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(回答先: 映画「ソーシャル・ネットワーク」とビルダーバーグ会議 (ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報) 投稿者 五月晴郎 日時 2011 年 2 月 02 日 01:42:23)
http://hiroya.web.infoseek.co.jp/john2876.htm
「文筆劇場」から「映画『ソーシャル・ネットワーク』覚書」を、下記のように転載投稿いたします。
=転載開始=
シネマサンシャイン平和島で映画『ソーシャル・ネットワーク』を観てきました。レイトショーにつき、料金は\1,200でした。
周知のようにマーク・ザッカーバーグがフェイスブックを立ち上げた頃の話です。
【写真】シネマサンシャイン平和島のチケット売場。
(上記転載元に写真掲載:投稿者記)
娯楽作品としては良くできていると思います。
但し、実態に照らすと、この作品には非常に重要なフェイクが加えられていると僕は思います。これは、この話の根本部分に関わる話です。
果たして、ザッカーバーグの周囲にいたエドゥアルドやウィンクルボス兄弟は、"被害者"なのか。この映画に関して、僕が真剣に問題としたいのはこの一点に尽きます。
僕は、"被害者"ではないと思う。
彼らは既に、ザッカーバーグを訴えることで、彼らの生涯年収の何十倍にもなるであろう和解金を手にしています。
この点を無視して、「ザッカーバーグは奇人です」「僕たちはアイディアを盗まれました」みたい描き方をするのは、フェアではないと思います。
映画を観ていても思いましたが、エドゥアルドやウィンクルボス兄弟も、フェイスブックに関して、あまり重要な貢献はしていない。どうみても核心部分はザッカーバーグ一人で築き上げているように見えます。
ウィンクルボス兄弟が当初、ザッカーバーグを訴えなかったのも、決して「ハーバードの紳士は訴えない」などという立派な思想に基くものではなかったと思います。
実際は、フェイスブックの人気が一定以上に広がったとき、ウィンクルボス兄弟は「これはアイディアの盗用である。だから、分け前を要求できる」と事後的に気付いたのでしょう。
これは、宝クジが当たると、急に"親族"や"知人友人"が増えるという話と似ています。
私見では、秘密保持契約を結んでいない限り「アイディアを盗む」というのは、道義的には問題があっても、法的には問題ないと思います。
「ハーバードの学生年鑑を作る」程度の漠然としたアイディアに権利を認めていたら、事業成功後に"アイディア発案者"に分け前を要求されてたまらないでしょう。
また、映画ではマーク・ザッカーバーグの奇人振りが際立っていて、人格的にもあまり褒められたものではないと思います。
しかしこれが、エドゥアルドやウィンクルボス兄弟の"被害者ぶり"をより訴求するために、ザッカーバーグの"奇人ぶり"が過剰に演出されているとしたら気の毒な話です。
この映画から実践的な教訓を引き出すとすれば「起業をする時は、安易に友人と手を組むべきではない」という点に尽きると思います。
ザッカーバーグの視点から見れば、エドゥアルドを共同創業者にしたこと自体が間違っていたでしょう。
ちなみに、この映画の隠れた見所はハーバード大の学生の日々の生活の様子が描かれている部分のように思います。特にダンスパーティのような非公式イベントは、映画のような媒体を通してでないと、なかなか実感が伝わってこないものです。
(以上、1200字)
山田宏哉記
=転載終了=
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