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2019新春交歓会等での野党の挨拶・主張は ?(中)
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投稿者 青木吉太郎 日時 2019 年 1 月 11 日 17:43:54: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 


  2019 新春交歓会等での野党の挨拶・主張は ?(中)


T 私鉄総連旗開きで枝野代表が激励と決意のあいさつ

U 玉木代表の年頭記者会見:

「政権交代のスタートの年にしたい」伊勢市で

V 共闘勝利と共産党躍進で“安倍政治サヨナラ”の年に党旗びらき 

   志位委員長のあいさつ

以上は前回投稿済みです。以下はその続きです。

◆2019 年、何を掲げてたたかうか――

四つの課題を一貫して追求しよう !

 今年、2019年を、何を掲げてたたかうか。

 日本共産党は、次の四つの課題を一貫して掲げ、最も幅広い共闘を追求するとともに、日本共産党の躍進を訴えてたたかいます。

1)消費税10%の矛盾が噴き出し“ボロボロ”に

――ストップの一点で大同団結を

 第一は、今年10月からの消費税10%への大増税を中止し、暮らし第一で経済をたてなおす改革を求めるたたかいです。

 消費税10%への批判がさまざまな形で噴き出しています。

 一つは、「こんな経済情勢で増税を強行していいのか」という批判です。

 安倍首相の経済ブレーンの一人で、内閣官房参与を務めた藤井聡京都大学教授が、昨年11月18日号の「しんぶん赤旗」日曜版に登場し、「10%への税率の引き上げは日本経済を破壊する」「栄養失調で苦しむ子どもにさらに絶食を強いるようなもの」と強く反対したことは、大きな話題となりました。

藤井氏は、昨年末、内閣官房参与を辞任しましたが、そのさいフェイスブックで次のようにのべています。

 「『デフレ下の消費増税』が極めて深刻なリスクをもたらすことが懸念されています。この危機を乗り越えるべく、一学者、一言論人として必要だと信ずる政策論を、力の限り、全力を賭して発言し続けて参る所存です」

 “徹底的にやる”という宣言だと思います。

 セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文氏は、『文芸春秋』1月号によせた一文で、増税は必要としつつも、「いまのタイミングで消費税を上げたら、間違いなく消費は冷え込んでしまうでしょう」「国内景気がさらに悪化して、消費の減少、企業倒産の増加、失業率の上昇といった負の連鎖に直面する可能性もある」と強く警告しました。

 2014年の消費税8%への増税を契機に、家計消費は年間25万円も落ち込み、深刻な消費不況が続いています。昨年7〜9月期のGDPは年率換算でマイナス2・5%と、前回の消費税増税直後の2014年4〜6月期以来の大幅な落ち込みとなりました。

こうした経済情勢のもとで、消費税に賛成という立場の人々も含めて、いま増税することへの強い懸念が広がり、増税中止を求める声が広がっていることは重要であります。

 いま一つは、安倍政権の消費税増税に対する「景気対策」なるものが、前代未聞の異常で奇々怪々のものになったことに対する批判であります。最大の売りである「ポイント還元」は、混乱と不公平を招くことが必至であり、怨嗟(えんさ)の的となっています。

「複数税率」とセットとなることによって、買う商品――食料品か非食料品か、買う店――大手スーパーか中小小売店かコンビニか、買い方――現金かカードか、この三つの要素で、税率が3%、5%、6%、8%、10%と5段階となります。天下の愚策に対して批判が広がっています。

日本スーパーマーケット協会、日本チェーンストア協会、日本チェーンドラッグストア協会の3団体は、「日々の買い物において必要のない混乱が生じる」「過当な競争を招き込む」などの懸念をあげ、見直しを求める要望書を政府に提出しました。

 消費税10%は、あらゆる面で矛盾が噴き出し、すでに“ボロボロ”の状態であります。今年10月からの10%への増税を中止せよ――この一点での世論と運動を広げに広げようではありませんか。

「増税するならまず大企業と富裕層から」――日本共産党が提唱している「消費税に頼らない別の道」を大いに語ろうではありませんか。そして、統一地方選挙と参議院選挙で、日本共産党の躍進で、安倍政権に退場の審判を下し、安倍政権もろとも増税のたくらみを葬り去ろうではありませんか。(拍手)

2)「戦争する国づくり」を許さない――大軍拡、

9条改憲に反対するたたかいを

 第二は、「戦争する国づくり」を許さないたたかいです。

 安倍政権は、昨年末、新「防衛計画の大綱」、「中期防衛力整備計画」を決定し、5年間で27兆4700億円の軍事費を投入する空前の大軍拡計画に突き進もうとしています。その矛盾が二つの側面から噴き出しています。

 一つは、安保法制=戦争法のもとで憲法を蹂躙(じゅうりん)した大軍拡計画になっていることです。

「いずも」型護衛艦をステルス戦闘機・F35Bを搭載できるように改造する、事実上の空母化が進められようとしています。敵基地攻撃能力の保有をめざして、相手の射程圏外から攻撃できる長距離巡航ミサイルが導入されようとしています。

これらは、「攻撃型兵器を保有することは、自衛のための最小限度の範囲を超えることになるから、いかなる場合でも許されない」としてきた憲法上の立場を覆し、「専守防衛」を建前としてきた自衛隊から、「海外で戦争する軍隊」へと変貌させるものであり、絶対に許すわけにはいきません。

 いま一つは、トランプ大統領言いなりの「浪費的爆買い」を進めようとしていることです。F35を147機体制にする――2兆円を超える兵器購入計画は、その最たるものであります。

航空自衛隊の元幹部は「100機以上も買って、いったい何をするのか、目的が全く見えない」と憤りました。元陸将の山下裕貴氏は「トランプの言いなりで兵器を買うな」「貿易摩擦が起きるたびにアメリカから兵器を購入していたら、安全保障上の自主性が失われてしまう可能性もある」と批判しました。

元陸将の用田(もちだ)和仁氏は「米国のご機嫌を取るため、高額の装備品を購入することが日米同盟だと思っているならば、いつか見下され、国内産業は衰退し、米国の国益の考え方の変化によっては日米同盟は終わるだろう」と警告しました。

「トランプ大統領に言われたから買う」、目的は不明、「浪費的爆買い」としかいいようのない計画に対して、日米同盟推進の立場の元自衛隊幹部からも批判と警告が寄せられているのであります。

 「専守防衛」をかなぐり捨て、「浪費的爆買い」に走る――いま進められている大軍拡計画には、一かけらの道理もありません。「大軍拡を中止し、国民の大切な税金は、福祉と暮らしに優先して使え」――これを合言葉に、国民的大運動を起こそうではありませんか。(拍手)

 安倍首相による憲法9条改定の野望を許さないたたかいは、引き続く国政の最大の対決点であります。

安倍首相は、昨年の国会での改憲発議という野望は、断念に追い込まれましたが、「任期中改憲」「2020年新憲法施行」に、あくまでしがみついています。2月の自民党大会に向けた、2019年運動方針原案は、改憲に「道筋を付ける覚悟」と強調しています。

 市民と野党の共闘を強め、草の根から安倍改憲に反対する、3000万人署名を集め切り、参議院選挙で安倍・自公政権を大敗に追い込み、今年を、安倍政権による、9条改憲策動に終止符を打つ年にするために頑張り抜こうではありませんか。(拍手)

 昨年は、史上初の米朝首脳会談、3回にわたる南北首脳会談によって、朝鮮半島の非核化と平和のプロセスが開始された年となりました。朝鮮半島における戦争の脅威が遠のき、平和への大転換が起こりました。

私は、昨年12月に韓国・ソウルで行われた日韓・韓日議員連盟合同総会に参加し、多くの韓国の国会議員のみなさんと懇談する機会がありました。そこでも、この戦争の危険が遠のき、平和への大転換が起こったことへの喜びが、共通して語られました。

「この時計の針を逆に巻き戻すことは、韓国国民の誰ものぞんでいない」という発言も印象的でした。この間の米朝交渉には停滞もみられますが、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が、1月1日、新年の辞で、「完全な非核化」に進むことは「確固たる意志」であり、「いつでも米国大統領と対座する準備ができている」と表明し、トランプ米大統領が、2日、「私も金委員長との会談を楽しみにしている」と応じたことは、年頭からの良いニュースであります。

米朝、南北が、困難をのりこえ、歴史的合意を具体化・履行することを強く願ってやみません。

 そして、こうした平和の流れにてらしても、安倍政権による大軍拡と憲法9条改定は、それを妨害する、歴史的逆行というほかないではありませんか。
今日本に求められているのは憲法9条を変えることでなく、日本共産党が野党外交で現に実践しているように、9条を生かした平和外交であるということを、私は強く訴えたいと思います。(拍手)

3)辺野古への土砂投入で広がる怒り――

沖縄への連帯のたたかいを発展させよう

 第三は、沖縄への連帯のたたかいを、さらに発展させることであります。

 安倍政権は、昨年12月14日、辺野古の海を埋め立てる土砂投入開始を強行しました。法治主義も、民主主義も、地方自治も踏みつけにしたこの無法な暴挙を転機に、沖縄県民の怒りが、あふれるように全国に広がり、世界に広がっています。

 昨年末の各社の世論調査で、土砂投入に対して「反対」が、「朝日」、「毎日」、「共同」、「読売」とそろって約5割〜6割に達し、多数の声となりました。

 ハワイ在住のロブ・カジワラさんの呼びかけで、新基地建設の埋め立て工事を2月24日の県民投票まで停止するようトランプ大統領に求める電子署名が始まり、またたく間に10万筆を超え、昨年末には17万筆を突破しました。

◆「寄り添うと言いつつ県民踏みにじる理不尽強いる国家とはなに」

 昨年末、沖縄の地元紙に掲載された短歌であります。沖縄への強権は、日本という国の民主主義のあり方を問うています。

 米軍基地問題は、全国の自治体で切実な問題となっています。6年前に沖縄に配備されたMV22オスプレイは、日本全国で訓練を展開し、国民の安全と暮らしを脅かしています。
それに続き、昨年10月から、CV22オスプレイが東京都・横田基地に配備され、超低空飛行を含む危険な訓練を各地で実施しています。

 今年、2019年、「辺野古に新基地をつくらせない」という沖縄県民の決意にこたえて、全国で連帯のたたかいを大きく発展させることを、年頭にあたって心から呼びかけたいと思います(拍手)。

とりわけ、2月24日に実施される県民投票を大成功させ、圧倒的反対の民意を突きつけ、新基地建設を断念に追い込むために、沖縄と全国が連帯をさらに強めようではありませんか。(拍手)

4) 「原発ゼロの日本」を――原発はもはや

ビジネスとしても成り立たない

 第四は、「原発ゼロの日本」をめざすたたかいの発展であります。

 原発にしがみつく勢力は、いよいよ孤立し、深刻な破たんに直面しています。その象徴が、安倍首相が「成長戦略」の目玉に位置づけ、トップセールスを展開してきた「原発輸出」が、ことごとく失敗したことです。

 昨年末、官民による「原発輸出」で最も実現性が高いとされてきた英国での計画が行き詰まりました。計画を手掛ける日立製作所の中西宏明会長(経団連会長)が、「もう限界だ」とのべ、暗礁に乗り上げていることを認めました。

 これで、「原発輸出」は、米国、ベトナム、台湾、リトアニア、インド、トルコ、英国と、すべて頓挫し、総崩れとなりました。

 東京電力福島第1原発事故などで原発の「安全神話」が崩壊するとともに、「安全対策」のためのコストが急騰したことが、総崩れの原因であります。原発はもはやビジネスとしても成り立たない――この現実を安倍政権は認めるべきであります。

 「原発輸出」の破たんに直面して、経団連の中西会長は年頭の記者会見で、今後の原発政策について、次のようにのべました。
「全員が反対するものをエネルギー業者やベンダー(提供企業)が無理やりつくるということは、この民主国家ではない」。

原発を存続させるためには国民的議論が必要との認識を示したのであります。原発にしがみつく勢力は、いよいよ追い詰められました。

 みなさん。今年、2019年を「原発再稼働反対」、「原発ゼロの日本」、「再生可能エネルギーへの転換」をめざす国民的運動をさらに大きく発展させるとともに、原発になおしがみつく安倍自公政権に、統一地方選挙、参議院選挙で、きびしい審判を下そうではありませんか。(拍手)

―この続きは次回投稿します―

 

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