労省職員の強い関与による「お手盛り」の調査報告書を根拠に、「企業から苦情があり、東京都から要望があった」と答弁しました。

藤沢政策統括官は、1日付で官房付きに事実上更迭をされた、同省で統計を担当していた局長級の大西政策統括官の後任。石橋議員の追及に「独立性を高める形で現在精査を行っている」と答弁を修正しましたが、石橋議員は「あまりにも不誠実だ。報告書は撤回すべきだ」と断じ大西前税策統括官の国会招致を強く求めました。

 石橋議員は、2004年は派遣法と労働契約法の改正という大きな労働法制改革があり、製造業派遣が解禁された年だと指摘。

毎月勤労統計での派遣労働者の取り扱いについて、「事業所に対し、事業所が雇用している労働者の人数や労働時間、給与の総額などを調査する統計調査であり、雇用関係のある派遣元事業所で記載することになっている」ことを確認した上で、「本来、いろいろな業種・業態、さまざまな雇用形態があるのに派遣元がどうやって記入するのか。登録型派遣はどのように記入するのか。

要領に派遣労働者の記入方法というのがわずか5行書いてあるだけで、派遣元がどのように当該派遣元事業者の派遣労働者の実態を記入しているのかは一切調査していないという回答をいただいている」と調査のあり方を問題視しました。

「問題意識をぜひ共有していただきたい。これだけ雇用が多様化しているなかで、多様化した労働者の労働条件、労働時間、賃金などをこの国は把握されているのか。さまざまな形態の労働者がどのように大切な基幹統計に反映されているかということを問うている。正しく反映されていなければ正しい政策は打てない」と訴えましたが、根本厚労大臣は

「問題意識は共有している」と応じたものの責任感のない答弁に終始。石橋議員は、統計のあり方も含めてしっかり議論するよう、安倍総理に対してリーダーシップを発揮するよう求めました。

◆野田議員:

 野田議員は、(1)リーダーシップ論(2)「毎月勤労統計」不正問題(3)国民の景況感(4)地方創生(5)種子法廃止――等について安倍総理ら閣僚の見解をただしました。

 野田議員は毎月勤労統計問題をについて、追加給付の対象者は延べ2015万人、雇用保険などの追加給付にかかる費用の総額が約800億円であることに対し、住所が変わった方、亡くなられた方もいらっしゃるなか「いつまでにやるか、一人も残らずにやるか」と質問。根本厚労大臣「できる限り速やかに簡便な手続きで支払えるよう最大限の努力をしていく」と答えるにとどまりました。

 地方創生をめぐっては、今年度の地方関連予算案の約9兆円であることに「地元を回っていても効果が出ていないのが実情だ。一極集中で東京、九州では福岡に集まっている状況だ。お金をかけて成果が上がらないのでは困る」と指摘しました。

 また、昨年4月に主要農作物種子法(種子法)が廃止されたことで農家での自家採種が広がるなか、種苗法に違反した場合は懲役10年、1千万円以下の罰金に処せられる、共謀罪の対象にもなっているようだと指摘。

吉川農林水産大臣に「日本の種は大丈夫なのか」と問いかけ、昨年の通常国会で野党6党が提出した種子法の復活法案の審議を求めました。

U 【衆院予算委】「ごまかしに汲々せず真実を

   しっかりと国民に伝えるべき」統計不正で玉木代表

(www.dpfp.or.jp:国民民主党:2019年2月5日より抜粋・転載)

衆院予算委員会で2018年度第2次補正予算について質問する玉木雄一郎代表:

 衆院予算委員会で、2月5日、2018年度補正予算に関する基本的質疑の第2日目が開かれ、国民民主党からまず玉木雄一郎代表が質問に立ち、毎月勤労統計調査をめぐる不正問題に関して
(1)失業給付不足分支払いへの対応
(2)推計に基づく給付額確定の法的根拠
(3)名目賃金伸び率
(4)実質賃金伸び率
(5)財務大臣からの統計方法見直しの提案理由
(6)元データの公表――などについて安倍総理らの認識をただした。

 統計不正で過少給付された2千万人への追加給付及びその完了時期に関して、「最後の1人まで本来払うべき額をしっかりと払うのかどうか」「いつ給付を完了するのか」と安倍総理らの決意をただした。

総理らが「全力を尽くす」「できる限り速やかに対応したい」などの曖昧な答弁を繰り返したため、玉木代表は「年度内にどこまでやるかを示して予算の議論をしないと責任ある対応ではない」と述べ、しっかり対応するよう求めた。

 2018年6月に名目賃金の前年比伸び率が3.3%と公表されたが、今回の統計不正の発覚で2.8%に下方修正された上に、総務省統計委員会から同じ事業所サンプルを比べた「参考値」1.4%の方が実態に近いと指摘されていることから、「賃金の伸び率、変化率については総務省の1.4%と同様の認識か」と総理にただした。

総理は「『総雇用者所得』の方が経済の実態として分かりやすい」などと毎月勤労統計への質問に正面から答弁することを避けた。

 実質賃金の伸び率に関して、国民民主党の試算で昨年1月から11月がマイナス0.5%だったことを示した上で、「毎月勤労統計に基づく昨年の実質賃金の伸び率がプラスだったのか、マイナスだったのか」をただした。

総理が「関係省庁で検討している」などと答弁したことから、「実質賃金が一体いくらなのか分からないとは先進国として恥ずかしい」「ごまかすことに汲々するのではなくて真実をしっかりと国民に伝える。それに全力を挙げてもらいたい」と政府に猛省を求めた。

V 安倍政権・与党ぐるみの隠ぺい !

 参考人招致と2018年実質賃金公表を統計不正、志位委員長が会見

(www.jcp.or.jp:共産党:2019年2月8日より抜粋・転載)

 日本共産党の志位和夫委員長は、2月7日、国会内で記者会見し、毎月勤労統計の不正調査をめぐる国会審議での安倍政権・与党の姿勢について、「当初は厚生労働省の組織的隠ぺいが問われたが、真相究明のために野党が求めている参考人招致を拒否し、昨年の実質賃金の伸び率も公表しない。政権・与党ぐるみで組織的隠ぺいをしている」と批判しました。

 志位氏は、野党が求める大西康之前厚労省政策統括官、樋口美雄特別監察委員長、西村清彦統計委員長の参考人招致は「事実関係を究明しようという当たり前の要求だ」と指摘。

昨年の実質賃金の伸び率を、同じ事業所の年ごとの推移をもとに、実態に即した方法で再計算した「参考値」については、西村委員長が賃金の変動を測るうえで一番適切だと述べていることを挙げ、「その委員長を、都合が悪いから隠している」と強調しました。

 さらに、政府がサンプル数の少なさなどを「参考値」を公表しない理由としていることについて「賃金の変動を確かめる数字は『参考値』以外になく、理由にならない」と批判。

「実質賃金がプラスだったかマイナスだったかは、消費税増税の判断に関わる。そのデータを出さないで予算案の審議を強行するのは許されない」と述べました。

 志位氏は「なぜ政権・与党が隠ぺいするか。よこしまな意図をもってデータの修正を進めたからではないかという重大な疑惑が出てくる」とも指摘。

「昨年、データを修正した結果、6月の賃金の値が高く出て、安倍政権は『21年ぶりの伸び率』と宣伝した。結果として、アベノミクスの数字をよくみせる架空の数字ができたわけで、どういう意図で修正をしたかの究明が必要だ」と力を込めました。

W 電磁記録をすぐ提出を ! 統計データ不正、参院予算委で倉林氏

(www.jcp.or.jp:共産党:2019年2月8日より抜粋・転載)

 日本共産党の倉林明子議員は、2月7日の参院予算委員会で、厚生労働省の毎月勤労統計調査の不正による雇用・労災保険などの過少給付をめぐり、正確な追加支給額の確定に必要なデータの一部が見つからないとする政府に対し、統計に穴が開く前代未聞の事態だと追及しました。

 厚労省は、2007年1月に調査対象を入れ替えた際に生じた前後のギャップ(食い違い)を補正するために必要な旧対象事業所の個票データがないために、再集計ができないとしています。

 倉林氏は、2016年12月の総務省統計委員会の部会で厚労省が調査票情報の保存期間の変更をどう説明したかと質問。藤澤勝博政策統括官は、紙の調査票は3年経過後に溶解処分するとし、「電磁的な記録媒体は、1980年以降の分を保存していると説明した」と答えました。

 倉林氏は「その説明が事実なら、なぜ、2007年1月の旧データだけなくなるのか。存在しているはずだ」とただし、根本匠厚労相は理由を答えられず、「確認の努力を続ける」と答弁。

倉林氏は「保存責任者は厚労大臣だ」と述べ、統計情報という「国民共有の財産」の棄損は許されず、2007年1月の電磁的記録媒体を早急に提出するよう求めました。

 また統計不正で、2018年の実質賃金の伸び率がほぼ全月でマイナスになるとの野党の独自試算に言及。厚労省も同試算を事実上認め、政府としての推計を「検討する」(安倍晋三首相)としながら、公表見送りの報道もあると追及しました。安倍首相は「検討している」との答弁を繰り返しました。

 倉林氏は、世論調査で大半の国民が政府の説明に納得していないとし、「野党が要求する参考人招致や資料提出も拒む政府の対応そのものが『組織的隠ぺい』だ」と批判しました。

 

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