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(回答先: 市民メディアにコメント欄は不必要 (PJオピニオン) -c 投稿者 優也 日時 2010 年 11 月 19 日 11:41:36)
市民メディアはコメント欄否定の先にある(PJオピニオン) - livedoor ニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/4936908/
市民メディアはコメント欄否定の先にある
2010年08月10日07時11分 / 提供:PJオピニオン
【PJニュース 2010年8月10日】市民メディア・PJニュースが2010年7月に記事提供先のライブドアニュースのコメント欄を過去掲載分も含めて廃止した。PJニュース本体のサイトにはコメント欄がないため、これで記事に対してコメントを投稿できなくなったことになる。
コメント欄廃止に対して8月に入り、市民記者(パブリック・ジャーナリスト)から賛否のオピニオン記事が寄せられた。
賛成意見「自分の経験をいえば、コメント欄を埋める書き込みの大半は批判や意見の類などではなかった。よくいえば「感情的な反対意見」、平たくいえば「誹謗中傷」そのものだった。」(平藤清刀「コメント欄は読者が鬱憤を晴らす場でしかなかった」PJニュース2010年8月4日)
反対意見「ジャーナリズムではなく、アカデミズムだと思って、答案を提出して、採点を受けていく。そこにこそ、PJ記事を書く意味があるのではないだろうか。」(星野隆夫「2ちゃんねるは書き手よりも、読み手の能力に驚嘆する」PJニュース2010年8月6日)
コメント欄の荒れについては以前から課題とされていたものである。私も5月の時点で市民記者としてコメント欄不要の立場からオピニオン記事を発表した(林田力「市民メディアにコメント欄は不必要」PJニュース2010年5月14日)。
これは市民メディアにとっても共通の課題であった。オーマイニュースでは市民記者登録せずにコメント投稿だけ可能なオピニオン会員を廃止し、コメント投稿者のハードルを上げた。それでもコメント投稿しかしない市民記者(コメ専記者)が現れるなど問題は残り、オーマイライフへのリニューアル時にコメント欄を廃止した。
また、JANJAN及び代替のJanJanBlogでは記者が記事投稿時にコメント欄設置を選択できるようにした。これはコメント欄の設置を望む記者と嫌う記者の両者を満足できる点で優れた解決策である。しかし、コメント欄の荒れでサイトの品位が損なわれ、広告掲載など運営面にも影響が生じるという問題には無力である。これを踏まえればデフォルトを不設置とした点は賢明である。
このようにコメント欄否定が市民メディアの共通の流れである。PJニュースのコメント欄廃止も、この流れの延長線上にあるが、記事提供先のライブドアニュースのコメント欄を廃止したところが徹底している。
ライブドアニュースのコメント欄は荒らしや炎上にある程度考慮されたものであった。投稿にはライブドアのアカウントが必要である。投稿されたコメントは記事本文のページには表示されず、表示するためにはワンクリックしなければならない。これによって低レベルのコメントが殺到しても、記事やサイトの質を損なわない。市民記者本人にとっても記事本文とコメント欄が別になるため、悪意あるコメントによって自分の記事が汚されるというコメント欄への拒否感は低減する。
しかも、記事一覧にコメント数が表示されるため、議論になっている記事を読みたいというユーザーの要望も満たす。悪意あるユーザーのコメントでも自分の記事を宣伝してくれることになる。
このようなコメント欄でも、市民メディアの理念に照らせば廃止することに意義はある。コメント欄廃止議論が激烈になる理由は、コメント欄存続論者の主張にも三分以上の理があるためである。情報の送り手と受け手が分断されたマスコミュニケーション状況において、ダイレクトにコメントを投稿できるという双方向性の意義は非常に大きい。しかし、その双方向性とは圧倒的な存在感のある記事に対する有象無象のコメントに過ぎず、送り手と受け手は依然として非対称なままである。
これに対して市民メディアは受け手の立場を押し付けられた市民を送り手に引き上げる試みである。コメント欄レベルの双方向性で甘んじていたならば、市民メディアの理念は達成できない。コメント欄での無責任な言論で悦に入るのではなく、主張があるならば記事を書く。それが市民記者に求められることである。【了】
パブリック・ジャーナリスト 林田 力
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