★阿修羅♪ > 雑談専用39 > 895.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
Re: イエス実在の記録はない?/タルムード等から
http://www.asyura2.com/10/idletalk39/msg/895.html
投稿者 隣人 日時 2012 年 6 月 09 日 23:06:31: vTRc6NquZFvI6
 

(回答先: イエス実在の記録はない?/ヨセフスのキリスト証言 投稿者 隣人 日時 2012 年 6 月 09 日 01:34:22)

 『タルムード』にはイエスに関する何の記録もないとのことですが、初期タルムード関係の著作を徹
底的に調べた高名なユダヤ人の学者ジョゼフ・クラウスナーは、イエスに関する「初期タルムードの記
述」は、『イエスの実在およびイエスのおよその人間像』を確証するものであると、報告しています。
―「ナザレのイエス」、P20。 彼はタルムードの述べるところのイエスの記述を要約し、次のように述
べています。
  「信頼できる言述によると彼の名前はナザレのヨシュア(イエス)で、”魔術を行い“、人々を扇動
 しそして悪路をイスラエルに導きました。律法学者の言葉を愚弄しパリサイ派の律法書に対し同
 様の見解を述べました。5人の弟子を連れており、律法を廃止したりそれに付け加えるために来
 たのではないと語りました。そして過越祭の前夜に偽りの指導者で扇動者として十字架につるさ
 れました(土曜日に下ろされました)。彼の弟子たちは彼の名のもとに病人の治療にあたりました」。

 〈ジョセフ・クラウスナー、「ナザレのイエス」P44〉

 そして、バビロニアン・タルムードには一部次のような記述も見られます。
  「過ぎ越しの晩、イエシュ[イエス]は絞首刑に処された。刑が執行される前の40日間、伝令官が
 出掛けて行き次のように述べた。『この者は魔術を行ない、イスラエルをそそのかして背教させた
 ゆえに、石打ちにされる。この者に有利な証言のできる者がいれば、だれであれ進み出て、この
 者のために弁護せよ』。しかし、この者に有利な証言は一つもなかったので、彼は過ぎ越しの晩
 に絞首刑に処された!」
―論文「サンヘドリン」、第43葉第一面。

 ここで興味深く思えるのはユダヤ教の敵対者たちはイエスの行なった奇跡をペテンと一蹴するので
はなく”魔術”によるものとしていることです。イエスの奇跡は当時広く知られていたために否定するこ
とはできなかったのでしょう。とはいえ奇跡を悪霊の力としたことは福音書の次の記述とも一致してい
ます。

   マタイ 12章22〜24節
  22 そのとき人々は、悪霊に取りつかれた、盲目で口のきけない人を彼のもとに連れて来た。
  そして、イエスはその人を治されたので、口のきけなかった人はものを言い、また見えるよう
  になった。23 そこで、群衆は皆ただあっけにとられ、「もしかしたらこれがダビデの子ではな
  かろうか」と言いだした。24 これを聞いてパリサイ人たちは言った、「この男が悪霊を追い出
  すのは、悪霊どもの支配者ベエルゼブブによる以外にはない」。

 そして、ローマ側の資料としては、歴史家タキトゥス(55年頃-120年頃)の著作「年代記」の中にイエス
の処刑に触れている記述が見られます。

  「民衆は『ネロが大火を命じた』と信じて疑わなかった。そこでネロは、この風評をもみ消そう
 として、身代わりの被告をこしらえ、これに大変手のこんだ罰を加える。それは、日頃から忌ま
 わしい行為で世人から恨み憎まれ、『クリストゥス信奉者』と呼ばれていた者たちである。この
 一派の呼び名の起因となったクリストゥスなる者は、ティベリウスの治世下に、元首属吏ポンテ
 ィウス・ピラトゥスによって処刑されていた。」
(「年代記」第15巻40節)

 また、殉教者ユスティヌスは、2世紀半ばにイエスの死に関して「これらの事が確かに起きたということ
は、『ポンテオ・ピラトの事績』からも確かめられる」と記し、さらにイエスの行なった奇跡についても「彼
がそれらの事を行なったということも、『ポンテオ・ピラトの事績』から知ることができる」と記しています。
確かに、このような「事績」つまり公式記録はもはや存在していません。しかし、2世紀にそのような記録
が存在していたことは明らかです。だからこそ殉教者ユスティヌスは、自分が述べている事柄の真実さ
を確かめるためそれらを調べてみるよう、自分の読者に促すことができたのです。

 さらに4世紀の教会史家エウセビオスも、別の証拠を挙げています。エウセビオスは自分の著わした
「キリストからコンスタンティヌスまでの教会の歴史」という本の中で、キリスト教を擁護して皇帝に手紙
を書き送ったクワドラトゥスという人の言葉を引用しています。クワドラトゥスはこう書きました。

  「私たちの救い主の行なわれた数々の業は、常に人々の目の前にありました。それらの業は
 現実だったからです。いやされた人々や死者の中からよみがえらされた人たちは、いやされたり
 よみがえ らされたりした時点のみならず、その後も常に救い主が私たちのもとにおられた時だ
 けでなく、去って行かれた後も長らく、人々の目の前にいました。事実、そのうちの幾人かは今こ
 の時代まで生き続けています」。

 この記述について聖書学者のウィリアム・バークレーはこう述べます。「クワドラトゥスは、自分の生き
ている時代でも、かつて奇跡を行なってもらった人たちを実際に喚問できると言っている。もしそれが真
実でなかったとしたら、ローマ政府が偽りの烙印を押すのはいとも簡単なことだったであろう」。

 イエスの宣教と生涯はローマ帝国内のユダヤ地方で起きた極めてローカルな出来事です。今のように
情報網が発達していたわけではなく、印刷機もありませんでした。出来事を記録する歴史家たちは重要
な政治上の出来事に主な関心が向けられ、全く無名なイエスには気付かなかったことでしょう。加えて「ピ
ラトの事績」の書のように書き記されたとしても現在では失われているものもあります。
とはいえ、イエスが実在したことを示す歴史的証拠が少なすぎるとも思いません。有名な懐疑論者で、宣
教師また医師であったアルバート・シュバイツァーでさえ次の点を認めました。「疑いの余地のない歴史的
事実や陳述がイエスの場合ほど多く残されている古代の人物はそれほど多くないということを我々は率直
に認めなければならない」。


 次に「◆A−〈福音書〉記者たちはユダヤを知らない」について考えてみたいと思います。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 雑談専用39掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 雑談専用39掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧