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(回答先: 先行き不透明な時代を生き抜く胆力/成瀬雅春 投稿者 藪素人 日時 2011 年 9 月 13 日 19:55:32)
『身体で考える』内田樹・成瀬雅春/マキノ出版‘11年から
第5章 大震災後を生き抜く「身体の声」の聴き方
<身体で動く人と頭で動く人の違い>
【内田】橋口いくよさんという若い女性作家は、震災の直後に都内のホテルから西のほうへ逃げたんだそうです。静岡の三島まで行ったそうです。駅前のホテルに泊まったら、そこには橋口さんと同様に、震災初日に首都圏から逃れてきた客が何人かいたそうです。橋口さんの話でおもしろかったのは、震災直後の最初の3日間に、首都圏を離れて西に来た人たちはみんなすごく気配りができる人だったということ。お互いに情報交換したり、自己紹介をしたりして、小さな気分のいいコミュニティが形成された。
ところが、4日目くらいから、やってくる人の人種ががらりと変わった。メディアで原発事故の情報が伝わるようになってから、「合理的判断」に基づいて逃げてきた人、この人たちはどういうわけかまるで周りに気配りができない。同宿者に口もきかない。自分のことしか考えていない。
【成瀬】やはり頭が先行する人と、感性や身体が先行する人との違いでしょうね。頭が先行していると、周囲に合わせることに終始してしまう。烏合の衆となってしまいます。
【内田】 震災直後に、僕は「疎開のすすめ」というブロブを書きました。妊婦や幼児を第一として、組織的に西の方へ疎開することを勧めたわけですが、いろいろな人から賛否両方の反応がありました。
意外なことに、「疎開論を撤回せよ」という声が結構多かったんです。理由は、首都圏からの租界が大規模に実施されると、ただでさえ低迷している消費活動が鈍化して、日本経済に悪影響を与えるからというものでした。
人の生き死にについての話をしていると思っていたら、向こうは「金の話」をしている。(こんな)メンタリティが原発を推進させ、今度の事故を誘発した本体だなと気づかされました。
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